すがわらの工房日記

東北は岩手県一関市の呉服屋。こつこつと友禅染めをしています。

引き裾の黒留袖に砂子を蒔くよー

2015-03-18 13:04:44 | 友禅
皆さんこんにちは!

こちら岩手県一関市の京呉服すがわらでございます

東北にある小さな呉服屋ですが、店内の工房らくぜん

きもの屋がきものを作っているんですよー!


さて、前回の続きですよー!

金と銀のベタ箔を押し終えたので、次は砂子を蒔こうと思います。

砂子っていうのは、箔を粉々に砕いたものです。

ほら、笹の葉さーらさらー♪の『たなばたさま』の歌で
お星さまきらきら きんぎん砂子(すなご)♪と歌われているのが
まさにこれ『砂子』ですよ


砂子は普通、程よい密度で霞の様に蒔く事が多いですが
今回はちょっと変わった蒔き方をしてみます。

まず、波のラインの中から選んで糊を塗って、
ポイントに箔を吹き付けます。


「ふっ、ふっ、」っと吹き付けます


すると端が砕けたような箔が乗りますね



少し大きめの砂子で中間を埋めますよ



この砂子を蒔いている道具ですが、これは竹の筒に金網を張ったもので、
この網の目の大きさで蒔かれる砂子の大きさも変わります。

ほら、こんな感じ。右に行くほど細かい網目です。

用途に合わせて使い分けますが、呼び名はそのまま「筒」です。


ある程度の大きさの箔を押したら
一番目の細かい筒で砂子を蒔きます。


しょりしょりと箔を砕きながら
どんどん蒔きます。

とにかく密に蒔きます。

この蒔き方、実は普通にベタで押すより箔を消費します。
倍どころじゃないです、もの凄く消費します。
でもそうしないとどうしても得られない効果があるんです。


蒔いたら生地を箔ばさみで叩いて砂子を集めます。

バンバン、バンバン、糊の上にまんべんなく砂子を行き渡らせます。

同時に舞い散る箔が私を包み込みます。
品物と共にきらきらになる私、
この仕事をするとしばらくの間は鼻をかんでもキラキラしてる。
床屋さんに行っても
「お客さん、何かきらきらしてますね。」って言われるくらいキラキラになる私。

「だからどうなのだ」と言われても「そうなのだ」としか言えないのですが。


蒔き終わるとこんな感じ


糊が乾いたら優しく箔を払って出来上がりです。


ほら、ただ蒔くのと違って見え方が面白いでしょ。

他にも色々な蒔き方があるんですよー!


あともうちょっとだけ続きますよ~
次回に続く



京呉服すがわらは東北の小さな呉服屋ですが、

着物が好きな方、楽しくお召しになりたい方のお手伝いを一生懸命しています。

気になった方はどうぞお気軽にお問合せ下さいねー。


★ 京呉服すがわら ホームページ ★

http://kimono-sugawara.jp/


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