空の日誌

設計室「空」のブログ

折り紙

2010-02-28 18:27:44 | アート・文化

今日で2月も終わり、明日からは弥生3月、春も近い季節になるわけですが、そろそろ私は
桜咲く4月に催される「境内アート」という信州は小布施の「玄照寺」という古刹での屋外アート展
にむけて茶室を製作しなければなりません。

毎年、私は実際の建物には使えないような、イメージ優先の仮設小屋みたいなものを作り、その場所で、習った事も無い「薄茶」を来客に差し出してきました。

ダンボールや農業用の寒冷紗という布状のものを使う事が多いのですが、毎年それなりに、どんなイメージで作るか迷います。

遊びとはいえ、建築にたずさわるものとして、何か刺激になるような形を生み出したいと思う訳です。

そんな時にヒントとして役立つのが「折り紙」でして、平面から思いもかけない立体を作り出す妙は、何ものにも代え難い面白さがあります。

さて、今年はどんな茶室にしようかなっと・・うれしい悩みであります。

写真は誰かの机の上にあった立体折り紙。すばらしい!!
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3月セミナー

2010-02-19 16:09:37 | ニュース

毎月、第二土曜日に私たちが開いている「家づくりセミナー」のご案内を致します。

次回は第二日曜日になりますのでご注意を・・

ゲスト講師は私の親友のアーチスト「中村仁」さんですので、是非聞きに来て下さい。
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壊れたメガネ

2010-02-18 17:49:50 | うんちく・小ネタ

酔っぱらって、枕元に置いた眼鏡をふんずけて壊した経験をお持ちの方は多いと思いますが、買った時から壊れたメガネ(実際には壊れてないんですが・・)を見た人はまだ少ないと思います。

「これを見て、あ、メガネ壊れてますよって心配してくれる人がいるんですよ・・」と和菓子「いちむら」(信州小布施)の店主はおっしゃる。

私も見たときはビックリ、カラクリを教えてもらうまでは壊れているとしか思えないんです。
その、メガネは実は真ん中から二つに折れて、しかも折れるどころか二つに分解してしまうんですから、驚きです。

それで・・、まあ、写真を見れば、一目瞭然、見てみて下さい。

使う時には、磁石で真ん中をくっつけるんですね。
よく考えられています。老眼鏡によさそうですなあ・・

首から、下げるとなくならないからねえ、こりゃいいわ。

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寿司とラーメン

2010-02-16 18:14:39 | うんちく・小ネタ

先日、ビッグサイトという東京近郊の大きな展示場で開かれた、建築材料の展示会に行って参りました。

毎年、夏冬の2回ほど「住まいのクラサワ」さんという、材料問屋の主催で、お客さんを展示会に連れて行ってくれます。

で、私は仕事の参考になるから展示会に行くと思いきや、実はこのツアーで立ち寄る昼食会の場所がいつも気に入っているから参加しているのです。

そんなことを言うと「クラサワ」さんの営業担当のYさんに叱られそうですが、人間はおまけに弱いのです。

今回のツアーの昼食はなんと、「築地」の寿司店でした。

私は連れの方とカウンターに陣取り、板さんの握る寿司を久しぶりにいただきました。
しかも、そのときランチメニューのお手頃寿司ではなく、ワンランク上の寿司になるようにお祈りしたのが、更に上のランクのようで、私は感激で胸がいっぱいになってしまいました。

そんな私たちを見て、板さんは私たちに「椿だよ・・」と、メニュー表にあるお寿司のコースをそっと教えてくれました。

そうか!どうりで、鉄火巻きがトロ鉄火になってるわけだ!

すっかり、上機嫌の私たちは一番最後までカウンターでビールを飲んだ後、「築地場外市場」へ繰り出し、5分後にはラーメン「井上」の行列に並んでいました。

もちろん、そのラーメンは別腹でおいしくいただき、余裕の出た私たちは、「テリー伊藤」のお兄ちゃんの卵焼きを買って、気分よくバスに戻ったのであります。

展示会はどうだったかって?

歩き疲れて、イトーキの展示品の椅子に座っていたら、担当の方が優しく声をかけて下さったので、アンケートの好印象ナンバーワンに「イトーキ」と書いて、夜10時過ぎに戻って参りました。

写真は築地のお寿司屋さんとラーメン「井上」。「井上」は有名なんだってね・・。
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未来に還ろう

2010-02-15 16:32:14 | ブログ

作家の立松和平さんが亡くなられました。

立松さんは親しみやすい人柄もあって、失礼ではありますが、私には兄のような存在に感じられていました。
そう、分かりやすい口調で、難しい問題も身近な言葉で話をしてくれました。

以前、立松さんの講演会に出かけた私は、
一番前で話を聞きながら、同じことを考えていたんだなあ・・と感じつつ、
話の真髄を一言で言い表したその見事さに本当に感心しました。

その時の演題が「未来に還ろう」というものでした。
「未来に還ろう」?、普通に考えると矛盾しているようですが、そこがミソなのです。

簡単に言うと、進歩という名の下に、豊かな生活を追い求めて来た我々は
本当はどこかで道を誤ってしまった。

自分たちだけに都合のいい未来は、他の犠牲の上には成り立たない。
私たちは今こそもう一度、質素でも心豊かだった過去という未来に進もうではありませんか・・
というようなお話だったと思います。

立松さんは、この「戻る」という道が「進歩」の選択肢としてあってもいいのではないか、
むしろ、「戻る」道が、我々の進むべき「未来」なのではないか・・
と言い切った所に、私ははっとしたものでした。

でも、あの独特のイントネーションで聞いていると、なんだか心安らぎ、果ては眠気を催してしまうんですよね・・。(実際となりの席の方は、立松さんの目の前で、グースカ眠っておられました。)

ご冥福をお祈り申し上げます。
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