あまり人の批判はしたくない。
あまり業界の先輩の批判はしたくない。
特に人の人格批判、人格攻撃はしたくない。
SNSのルールとして、「面と向かって言えないことは書かない」というのがある。
そんなのは百も承知。私もほとんどこのルールに従っている。
弁護士が、相手方に相当するような先輩弁護士を「軽蔑する」と公言することが、普通あり得ない(先例があるのかも知らない)ことも、十分に承知している。
しかし。
物事には例外がある。
例外的に、人を、人の人格を、非難していい場合があろう。
本稿によってドン引きする人もいるだろうし、これで私が一部のクライアントを失うかもしれないリスクがあることも、十分に承知している。
だから私には迷いと逡巡がある。
でも。
1週間くらい考えて、考え抜いた。
クライアントのため、日本のため、日本の法実務と法正義のために、言っておいた方がいいかな、言うべきかな、と思って、勇気を出して、書きます。
私もいつポックリ死ぬかも分からないし。
死ぬ時に、本稿を書かなかったことを後悔しないために、書いておきます。
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私は、弁護士紀藤正樹先生を軽蔑しています。
家庭連合信者の後藤徹氏が12年5か月監禁されて、高裁で15度も「違法」と評価されて、最高裁で勝訴した事案を、「まぁ民事では過失でも責任が認められますから...」とお茶を濁したから。
「過失でうっかり12年半、監禁した」みたいな、弁護士の風上にも置けぬ、見苦しく、聞き苦しく、醜い言い訳をしたから。
その「12年間うっかり監禁」発言を、テレビで流したから。
テレビで公言するということは、確信犯です。彼はテレビに30年くらい出ている。テレビ慣れしている。テレビという媒体を利用するという明確な意図の元で、「12年のうっかり監禁」発言をしたから。
インテグリティがないから。
つまり、職業的正義感よりも、党派性(自分の政治信条に基づく家庭連合攻撃)を優先させたから。
7年の裁判闘争を経て、東京高裁に15度も「違法」な監禁と認定してもらった後藤徹さんに対して、「民事では過失もありますから」って、許されない揶揄をしたから。
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私は紀藤先生を全く恐れない。何を彼が仰ろうと、どんな事実を彼が言おうと、全く怖くない。
常に私はこう言い返す準備があるから。
私がいつか紀藤先生に会った時、二言目には、この質問をします。
12年半監禁された後藤さんに対して、なんでテレビで「民事では過失でも…」って発言をされたんですか
と。
昨年7月30日のシンポジウムで、ジャーナリスト福田ますみさんが、鈴木エイト氏に「12年半監禁された後藤さんを<引きこもり>呼ばわりしたのはなぜ」と問いかけたように。
弁護士紀藤正樹氏が何を言おうと、この質問をぶつければいい。彼の人格とプロフェッショナリズムを問い糺す、根源的な質問です。
紀藤正樹先生。
12年半監禁された後藤さんに対して、なんでテレビで「民事では過失でも…」って発言をされたんですか。
この質問に回答できない限り、ないしは謝罪しない限り、私は、死ぬまで、いや死んでも、貴殿を、腹の底から、軽蔑申し上げます。
私は貴方を唾棄する。
本稿によって、後藤徹さんをはじめとする、家庭連合信者の、貴殿に対する満腔の怒りを代弁します。
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後記:なぜ私が弁護士でありながら、相手方に相当するような先輩弁護士の人格攻撃をここでしているか。普通は許されない例外に踏み込んでいるか。
理由を説明しますと:
- クライアント家庭連合の存続がかかっている
- 「法正義」の観点から、弁護士として、そして人として、紀藤発言は許しがたい
- マスメディアはどこも紀藤正樹弁護士のこの「詭弁」を報じない
- 弁護士倫理とは、単にお上品に振る舞うことのみならず、悪を憎む心を隠さぬことにもあるから
- だから、たとえ炎上商法と言われようと、非常な手段を使ってでも、この紀藤発言の酷さ、悪辣さ、おぞましさは広く知ってもらいたいし、知ってもらうべきと信じるから
以上5点です。
上記4の「悪を放置しないことも立派な弁護士倫理の一つ」というのは、先輩弁護士の徳永信一先生から教わりました。
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後記2:私の「書くべきことは書かねば」という姿勢は、正木ひろし弁護士から学んでいます。
「首なし事件」を起こして有名な正木弁護士は、戦時中も、当局を恐れず、私家版の『近きより』を刊行し続け、独り、気を吐きました。
彼は「もし思想を取り締まるなら、首相の憂鬱なる思想を取り締まるべし」などと書きました。
戦時中にこのようなことを書くのには、生命を危険にさらす覚悟がありました。
彼は、ベレー帽をかぶり、ステッキを持ち歩いててました。いずれも護身のためです。
彼は、いちクライアントのためよりも、後世のため、世に問うべきことは問わねばならぬ、と思って、命を賭して、執筆活動をしていました。
私は命を賭しているとまでは言えませんが、正木弁護士の勇気を学んで、紀藤正樹弁護士を批判しています。