川塵録

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「地獄に堕ちる」という脅迫で献金? 

2024年07月12日 | 人間心理・心理学
家庭連合元信者のある2世が解散命令請求裁判で出した陳述書計50頁に、「地獄」の文字が40回ほど、ありました。みんな、「地獄に堕ちる」と刷り込まれた、脅された、という文脈で。

しかし。

どこかで読んだんですが(ネットでは探せませんが)、「地獄に堕ちる」という「恐怖信仰」(恐怖させて信仰させる)はそもそも効果がない? または長続きしない?

霊感弁連が言い募ってきた「『地獄に落ちる』と脅されて信仰を強制されられた」という考えそのものを、神学的・心理学的・精神医学的にも、分析する必要を感じています。

1度や2度の献金ならまだしも、5年とか10年とか20年、毎月のように献金していたその献金全部が、「地獄に堕ちるのが怖かったから」というのは、にわかに(というか全く)信じられません。

いい年こいた大人が、「地獄に落ちたくないから10年も20年も献金を続ける」ものでしょうか。

小学生くらいのガキじゃあるまいし、、、

要するに、私は、「地獄に堕ちる」という脅迫は、仮に何らかの効果があるとしても、何年も、何十年もその効果が及ぶわけはない、だから家庭連合信者が10数年かけて献金した行為を左右するものではない、と思っています。

なお、家庭連合の教義では、

  • 「死後に地獄に行くか天国に行くかは自分自身が決める」ものであって、何かの行為で地獄行きが決まるものではない
  • そのため、「〇〇しなければ地獄に落ちる」と言われたという二世や元信者は、仮に実際にそう言われていたとしても、親や教育者が教育上の教訓的に使っていた、もしくは入教以前の宗教観の問題ではないか
だそうです。

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3 コメント

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世界を救うためと信じてやってきた (プームチャイ)
2024-07-12 17:34:41
中山先生
ブログ記事、関心を持って読まさせていただいています。(勇気づけられます)
もうすぐ、統一教会の信仰を持って、40年になります。
私が教会の信仰を持った高校生とき(2世ではないです)、
文先生は、統一教会の本部をダンベリーに移すと言われました。
そして、アメリカを憎むな、私は仕事にいくんだと。

統一教会に来た当時、民主青年同盟からの誘いもありました。 
公立高校の社会科の授業中、文先生のダンベリーを取り上げて、牢獄に収監されていると言われました。高校の図書館には反対派の本が並び、朝日ジャーナルなどの話が友人から入りました。
左翼の人は批判をするが、でも統一教会の人は批判をしませんでした。ここは違うと思いました。

自責という言葉、心に染みます。
もう何年も前に、米本さんのブログでもいろいろお話しました。

「地獄に堕ちる」という言葉で献金を続けることはないと思います。
清平での先祖解怨では「先祖を救うため」という言葉で献金を続けてます。

かつて私たちは世界を救うためという目的で献金をしてきました。
それがいつからか、「先祖を救うため」となったことが恥ずかしいです。

「地獄に堕ちる」と言われれば、わざわざ時間とお金をかけて清平には行かないでしょう。
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Unknown (野菜炒め)
2024-07-12 21:46:15
二世信者です。ブログを通じて中山先生からいつも励ましの言葉を頂いてるように感じています。

「献金しないと地獄に行く」というのは教理から導かれ得ない、というのはおっしゃる通りで、こんなことを言う方が本当にいたら指導者失格だと思います。

ではなぜそんな言説が出てくるかというと、私の考えでは、
①「何かの目的のために献金する」というストーリー(普通はこちらを用いて促されるはずですが)の場合、その宗教的な目的について、非信者や反対派が理解することは難しいが、「地獄に落ちる」なら直感的に理解できる。

②脅迫で人を動かすというのは、そもそも反対派がやってきたことである(親に、子供が犯罪者になると脅して拉致監禁を教唆するなど)。だから、家庭連合もそうやっているに違いないと思い込んでいる。
返信する
人生いろいろ 信仰いろいろ (敬天愛国)
2024-07-13 23:41:27
引用が示すように、家庭連合は決して恐怖信仰によって成り立っている宗教ではありません。そういう信仰観(神観・罪観・メシヤ観)に至る宗教ではありません。「地獄に堕ちる」とは日本人だとつい口を突いて出てきそうな言葉ですが、それで問題は解決しませんし、なにより教義が恐怖信仰を説いていません。家庭連合信者の信仰観に反して、敢えて「地獄に堕ちる」などと子供じみた説教、牧会をする牧会者はいませんし、私自身も意識的にそのような言葉は口にしませんでした。家庭連合には、その背景からいろいろな信仰観を持っている人がいます。例えば恐怖信仰、あるいは御利益信仰の観念が強い人はいます。霊感が強い人もいますし、私のように霊的なものを感じない人、論理的な思考が強い人もいます。先日、霊人が見えたり話せたりする人の日常のリアルな話を聞いて、改めて霊界はあるんだとは思いました。先祖供養命の人もいますし、先祖は大切にするけれども人並みという人もいます。家族でも信仰観、価値観の濃淡はまちまちです。
もしその親が本当に「地獄に堕ちる」と口にしていたとしても、それはその方の元々の価値観がそうなのであって、家庭連合の信仰によるものではありません。30数年も親と家庭連合に接してきた2世信者であれば、そのようなことはよくよく分かっているはず。都合よく「家庭連合の被害者」になっている自分にも気付いているはず。
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