すがわらの工房日記

東北は岩手県一関市の呉服屋。こつこつと友禅染めをしています。

引き染めをしますよー

2010-08-30 23:43:22 | 友禅

今回取り掛かりました友禅も、

図案、糸目、地入れ、色挿し、蒸し、糊伏せと、

ようやく終盤に近づいてきました

もうすぐ出来上がりますよ

本日はいよいよ引き染めです。ひゃっほう!

  

さて、生地を張って、

P8240063

染める前に「豆地入れ(ごじいれ)」をしますよー ひゃっほう!

それ、ごしごし

P8240060

  

ごしごしごしー

P8240075

ほら、

ちゃんと糊で伏せてあるから

刷毛でこすっても平気です

染料もこれで防染できるわけです

  

この豆地入れは、ふのりの地入れ液に豆汁(ごじる)を混ぜたものです。

大豆の汁、豆乳みたいなもんです

これも仕上がりを左右するとても大切な工程なんですよ。

  

さて、それでは染めていきます

この暑さで地入れが早く乾くのは助かります

ではいきますよー

それ、えいやっ

K2

ゴシゴシ

  

P8250100

うりゃうりゃ!

  

これはキリンの名古屋帯です。

これはお太鼓のところで地色を染め分けます

空と草原ですよ。サバンナですから

だって、  サバンナだから!

今染めてるのは空色です

P8250101

前の部分まで来ましたよ

そりゃ、ゴシゴシ~

  

来た、太鼓まで来た。ゴシゴシゴシ

P8250104

そろそろ刷毛を持ち替えないと

あ~、持ち替えないと

早く持ち替えて~ 

P8250105

ハイ、持ち替えました、今 持ち替えた。

早くしないとムラになっちゃう (汗)

それ、コシコシコシ

P8250107_2

丸刷毛に持ち替えて少しずつ染料を引っ張ります

ああ、ここで空が終わり

止めなきゃ、ここで色止めなきゃ、ひゃぁ~

あそこ、細い糸目一本で区切ってるので染料が泣き出さないように

それそれ、止まれ~!!

  

P8250111

よし、止まった! 

  

さあ、次は草原いきます

そりゃっ

P8250113

ゴシゴシ

 

それそれそれ~

  

P8250118

ああ、刷毛持ち替えなきゃ、刷毛持ち替えなきゃ

  

P8250120

よし、持ち替えた、コシコシ

P8250122

それそれ、うひょ~

泣かないで、お願い泣かないで

  

P8250133

よし、止まった。

あとは返し刷毛を念入りにして染め上がり。

う~ん、サバンナ。

  

こういう染め分けは特殊ですね。他にも色んな染め方がありますよ。   

  

そんで乾いたら 蒸して、洗って

湯のしをかけて、出来上がり。

早く仕上がりが見たいですね

それではお楽しみに~。

  

  

ここは岩手県一関市の呉服屋

京呉服すがわらです

工房の名前はらくぜん

この様にオリジナルの一点ものを数多く手がけております

どんなものでも製作いたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

ひゃっほう!

  

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糊伏せ

2010-08-29 15:29:19 | 友禅

こんにちは

本当に毎日暑いですね。 一体何がどうなってんですかね

早く秋が来ないかなー 秋刀魚安くなんないかなー

  

今回は友禅です

前回の続きですよー

  

さて、色挿しが終わったので

こうやって縛って

P8260135

  

色を定着させるために蒸し器に入れて蒸し上げますよ

P8260141

この蒸し器

ロケットみたいでイカス!

  

蒸す事によって染料と絹糸がしっかり結びついて

洗っても色落ちしなくなります。不思議。

  

さて、色挿しが終わりました

蒸しが終わりました。

いよいよ地色を染めたいところですが

その前にしなくてはいけない事があります

糊伏せ、「つぶし」とも呼びますが

要するに模様のマスキングですね。

  

こうやって

Dsc_0431

ちまちま

Dsc_0433

ちまちま

P8210045

ちま ちま ちま

  

最初に引いた糸目糊からはみ出さないように丁寧に糊を置いていきます

すごく地味で しかも最後には洗い流されるので、目には全く見えない仕事ですが、こうすることで模様の中に地色の染料が入らないようにする、とても重要な工程です。しくじると今までの全てが台無しになってしまうのでかなりの緊張を要します。

  

ほら伏せ上がり

P8250097

これも今回製作している名古屋帯

サバンナにキリンが立ってるんです。

  

あと他には

こんなのも

P8250082

象ですよ

ゾウが歩いてるんだぞう

一回目の友禅を終えたところです

これはこの後ちょっといたずらします。

その後蒸して伏せですね

  

どんな具合に上がるかなー

ドキドキします。

  

  

  

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織り始めました(茶屋辻紋)

2010-08-25 23:06:08 | 手機

さてさて、

先日 総引き箔の帯を織り上げたばかりのうちの会長ですが

早速次の帯に取り掛かりました

今度は「茶屋辻紋柄」を選んだようです。

P8230047

この設計図、前回も見た方は随分鮮やかだなぁ、と思われたと思いますが、

これは、便宜上こういう色を配しているだけで

つまり、織る人が「あ、ここで色糸変えなきゃな、」って解るようにあえてビビットに描いてあったりします。色糸もそのつど選びますし。

だから実際に作る製品とは違います。

Dsc_0180

Dsc_0441

前回のですが、参考に

  

そして1本しか織りません。

是非にと注文受ければ別ですけど

うちでは量産する意味が無いのでしません。

  

なんて言うか、状況や注文で糸種や色糸を染めたり作ったり、そのつど変えるので

どっちみち同じものは織れないです。

まあ何て言うか、そここそが手機の良い所だと思いますし、同じ物を量産出来ないからこそ、出来る事は何でも出来るのですよー と言う事です。

注文で袋帯一本から織ってるのは、ひょっとしたら全国でうちだけかもしれません。

  

  

さて、今回作る茶屋辻ですが、

これも歴史の有る柄で、一時期は大奥の制服にまでなった由緒正しい文様です。

 

元々派手さの無い、楚々とした柄なので配色は気を配らないといけません

色決めには何しろ総動員ですよ。

Dsc_0447

後ろに色糸がいっぱい見えますね

今回 実際に使う糸は6色か7色ですが

気分で「効かせ」の色を入れたりしますから

実はこれでも足りないくらいで、無い色は染めて作ります。

  

ほら、「あーでもない」「こーでもない」

Dsc_0446

なかなか決まんない、、

  

Dsc_0448

「よし、どうだ、この配色でいくぞ。」

  

決まりましたかそうですか。

Dsc_0455

色が決まればこうやって糸巻きをします。

Dsc_0456_2

巻いたらこうやって番号をふって整然と並べますよ。間違えたら大変。

  

私の友禅もそうですが、色決めは悩みますねー

とにかく悩む。

悩む。

一度取り掛かり、出来上がればそれは私の手を離れて大道をまかり通る作品ですから

一つも間違ってはいけません。

  

ましてや何より着る物、身に着けるものなので、、、着た人が映えないといけないし。

とにかく何よりそこを考えます。

つまるところ、好い物を作らなくてはお客さんにも材料に失礼です。当たり前と思います

それが私の仕事で使命。

「この世に出回る物が、全てが最良品であれば良いのに…」 せめて性能に関しては保障された世界なら…だったら買い物も楽になるんだけどなー。

と、町のスーパーで刺身や旬の秋刀魚物色しながら思うのです。

よし、だから俺頑張る!一所懸命頑張る! 本気で思っているのです。

  

…別に今日、広告で秋刀魚が98円だって言うから喜び勇んで行ったらもう売り切れだったからって言ってるんでは無いです。 そうだ、あのブドウはきっと酸っぱかったに違いない。 

  

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名古屋帯を友禅しています

2010-08-21 13:13:51 | 友禅

こんにちは

本日は友禅のお話です

 

前回は地入れまでやりましたから

いよいよ色挿しです

この挿しの作業を「友禅」とも呼ぶように

ここで友禅染としての仕上がりがほぼ決まることになります

 

Dsc_0358_2

地入れを終えた生地。パリッとしています

この生地はけっこうモコモコした地紋がありますね

 

まずは色を作らないといけません

このように火にかけながら染料を溶き混ぜます。

0354

「付け身」と呼ばれる白生地の切れ端にちょびっとずつ染料を付けて

色を確かめながら作っていきます

Senryou

微妙な色合いをこうやって調合して作っていきますよ

  

色はその人の性格なども反映される様で

それぞれ作る人の、正に ”カラー” が出ますね

人によって得意な色や苦手な色もあります。十人十色。

1008211

色が出来ました。

  

  

  

色が出来たら生地に合わせて調節します

状況に応じて、泣き止め(なきどめ)やムラ止めを入れて友禅をしやすくします

ちなみに泣き止めは糊、ムラ止めは油で、どちらもありふれた材用で作られていまして

染まりついた染料以外は最終工程で水で全て洗い流されます

これら助剤はあくまでも補助的なもので、むしろデメリットもあるので使わなければ使わない程綺麗に発色したりします。ですからなるべく使わないで済むように仕事を進めるのですが、とはいえケースバイケースなので、何て言うか、使った方が良い場合もあるし、うーん、こればっかりは経験積まないと解んないと思います。

  

糊の糸目から染料が染み出たりはみ出す事を職人は「泣く」と表現します

泣いては駄目。 何しろ駄目、ダメ絶対。

  

友禅が泣いてしまうと美しく仕上がりません。

ムラも当然、もってのほかです

友禅染は「泣き」や「ムラ」との戦いと言っても過言ではありません。

染料を、生地を御する。これが腕の見せ所ですね

  

  

ダメダメ言ってても始まらないので

どれどれ、挿していきますよー

こんな風に

Dsc_0361

  

ソレ、こんな風に

Dsc_0368

  

こんな具合にうりゃ、うりゃ

Dsc_0359

  

Dsc_0372

だいたい出来たかな

  

この後蒸し器に入れて色を定着させて、

柄を糊で伏せて、

もう一回地入れをして、

地色を染めます。

  

私の場合、白生地に先に柄を友禅してから地色を染めるので

「先友禅」という工程になります

これがまぁ、一般的な進め方だと思います。効率良いですし。

これに対して

先に地色を染めてから柄を友禅するのを「後友禅」といいます。

これは途中で一度水洗いをしないといけなかったり、手間が増えますが、作品によって工程を選びます。ま、ケースバイケースですね。

  

今日はここまで。

  

京呉服すがわらでは

お客様のご要望でどの様なものでもお誂えいたします。

いつでもお気軽にご相談下さい。

  

  

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袋帯が織り上がりました

2010-08-20 13:04:07 | 作品紹介

みなさーん

袋帯が織り上がりましたよー!

 

じゃーん!!

Dsc_0439

 

ようやく出来ました。

白地の総引き箔!

鳴り物柄で縁起も良いですよ

ほら!

Dsc_0445

あら、素敵。素敵じゃないの!  

ちゃんと工房らくぜんの名前も入ってます

Dsc_0440

じつは会長は書家でもありまして、雅号は「菅原竹情」です

なので「工房らくぜん」の字は会長の書です。落款も普段使用してるものを紋型に起こしてこうして織り込んであります。

 

今回は総引き箔と言う事で、ずいぶん苦労したようです

引き箔とは

和紙に箔(今回使用したのは金箔)を漆などで密に押したものを糸の様に細く裁断したものを言います。

ここに詳しい説明がなされていますが、1cm間に30本ですよ。細いですねー!

三ツ叉の和紙と言えば身近なところではお札に使用されていますね。あの丈夫な和紙です。

それを絹の帯に織り込んでいくのですが、いくら細く切ってあっても そこは紙ですから、めくれてしまったり打ち込みが強すぎると潰れてしまったりします。

熟練を要する非常に高度な技術なんですね

 

Dsc_0444

この様に

全体に織り込まれています。うひー

これ全部金箔を押した和紙なんですが、

三ツ叉の木から作った和紙は非常に軽く柔らかく強靭なので決して硬くはなりません

ですから変わり結びなどでどんなに帯をいじめても、しっかり言うことを聞いてくれますし、へたれる事もありません。

 

裏はこうなっていますよ

Dsc_0442

糸がぎっしり。

友禅もそうですが、おそらく手仕事のものは裏を見ると全てがわかるようになっています

帯もその通りで、

Dsc_0443

糸の始末がきちんと丁寧になされているかどうかが一目瞭然です。

機械織ではこうはいきません

ですから皆さん、これからは品物を見るときは裏もきちっとごらんになることをお勧めします

 

手織りの帯は機械のものと違って、どこかむっくりしてるというか、何と言うか、、

所謂そこが職人の言うところの「ぬっくら感」というもので

手触りも締め心地も優しいものになります。

 

京呉服すがわらは、本当の意味での専門店をめざすきもの屋です

場所は岩手県一関市

駅前ですよ

機織も友禅も店先で行っております

呉服屋としてお客様の細やかなご要望に応えられるよう、日々がんばっております

近くまでいらした際には是非寄ってみて下さい

社員一同お待ちしております。

 

 

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友禅の準備

2010-08-19 18:17:40 | 友禅

こんにちは

それではいよいよ友禅のお話です。

 

一口に友禅染めと言っても、世の中に色んな友禅があるようで

近頃巷では印刷した物や、果てはプリンターで出力したものまで友禅などと言って出回っているようです。まあ、見ればそれぞれ違いは歴然なんですけどね。

私が手掛けるのは所謂「手描き友禅」です。いちいち手描きと言わなければならないのは何だか複雑な思いがします。

では始めましょう。

  

まず友禅染をするためには

図案を起こします。デザインですね

デザインが決まったら品物の原寸大に書き上げます。

帯なら帯の大きさ、着物ならきものの大きさに描きます。それで図案の出来上がり

この図案が決まるまでが大変で、中々うまく決まらないときや、幾晩も夢に魘されたり

モノによっては一年がかりで描き上げる事もあります

何だったらこれが一番難しい作業です。

ですので画像の盗用転用はかたくお断りいたします。

  

図案が決まったら、生地を選んで「ゆのし」をかけて生地を整えます。

さて、ここからが友禅ですよ。

まず糸目(いとめ)と言われる糊を引いていきます

Dsc_0223

 

糊には餅米の粉に糠を混ぜて練ったものと

ゴム糊とがありますが、 

私は主にゴム糸目を使用しています

図案の上に生地を置いて、直接糊を引いていきます  

Dsc_0224

ちなみにこれはあくまで私のやり方で、人によって様々色々やり方があるのでこれが絶対ではありません。

また、餅糊とゴム糊では技法も全く変わってくるのでその紹介も機会があればいつかやりたいと思っています。

P7230006_2

この糸目がきちんと引けてないと色を挿す時大変難儀しますし

仕上がりも美しくありません。

デザインにもよりますが、基本的に糸目は細ければ細い程良いとされています

  

糸目を引き終えたら

今度は糊が生地にしっかり喰い付くように裏から揮発でゴシゴシ拭きますよ

Dsc_0291

  

張り場に生地を張ります

Dsc_0311

  

そして「地入れ」です

地入れは友禅には絶対必要な工程で、生地の染めムラ防止のために行います

かつて私が見習いだったころ、この工程をはしょった所為で大変な事になったことがありました

そりゃもう、今思い出しても変な所から汗が吹き出て来るほどです

やはり数百年もの間には私のような無精者がきっと何人もいたはずで、同じように省こうにも省けなかったからこそ現在でもやっているのであって、やっぱ年寄りの言うことは聞くものだな、と人生の本質に触れた気がしました。

  

地入れ液は「ふのり」を水に溶いたものです

あの海に漂うふのりですよ

ちなみに私はふのりの味噌汁が大好きです。

でもこれは食用ではないので食べないほうがいいです。その方が無難です。年寄りがそう言っていました。

P7230012_2

この様に鍋で煮て

 

P7230013

木綿のサラシにあけて

  

P7230015

ぎゅうぅぅ~っと絞って濾します

 

Dsc_0324

濃さを調節して出来上がり。

  

Dsc_0300

ゴシゴシ

Dsc_0298_2

ゴシゴシゴシ~♪

 

ムラ無くきれいにふのりを引いて地入れの出来上がりです。

今回はここまで。

次回はいよいよ色挿しに入れるかな~?

  

  

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お店の紹介です2

2010-08-06 11:14:07 | お店の紹介

こんにちは!

京呉服すがわらです

ここは岩手県一関市の呉服店。工房は「らくぜん」です

  

毎日暑いですねー。

蝉の声が脳髄に響きます、夏真っ盛り!!

蝉の面白いページをはっけんしましたよ

マウスのカーソルを合わせると鳴き声が聞こえます

  

ではでは、早速先回の続き

洛三彩の次は「京呉服すがわら」メインのきもの売り場です

まずは入り口

P8010055

いらっしゃいませ!

Dsc_miseuriba1

店に入るといきなり西陣の手機(てばた)があります

機織の音はけっこう大きいので外まで響きます

以前、京都の織物の職人だったけれど、色々あってこちらでタクシーの運転手をなさっているという方が、音につられて入っていらした事がありました。

「まさかこんな所でこれ(手機)に出会えるとは思わなかった。」と大変驚かれた様子で

すごく懐かしがられて、しばらく嬉しそうにお話をしていかれました。

  

Dsc_0196

  

この店の奥、障子のスクリーンを隔ててすぐそこが工房になります

Dsc__2

これ私です。

こちらを見もせず失礼いたします

図案(デザイン)を描いてるところですよ

この図案がきちんと決まらないと仕事を先に進められないのです。

  

今は友禅する帯の図案を制作中です

いよいよ次回から作業の様子を紹介しますよ

お楽しみに~

  

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お店の紹介です

2010-08-06 10:29:54 | お店の紹介

ここは岩手県一関の呉服屋

京呉服すがわらです

呉服屋ですが同時に工房も抱えていて、一つ一つ、オリジナルの一点ものを製作しています。

工房の名前は「工房らくぜん」です

  

本日はお店の紹介です

店はJR一ノ関駅西口、新大町146番地。駅を出ると見える距離ですから、ほぼ駅前ですね

外観はというと

こんな感じ↓

Dsc_

左が呉服店、右には京小物店「洛三彩」(らくさんさい)を併設しています

  

それでは、京の老舗の小物たち、小物屋洛三彩から紹介しますよー

まずは入り口

Dsc_raku1

裏が駐車場になっておりますのでお車でいらした方はこちら右側からどうぞ。奥は広くなっております。

  

ウインドウです

Dsc_raku2

暖簾や器、風呂敷やちょっとした置物など、色々置いております

タビックス、指の分かれた靴下や、エコバックとか~

Dsc_raku4

  

ガーゼタオルや手ぬぐい、

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扇子もありますよ、宮脇賣扇庵です。

Dsc_raku8

  

扇子入れ

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小さくてかわいい置物

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Dsc_raku6

  

竹細工の小さな虫たちです。2センチくらいでしょうか、よく出来ています

Dsc_raku7

  

きれいな絵ろうそくもありますよー

Dsc_raku0

  

今日はここまで

他にも色々ございます

近くまで来たら、ちょっと寄ってみて下さいね~。

  

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手機のつづき

2010-08-05 16:00:36 | 手機

こんにちは

ここは岩手県一関市のきもの屋

京呉服すがわらです。

  

呉服屋ですが、同時に工房もかかえていて、一つ一つ、オリジナルの一点物を製作しています。

工房の名前は「工房らくぜん」です

田舎で細々やっておりますが、これを機会に皆さんに是非知って頂きたくてブログを始めてみました。

どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

と、いうことで前回の続きです

ウィキペディアに織機の記事が出ていますね。

なるほど、我家にあるのは水平織機に分類されるようです。

そこで西陣織の説明もなされています。

便利だなーインターネット!

ここまで書かれているのなら細かい説明は不要でしょうが、

ここを開いたのも何かの縁かもしれませんよ、せっかくだか見て行ってください

さて

Dsc_0180

これが帯の図案で、設計図です。

勿論オリジナル。手描きでございますよ

図案(デザイン)を型に起こしてもらいました

図案には細かい方眼が引かれていて、何番目に経糸のどれとどれを持ち上げて、緯にどの色糸を通すのかが分かるようになっているんです。

この様な西陣織の草稿が伊藤若冲鳥獣花木図屏風などの参考になったと云われていますね。

 

 

その昔、この織機は上に人が乗っていて、織り手の人がこの設計図を見ながら指示を出して、上の人が経糸を上げたり下げたりしていたそうです。

それで複雑な模様が織り込めるのですが、よっぽど息が合っていないと難しかったと思います。さぞ大変だった事でしょう。

 

現代では人の変わりにジャガードが乗っかっています。

こんな感じ↓

Dsc_0182

だいたい二階くらいの高さがありますから

店の天井をくり貫いて入れたのですよ。

なので故障すると大変です。狭いし暑いし、腰にも悪いです

そしてジャガードと言えば型紙ですね

これです↓

P7270048

短冊状に切った ボール紙で出来ています一枚で足一ふみ、打ち込み一回分です。

それらを糸で繋ぎ合わせてあります

P7270050

このようにパンチで穴が開けてありますね、これを読み取ります

穴が開いているトコ、開いてないトコ、onとoffですね、つまりコンピューターの先駆けですよ!イカス!!

 

 

意外に簡単な仕掛けですけど、これによってものすごく複雑で手の込んだ模様を織れるようになったのです。

  

ですが、簡単な分だけ量が膨大になります

そらもう、大変な量です。

 

柄が複雑になればなるほど型紙が増えるので、現場は型紙なんだか織機なんだかわからなくなるほどです。

なので、今では型の内容はフロッピーに入れています。

ウチなんかは手織りで一本ずつしか作らないのでこれで充分なのです

 

 

今時は自動で動く機械動力の力織機で量産するのが当たり前なのでフロッピーなんか普通使いませんね。

ウチみたいにフロッピー使ってまで手織りという所は本当に少ないです。

 

大体にして、上の人に口で指示を出さなくて良くなっただけで、基本的には原始的な手織りなんです。しかも上の人(ジャガード)はけっこう簡単にへそを曲げますからね、機械のくせに。その度に織機の上によじ登って細かい調整をしないといけません。

日々の気温や湿度で絹糸も機械もコンディションは変わります。人間もそうなんですから当たり前です。

だからといって、上がった品物は織り始めから終わりまでしっかりと同じ条件の糸の張りや風合いで仕上げないといけませんね、当たり前ですが。

経糸と緯糸の絶妙な兼ね合い、折り合い、

職人は人間以外ものとも話せないと勤まりません。

 

 

織機も道具も旧式ですが、その分糸一本一本吟味しながら織れますし、気持ちもこもります

実際、手織りの西陣織など今時そうそうお目にかかれないです

お客様にも大変喜んでいただいております。

今織ってる帯も出来上がったら紹介しますね。

 

 

 

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手機のおはなし

2010-08-03 15:06:50 | 手機

こんにちは
先日手機の写真を載せたので、せっかくだから手機の説明をしますよ
まずは横に張られている白い無数の糸

Photo

これが経(たて)糸。2400本あります。
そんで、上から降りてる無数の紐?みたいのに小さい輪っかがあって、それぞれに経糸が通っています

P7250039

ほらほら、こんな風に全部通っています。うひー
これらを選んで持ち上げる事で緯(よこ)糸を通して模様を織っていくわけです。

P7220004

P7230026

今見えているのは帯の裏面です
織っている人はこのような状態で織っていきます
で、表を見たいときはどうするかというと…

P7230027

わかりますか?
下に鏡が置いてあります
これで織り具合や傷などをチェックしながら進めていきますよ
小さな傷などは虫眼鏡で調べます

P7250034

そして出来た分はこのように巻き込まれれていきます。
一般的な袋帯は大体4m半くらいですか、大変な作業です
緯糸を通した分ずつ模様が織り込まれ、まさに手間を重ねて作られています

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