村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

如月や

2023-02-28 22:20:12 | 短歌・俳句の事

如月や電車に遠き山の手の
からたち垣に三十三才ミソサザイ鳴く
  木下利玄

木下利玄
キノシタリゲン
1886-1925 
明治-大正時代の歌人。
明治19年1月1日生まれ。
伯父の木下利恭の養子。
はやくから佐佐木信綱に師事し,
「心の花」同人となる。
明治43年「白樺」創刊に参加。
口語的な発想,四四調の破調など,
利玄調とよばれる作風で知られた。
大正14年2月15日死去。40歳。
岡山県出身。
東京帝大卒。
本名は利玄(としはる)。
歌集に「銀」「紅玉」「一路」。

いよいよ二月の晦日ミソカだ
一月は往イぬる
二月は逃げる
三月は去る
冬も終わり
春になる
その春はあっという間に
時が経って
四月五月もそう先の事ではないだろう

今日は
四月に招かれた
茶事への手紙を書く
下手な字だが
お習字をちょっと習ったからって
そうそう治らない
下手のまま出すしかない
諦めた

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文箱差出す高蒔絵

2023-02-27 23:52:21 | Weblog

紅梅や文箱差出す高蒔絵 漱石

今日は
昨日の茶事の御礼を書く日
巻き紙に封筒を用意
硯に水を数滴おとし
墨をすり
文章を考える


穏やかな陽射しの腰掛に座ると
足元には苔の緑に藪柑子の赤色
見上げると紅梅が可憐に揺れておりました
なんと風雅なことでせう
このたびの茶飯釜の茶事
しばし悠楽の時を過ごさせて頂きました
ゆったりお茶席におりますと
俗世の塵芥が清められ
心から癒される思いでございました
素敵なお道具の取合せを味わい
回り花には緊張しながらも楽しく参加し
立派なお茶入と
その箱書も興味深く
先生のお話しはとてもわかりやすく
楽しゅうございました
ありがとうございました。
また必ずお目にかかれると信じております
乱発乱文お許しの程
時節柄御身お大切に
ご自愛下さいませ
       かしこ

という感じで
どうだろう

 

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式部納言の話聲ハナシゴエ

2023-02-26 23:51:53 | 茶事 茶会 

紅梅や式部納言の話聲 子規

式部納言とは
紫式部と清少納言だろう

今日は
他流の茶飯釜の茶事へ
待合せの時間よりだいぶ早く着いたので
駅近のスターバックスで
アメリカンワッフルと珈琲で時間調整
青い髪の女性スタッフさんに
キャラメルソースを掛けてもらった
その人の対応する感じが
とても好ましい

茶事は
待合から腰掛、紅梅が見事
蹲そして本席へ
挨拶のあと初炭手前
お持ち出しの長盆に、
蓋置と釜敷、
柄杓に建水、
しゃもじと箸に火吹き竹が乗ってる

茶飯釜に
お米のサラサラと落ちる音
折敷が運ばれる
向付に四つ椀と朱杯
一献
やがて炊き上がったご飯を
杓文字で三角に取り、
飯器に盛り
手鞠麩のみそ汁
煮物椀は真丈
焼物は引重で鰤の幽庵
預けは鴨丸と山芋にスナップエンドウ
和え物は蛍烏賊とうど、うるいのぬた
相伴の後の小吸物はたらの芽
八寸はコゴミと子持鮎
香の物は沢庵に赤かぶと大徳寺納豆

余情残心
茶事は心地よい

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花しなければ鶯も

2023-02-25 23:16:40 | 茶の事

 紀 貫之
なきとむる、
花しなければ鶯も
はてはものうく
なりぬべらなり

茶入の蓋の金箔がなあ
蓋は象牙
かつて名人と言われる
象牙蓋の作者が江戸にいた
立佐リュウサ
立古リュウコ
印斎インサイ
半清ハンセイ
などが知られる

また茶入の盆として
若狭盆、
松の木盆、
羽田盆、
存星、
キンマ、
俱利、
ハシカ彫、
堆黒、
堆朱、
紅華緑葉、
青貝

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猫の恋

2023-02-24 23:08:03 | 茶道具、古美術、骨董

猫の恋やむとき閨ネヤの朧月オボロヅキ 芭蕉

今日は金曜日
午前中は予約したクリニックへ
コブシの花芽が空を向いて立ちあがる
あと十日くらいしたら蕾もほころぶかも
我が家の椿も咲き始めた
お弟子様が
読めないからと写真を送ってきた
少しクセがあるが
読みやすい

人声は紅葉の奥に聞こゆれど
影こそ見えね庭広くして

庭紅葉 寄人ヨリウド源英一

杣人ソマビトも帰りはてにし夕山ユウヤマの
霞カスミの奥に鴬の鳴く

夕鶯

 



筆者は長野生まれの
遠山英一トオヤマ エイイチ
御歌所寄人ヨリウドである。
文久三年生まれ昭和三十年93歳で亡くなった。
号に篁堂・虚心園。
はじめ小出粲、のち高崎正風に師事。
新聞雑誌に携わる傍、和歌の研究に従事した。

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春めく

2023-02-23 23:29:05 | 茶事 茶会 

春めくといふ言の葉をくりかへし みどり女

今日は裏千家東京道場
コロナ禍で
ずっとおやすみしていた好日会が
三年ぶりに復活
以前と少し異なりつも
始まった
二月初旬には大宗匠百寿の茶会が披かれ
また今日は天皇誕生日の祝日
それら三つの祝意を込めて取合せたとう
黒田和哉先生の濃茶席

茶会記は淡交に掲載されるが
引き締まった格の高いお道具
広間に御客様は二十名
濃茶を頂いた後も
みごとなお道具に皆様
離れがたく
大寄せとは思えぬほど
ゆっくり茶席に留まる
それぞれのお道具の詳しい説明を受け
晴れの茶を堪能し満ちた

薄茶席も終ると
午後一時過ぎ
点心は辻留のお持帰り
同行のお友達十名では
近くに食べるところは無い
お弁当は重たい
心は満足でも
おなかはしきりに訴える
茶会の余情残心を語りあい
ゆっくりと頂戴したいもの

しかし、しばし後には
おなかは収まり
賑やかに御開きした

愈々春めく

 

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八重の紅梅さきにけり

2023-02-22 23:54:07 | 茶事 茶会 

 源実朝
わが宿の 
八重の紅梅 
さきにけり 
知るも知らぬも 
なべてとはなむ

写真は光琳屋敷
満開の紅梅が見事だった

今日は熱海
MOA美術館の光琳茶会へ
品川から朝八時ちょい過ぎの
新幹線こだま
八時四十二分熱海着

濃茶席に薄茶席が二席
そのあと昼食は三友居
早めに着いたので
どの席も待たず
スムーズにまわれた
晴天の茶会日和を
七名で廻るも楽し

茶席の床はみな素晴らしく
マスク常備ゆえ
近ずきて拝見
長次郎の茶碗も手に触れらるる
至福眼福の一日
あとは
ゆっくり美術館の展示拝見してから
熱海駅ビル
珈琲にシナモンロールも難なくお腹におさまり
お喋りは途切れず続くが
明日もあるから
その辺で

家に着いても
まだまだ早い時間
早起きの日は
一日が長い
明日も茶会だ

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下もえを

2023-02-21 23:16:22 | 短歌・俳句の事

下もえをうらからのぞく土橋かな 千代女

お茶の点前は
習う先生によって異なる事がある
その先生の付いている
業躰先生によっても違うしね
最近では
大炉の雪輪瓦を
羽箒で掃く時
さらっと私は掃いていたが
雪輪の花弁をひとつずつ
くるりくるりと掃く人もあると
お弟子様に聞いた
聞いたことないなぁ
好奇心強く、物事を深く知ろうとしてる友人に聞くと
それはずっと昔にあったかもよ
今はさぁーと掃きますよ
と聞いて
スッキリ

今日は
昨日の続きの確定申告の
書類を揃えること
は何とか
整った
あとは会計事務所へ届けるだけ
ほっとした
良かった
うれしい
スッキリした
明日は茶会で熱海へ行くので
朝早いので
ここまで

写真は下萌えでなくヤブラン

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白魚に

2023-02-20 23:34:06 | お習字

白魚に己れ恥ぢずや川蒸気 漱石

写真は土曜日のお料理
白魚の卵寄せ
春は白魚だ
白魚は大きくなったらなんと言う
大人になっても
白魚は白魚だと
教えてもらった
  そうなんだ

今日はお習字
細字を一枚書いて、終了
残りの時間は確定申告の準備
決まったところにいれてある
申告関係の書類を揃えるだけなのに
非常に疲れる
続きはまただ
明日
頑張ろう

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いつまで嵐ふきの塔

2023-02-19 23:05:29 | 文の会

にがにがしいつまで嵐ふきの塔 宗鑑

 山崎宗鑑 ヤマザキソウカン
室町後期の禅僧、連歌師。
俳諧選集「犬筑波集」の撰者。
氏名、出生など諸説があり未詳。
出家して禅林に入り、
諸国を遍歴行脚し、
晩年は山崎に庵を結び閑居したと伝えられる。
生没年未詳。
天文八年(一五三九)以降に
七五歳以上の高齢で没したらしい。

昨日のお料理の焼物は
寒鱒カンマスと蕗の薹フキノトウの天麩羅テンプラ

 


それを食べた後
蕗の薹の苦味がずっとずっと残っている
今も感覚が残っている
春は苦味を盛る
すごく美味しいと思うのは
大人になったんだ
いや間違いなく老人だけど
老人でも今までどおり
楽しいこと
けっこう有る よ
若者よ安心したまえ

今日は文の会
いつものイタリアンの店で
バイ様と待ち合わせ
席は満席
予約してあったから
良かった
赤ワインとおつまみ
パスタを二つ
それにサラダ
など

ランチを食べてから家で伊勢物語をお勉強
あとはゴロゴロ
テレビ見てる
幸せな一日だ

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白魚や

2023-02-18 23:04:56 | 食事会

白魚や黒き目を明く法の網 芭蕉

今日は毎月の楽しみ
いつもの食事会
白魚の卵寄せが出た


四人で玉乃光を二合飲んで
いい気分
可愛いものだ

写真はコースの中の
鯉こく
絶品だ

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八重の紅梅 さきにけり 

2023-02-17 23:09:42 | Weblog

 源実朝
わが宿の 
八重の紅梅 
さきにけり 
知るも知らぬも 
なべてとはなむ

なべて→
全般に。
総じて。すべて。
一般に。
ひととおり。
あたりまえ。
普通。

今日は朝日カルチャー。
講義がおわり
テーブルに並べられたお茶碗を
手にとって拝見するのだが
道具の扱いがわからない人が多い
会員の一人が、後ろの方から片手を伸ばし
机から離れて拝見してる。
机の上で見れば万が一落としても
10センチか20センチ。
机を離れれば床まで1メートル以上。
落としたらこなごなです。
私は
片手で取ってはダメです。
又、他のお茶碗が有るのにその上で見たら、落としたら二つ割れますよ。
と見知らぬ人に注意しました。

道具を拝見するマナーを知らないと、
見知らぬおばさんに。
みんなの前で注意されますよ。

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まだものめかぬ

2023-02-16 23:07:07 | 村雨庵 稽古 

ものの葉のまだものめかぬ余寒かな 千代女

もの‐の‐め【物の芽】
萌え出るいろいろの植物の芽。
《季 春》
もののめのあらはれ出でし大事かな
虚子


今朝は寒かった
今日は木曜稽古
二ヶ所の炉に炭をおこし
早めに炉に釜を掛けたが
なかなか暖まらない


二月の大炉は今日でおしまい
来週のお稽古は
個人的都合でおやすみだ

逆勝手のお点前は
案外記憶が体に残り、
本勝手に戻っても
どちらが正しいか迷ったりする
やはり
なんと行っても本勝手が楽だ

二月は大炉か逆勝手
又は八炉の色々を
各自が決めて点前をするのだが
ずっとコロナの影響で
予定どおりに稽古はできなかった

面白そうなら行ってみよう
体力などなど可能ならば
あれこれ忘れて行動あるのみ

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二月雪落衣

2023-02-15 22:46:02 | Weblog

今日は水曜稽古
大炉の点前は
何より炭手前が面白い
初炭もまた後炭も面白い
月はじめの大炉の茶会をインスタにアップした
宜しければご覧ください

写真は今日の掛物
古筆
筆者は一条内経

一条内経 イチジョウウチツネ
1291-1325 
鎌倉時代の公卿,歌人。
正応4年7月17日生まれ。
一条内実(うちざね)の長男。
母は一条実経の娘。
正安2年従三位。
権大納言などをへて,
文保2年内大臣にすすみ,ついで関白となる。
従一位。
「玉葉和歌集」などの勅撰集に23首おさめられている。
正中2年10月1日死去。35歳。
法号は芬陀利華院。
歌集に「内経公百首」。

歌は新古今集
 二月雪落衣といふことをよみ侍ける
 康資王母
むめちらす風もこえてやふきつらん
かほれる雪のそてにみたるゝ

 題しらす
 西行法師
とめこかし
むめさかりなるわかやとを
うときも人は
おりにこそよれ

 百首哥たてまつりしに春哥
式子内親王
なかめつる
けふはむかしになりぬとも
のきはのむめは
われをわするな

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やみはあやなし梅の花

2023-02-14 23:45:25 | お習字

  躬恒
春の夜の
やみはあやなし
梅の花
色こそ見えね
香やはかくるる

このうたは
謡の詞章に確かにあったが
すぐには思い出せない

梅の花が咲くまで
15年かかるらしい

桃 栗3年、
柿8年、
梅は酸い酸い13年、
柚子は大馬鹿18年、
林檎ニコニコ25年
 だそうだ

今日はお習字
硬筆のペン字を練習する日
何枚か書いて今月分は
とりあえず完成した
小さな満足

写真はうちの胡蝶ワビスケ

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