検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

見えた町おこしの基本戦略 連載小説297

2013年05月25日 | 第2部-小説
「さっそく、みんなに相談すると言ってくれた」
 将太は松本に京香と話し合った結果を報告した。そして松本に言った。
「東海林さんといいましたったけ、退職された職員・・・・」
「そうです」

「その方、京香さんの町おこしたいに参加してもらうようにお願いできませんか?」
「町おこしたいでがんばってもらおうということですか。それはいい。じゃ、今、電話しょうか」と言うと松本副町長は電話をかけた。

「ご無沙汰しています。副町長の松本です。いや、お久しぶりです。お元気ですか。いまどうされているのですか。ふんふん、晴耕雨読ですか。それは良かった。東海林さん!お願いがあるのですが町のためにちょっと力を貸してくれませんか。ええ、具体的なことはこれからの相談ですがじゃ、よろしくお願いしますね」

 受話器を置くと松本は「東海林さんは、OKです。この1年、晴耕雨読の生活をしていると言っていた。彼は地の人間だから畑を持っている。自家消費の野菜づくりが面白いと夢中になっているようだ。町おこしたいに入ることは快く応じてくれたよ」と上機嫌で将太に伝えた。

 将太は東海林のような人がまだまだ沢山、町にいるような気がした。退職したが体はいたって健康、現役時代は仕事、仕事の毎日で旅行も趣味も余りできなかった。退職したらゆっくり、のんびりして旅行やできなかったことをやりたい。その意味で悠々自適の生活をこの占部町でしている人が。もしこの人たちの力を町おこしに集めることができたら・・・。
 将太は町おこしの基本戦略が見えた気がした。