検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

職員OBはまずい 連載小説296

2013年05月24日 | 第2部-小説
「もしかして、松本さんこれから電話する積もり?」と将太は松本に言った。
「そうですよ。ちょっと手伝えって!」
「いや、それはやめましょう。よくないと思いますよ」
 将太の言葉に松本は怪訝そうに「どうしてですか?メンバーの引き受け手が決まらないんでしょ。だからちょっと手伝えと言うつもりですが、まずい?」と繰り返して言った。

「定年退職した元職員の方でしょ。ボランティアとかで参加してもらうのはいいと思いますが協議会の委員ですよ。町の職員OBじゃ、町の人たちは納得しないでしょ。なーんだ元職員じゃないか。きっとそうなりますよ」
「そういわれると確かに、でも、委員がこれ以上、見つからなければそれもまずいですよ。もう時間がないし・・・・」

 松本副町長はホトホト困ったと腕組みをして事務室をグルグル歩いた。何かいい方法はないか、一所懸命に考えているようだ。
「副町長」と将太は松本を役職名で呼んで言った。
「協議会のメンバー選出、町おこしたいに頼むというのはどうでしょ」
「それはいい案だ。すぐ頼んでください!」
「わかりました。さっそく頼みます」
将太は占部和紙工房に電話した。