水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

強運力

2021年01月14日 | 学年だよりなど
3学年だより「強運力」


 やるだけやったら、あとは祈ろう。最後に頼りになるのは、神様だ。――というと、「は? 意味わかんない、非科学的だ」と感じる人は、現代文の勉強が足りないかもしれない。
 「科学」は近代知が生み出した一つの物差しに過ぎず、科学への過信こそが現代の様々な問題の原因だと、さんざん学んできたではないか。
 いまだ科学は解明できてないが、「運がいい・悪い」は存在する。
 入試当日は、予想していないちょっとしたアクシデントがおこるものだ。
 すべてが予定どおり、期待どおりに進んでいくと、かえって気持ち悪い。
 予想外のことが起きたときに、「ついてないなあ」とへこむのと、「この程度ですんでよかった」ととらえる場合とでは、その後の展開が全くことなる。
 結果的に、後者のように捉えられる人は「運のいい人」になっていく可能性が高い。
「やれることは全部やりきろう」という意志を持ち続け、同時に「どんな結果も受け入れよう」とどんと構えていることが大事なのだろう。


~ 先日、社員教育のために、次男がとある企業の社長のセミナーをセッティングしてくれたのですが、そのセミナーでこんな話がありました。
「何気なく過ごしている今日だけど、昨日亡くなった人にとっては死ぬほど生きたかった明日が今日なんですよね」
 その言葉を聞いて、私は涙が止まらなくなりました。
 明日が当たり前のように訪れると思っていなかっただろうか? 反省する気持ちとともに、感動が一気に押し寄せてきました。
 人間は、どんなに長生きしても200歳までは生きられません。聞くところによると、人間の細胞は、もともと126歳までしか生きられないようにできているのだとか。限られた命ですから、生きている間は1日1日を特別の日と思って全力投球しなければと、このセミナーを通じて改めて感じたのです。
 人は年齢を重ねるほどに経験という貴重なスキルを積み上げていくことができます。でもその一方で、悲しいかな感動に鈍くなってしまうものです。
 けれど、毎日生きていられることが奇跡だと思えば、当たり前として通り過ぎてしまいそうなことにも、感動したり、感謝したりできます。
 孫の純粋な表情や言葉に感動したり、社員が日々成長する姿に感動したり、代表からの言葉をありがたく感じたり……。些細なことでも感じ取れるように、毎日感動のアンテナをピッカピカに磨いていたいと思っています。
          (元谷芙美子『強運 ピンチをチャンスに変える実践法』SB Creative) ~


 あたりまえのように、朝起きてごはん食べて勉強して、ときどき寒いとか辛いとか文句まで言ったりするけど、それ自体が幸せではないか。まして健康に共通テストまで受けに行けるのだ。
 この奇跡的な強運に感謝しよう。武運長久を祈る。
コメント
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