すがわらの工房日記

東北は岩手県一関市の呉服屋。こつこつと友禅染めをしています。

袋帯制作中~

2013-11-29 12:55:19 | 友禅

皆さんこんにちは!

今年も残すところあとわずかとなってきましたが

炬燵で湯豆腐がもう、たまらなく幸せな私。

こちら岩手県一ノ関市にある京呉服すがわらでございます。

東北にある小さな呉服屋ですが、店内の工房らくぜん

きもの屋がきものとか色んなものを作っているんですよー!

      

ちょうど一週間前ちょっと変わったご依頼を頂きまして、

これはもう大変ありがたい事であります。

やった事ない仕事、私は大好物です。

    

まず、よくよくお話を聞けば、

ご着用が25日、んん!?

来月の12月25日です、いくらも時間が無いですね、あわわわ大変だ!

早速その場で図案用紙にぐりぐり描きながらお客様のお話を聞きます。

ご注文頂いた品物は友禅染の袋帯、お題は藤です。

希望の色やイメージ、着用なさるシチュエーションや、締め方、

色々描いて、方針が決定したら早速本下図の作成です。

1

イメージのメモとか、あっちこっち色々描きながら進めるので

辺りは図案用紙でバサバサですが

とにかく、きっちりかっちり描き込みます。

出来た順番に下図を渡し糸目を引いてもらいます。

2

この時、まだ私は横で手先の部分の図案を描いています。

         

今回ご依頼の帯は、お舞台での舞で締められるのだそうで、

締め方も特殊で、柄の入れ方もそれに合わせないといけません。

何より、華やかにたくさん描かなきゃいけないんですよ、ドキドキ。

       

前の柄の幅だけで80センチくらいあります。

頑張って糸目を引いてもらいます。

前の部分が終わって、今お太鼓に入ったところですね。

7

お太鼓の柄は何しろ豪華です。

・・・・間に合うんだろうか、ドキドキします。

         

下図を全て描き終えて私は

八掛のワンポイントを描いています。

3

当店にてお買い上げいただいた附下の八掛に

ちょっとしたおまけを付けてさしあげるのです。

表地の附下の模様の一部を描いています。

ちらりと見える小粋なオシャレですね。

こんな感じ

4

         

もう一つは

ペットの愛犬です。

白大島にあわせる淡いグレーの八掛に描いてます。

写真を見ながら頑張って似せます。

5

            

出来ました。

6

ワン ワン!

         

       

糸目がんばれー!

8

       

          

      

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引き染めしてます

2013-11-21 17:27:42 | 友禅

皆さんこんにちは

一雨ごとに寒くなる東北です。

この間雪が降ったもんだから喜んで湯豆腐をしたんですけど

何か違うと感じたのはコタツを未だ出してないからだったんですね。

今日こそ炬燵で湯豆腐がしたい。

    

こちら岩手県一関市の京呉服すがわらでございます。

東北の小さな呉服屋ですが、店内の工房らくぜんで

きもの屋がきものとか色々作っているんですよー!

          

相変わらず工房では色んな事をしてるんですけど、

現在奮闘しているのはご注文頂いた品物の引き染めです。

これが とても薄い羽二重の生地でして、何しろ薄くて凄く繊細な生地なので

引き染めそのものが出来るかどうか心配だったんですが、

受けたからにはやるしかないです。

まずは地入れですよ。

2

何しろ広幅なもんだから、

         

うりゃっ!

1

リーチ一杯、大変です。

地入れをしてみた感じでは何とかなりそう、と云う事で

引き染めです。

      

せぇの、

3

とぅりゃっ!

4

えいっ、えいっ、

5

これはブルーの一色で染め。綺麗に出来たんですが

次は2色のぼかしです。

斜めに対角線でのぼかし合わせは両側から妻と二人掛りでやっとこ染めました。

6

       

こちらも綺麗に出来ました

7

実はこれ、大判のスカーフになるのです

この後、重ねて型染をするんですが

それは型染の出来る工場にお任せする事にして、

綺麗に仕上がると良いなあ。

      

      

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桜の名古屋帯の出来上がり。

2013-11-06 17:57:40 | 作品紹介

皆さんこんにちは

京呉服すがわらでございます。

あんなに猛暑で酷暑だったというのに、

こちら岩手県一関市ではもう毎朝霜が降りてますよ。

季節の移ろいは本当に止め処がありませんね

鍋とか炬燵が恋しくなる季節になってきました。

         

さてそれでは作品紹介です。

さっき鍋とか炬燵とか言っといてなんですが、

先程出来上がりました。桜の名古屋帯をご紹介します。

こちらは千厩匠の祭典で実演してた品物です。

      

最後の仕上げ、落款を押しますよ。

1

ドキドキ…

    

うりゃ!

2

      

どーん!

3

    

全体はこちら

4

雪輪の中の夜桜が

やさしく咲きこぼれています。

      

5

ふわふわ、ちらちらと

春が待ち遠しくなるような綺麗な帯に仕上がりました。

未だ冬も来ていないというのに。

      

      

着物の装いは季節の先取りがおしゃれです。

年が明けたら早速締めてお出掛けしたら、うららかな春の訪れを予感する

ワクワクするような素敵な一日になる事でしょう。

       

京呉服すがわら工房らくぜんで

一点一点、丁寧に精魂込めて制作しております。

多少お時間頂きますが、

作れるものなら何でも作ります。

一回くらい何か作らせてみたら良いと思いますよー!

      

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「うさぎとかめ」の暖簾

2013-11-04 16:35:54 | 作品紹介

皆さんこんにちは

紅葉も深まり山真っ赤!秋真っ盛りです。

こちら岩手県一ノ関市の京呉服すがわらでございます。

東北にある小さな呉服屋ですが、店内の工房らくぜんで

きもの屋がきものとか色々作っているんですよー!

      

さて、

以前に制作風景をお見せしていた暖簾ですが

一ノ関市の老舗のお菓子屋さんからご依頼頂いたものです。

他にもいくつか作らせて頂いておりますが、

とても美味しい亀の子せんべいのお店という事で

今回は兎と亀のお話です。

       

一応、鳥獣戯画を意識して描かせて頂いたんですが、

こんな事なら学生時代もっと真面目に模写すりゃ良かった。

でも一生懸命描きましたよ

      

1

「かめ君、僕とあそこまで競争しないかい?」とかなんとか

      

何だかちょっと意地悪なうさぎ君の勝負の持ちかけを快諾する亀君。

案の定、うさぎ君はすたこらさっさと走って行ってしまいます。

       

「ずいぶん走ったけど、かめ君はどこらへんかな?」

2

余裕しゃくしゃくですね、

       

「一休みしようかな。」とか言って、

うさぎ君は休憩がてらお昼寝です。

陽気も良いもんだから、蝶蝶がひらひら

いくら何でも勝負を舐めすぎですよ、うさぎ君。

3

あ、かめ君が追いつきました。

      

4

頑張れ!頑張れかめ君!

    

頑張ったかめ君は

森の動物達の祝福を受けながら

目出度くゴール!

やったー!!

5

目が覚めたウサギ君は後から慌てて走ってきましたが、時既に遅し。

         

    

やっぱり、一生懸命頑張るって素晴らしい!

僕もしっかり頑張らなくちゃ。

6

こんな風にちまちま描きながら

「亀サイコー!」とつぶやく私。

      

この暖簾、現在お店に掛けてありまして、

7

かっこ良くて素敵な店構えですね

ほら、

8

          

9

しっかり踏ん張るかめ君のちょうど頭上にお店のお名前を入れました。

皆さん、一ノ関にお立ち寄りの際は

是非こちらのおせんべいをお土産になさると良いと思います。

とっても美味しいですよー!

      

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