村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

春の日の光にあたる

2023-03-30 23:53:08 | 村雨庵 稽古 

 文屋康秀
春の日の
光にあたる我なれど
頭カシラの雪と
なるぞわびしき

写真は
文屋 康秀 フンヤノ ヤスヒテ
生没年未詳。
平安前期の歌人。
六歌仙、三十六歌仙の1人。
860年(貞観2)刑部中判事に任ぜられ、
877年(元慶1)山城大掾(だいじょう)、
879年 縫殿介 ヌイドノスケ
に任ぜられた。
『古今集』に参河掾 ミカワノジョウ
になったときの
小野小町との贈答歌があり、
また仁明天皇の御国忌 ミコキ(851)の歌や
「惟貞コレサダ親王家歌合」の歌などがある。

今日は木曜稽古
花冷えか 朝からうすら寒い
お菓子屋さんが届けてくれた二種のお菓子は
浮島製で
さくら色と黄色と羊羮色
桜と菜の花と土の三色
それと桜餅
花は
お弟子様丹精の牡丹

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絶えて桜のなかりせば

2023-03-29 23:18:59 | 村雨庵 稽古 

 在原業平
世の中に
たえてさくらのなかりせば
春の心は
のどけからまし

覚えておきたい


今日は水曜稽古
午後は雨
近くに住むお弟子様は
自転車で稽古に来る
雨だと濡れるので
少し待って小やみになってからのお帰り
夜が更けるほど雨が降るという予報だし
いつ帰るか
決めないとね

日常は常に
決断が必要だ

写真は
六歌仙の在原業平
筆者は不明

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木の芽もはるの浅緑

2023-03-28 21:54:07 | 茶事 茶会 

 藤原良経
おしなべて
木の芽もはるの浅緑
まつにぞ千世の
色はこもれる

【藤原良経】
 フジワラノヨシツネ
[1169~1206]
鎌倉初期の公卿・歌人・書家。
九条兼実の子。
摂政・従一位太政大臣となり、
後京極殿と称される。
歌を俊成に学び、
定家の後援者でもあった。
書では後京極流の祖。
家集「秋篠月清集
 アキシノゲッセイシュウ 」。
九条良経。

今日は大師会
帰りは久しぶりのヨックモックでひと休みした

写真は
根津美術館の池
真ん中に鳥。

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牡丹花は咲き定まりて 静かなり

2023-03-27 23:28:01 | 植物・茶花

 木下利玄
牡丹花は
咲き定まりて 
静かなり
花の占めたる
位置のたしかさ

木下利玄キノシタリゲン
1886-1925 
明治-大正時代の歌人。
明治19年1月1日生まれ。
伯父の木下利恭トシモトの養子。
はやくから佐佐木信綱に師事し,
「心の花」同人となる。
明治43年「白樺」創刊に参加。
口語的な発想,
四四調の破調など,
利玄調とよばれる作風で知られた。
大正14年2月15日死去。40歳。
岡山県出身。
東京帝大卒。
本名は利玄トシハル
歌集に「銀」「紅玉」「一路」。
(日本人名大辞典より)

今日は月曜日
朝のうちは案外寒い
木戸のところの紅葉の木が
二三日前は枝だけが目立つ
冬木立だったのに
今日見ると枝ごとに芽吹いてる若緑の新芽
なんと可愛らしい事

狭い小さな庭だが
これからどんどん様子を変える
椿の花はもう咲ききったのか
茶に使える花は
数少ないし
あてにならない
思いがけず足元に
クリスマスローズが咲いていた
宝鐸草はぐんぐん伸びはじめ
その近くにあるシンビジウムの鉢からは
豪華に花を三本立ち上げ満開
庭の片隅でも咲いている姿は華麗なもんだ
何しろシンビジウムだから
芍薬も柔らかく15センチほどのびて
葉を繁らせはじめてる
春だ春

昨日の茶事では
牡丹が胡銅の花入に入っていた
古志ちゃんが届けてくれたという
気を懸けてくれたんだね
お茶人だねえと感心
MOAの茶会でも牡丹が入っていたし、
池内の茶会でも薄茶席は牡丹
いいね牡丹

開花時期は
4/20 ~ 5/ 5頃。
・中国原産。
 日本へは奈良時代に
 渡来してきたらしい。
 (弘法大師が持ち帰ったとの説も)


中国では、花海棠とともに、
最も愛好される。


薬効は中耳炎、月経不順
薬用部位は根皮
生薬名は「牡丹皮ボタンピ」

牡丹の別名は
「富貴草」
「富貴花」
「百花王」
「花王」
「花神」
「花中の王」
「百花の王」
「天香国色」
「名取草」
「深見草」
「二十日草(廿日草)」
「忘れ草」
「鎧草」
「ぼうたん」
「ぼうたんぐさ」など多数。

 

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春雨の降る野の道の壺スミレ

2023-03-26 23:19:28 | 茶事 茶会 

 藤原定家
春雨の
ふる野の道のつぼすみれ
摘みてをゆかむ袖はぬるとも

今日は
サカチカさんちの正午茶事
私は水屋を担当する
朝九時に到着して
のんびり支度をはじめた

外は冷たい雨
お客様は三名様
席入りは十二時に始まり
速やかに
なごやかに
四時過ぎに終わった

帰りに今日の主菓子
虎屋のきんとん
写真にはないが半田松花堂の干菓子と
それと写真の岡山の千本桜をもらった
家に帰ってゆっくり食べよう

昨日の和美の会
一緒に行ったキコさんが
お店の人に質問した
「その色はベロ藍ですか」
お店の人は「いえ違いますよ」
と会話があった
そこで私「ベロ藍って明治ではなかったかしら」
キコさん「いえ幕末ですよ」

私はすっかり明治時代だと思っていた
日本は各地で焼物が盛んだったが
明治になると窯の近代化とベロ藍の登場で
瀬戸やその他の各地の窯は
次々と廃窯に追い込まれた。
と思っていたので
ベロ藍は明治だと思い込んでいたのだが

北斎や広重などの浮世絵は
そのベロ藍の発色が美しい
という話や
印判手の染付は
ベロ藍を使った
というではないか

ベロ藍の染付は明治から
ではなく
幕末から使われたと
キコさんが言ってたとおり
だろう

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青柳の糸にたまぬく春雨

2023-03-25 23:58:10 | 食事会

 源実朝
あさみどり
染めてかけたる青柳の
糸にたまぬく
春雨ぞふる

今日は雨で体が重い
でもでも予約してある食事会
綱島ふくもとで美味しい
御昼ごはんを食べるのだ
と思うと
身体は重くとも気分は軽い
ウキウキとふくもとへ
そして食事は残さず完食すれば
今度はおなかが重い

食事のあとは予定どおり
東京美術倶楽部の和美の会へと向かう
この18日から開通した新駅の
「新綱島」から乗り
御成門へ
乗り換えなしで一本で行ける
便利だ

第31回和美の会は昨日から始まり
行ったというお友だちから
「善田のこもがいが1,500万円」と
また他の人も
「池内の信楽花入は2,500万」だったと
ラインがきた
自分にはあまりにも縁のないお話し
目の保養だ
到着したのが四時ころ
今日は最終日で五時までであるから
一時間位しか見れないが
展示は四階だけなので
ぐるりとまわるには十分

品物と値段を堪能して帰った

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東風吹くや

2023-03-25 00:16:36 | Weblog

東風吹くや山一ぱいの雲の影 漱石

『風姿花伝』
「それ申楽延年の事わざ
その源を尋ぬるに、」
→そもそも
 能が寿命を伸ばす効用のある
 めでたい芸能てあるということは、
 その源流を論じれば

「あるいは 仏在所より起こり、
あるいは 神代より伝わるといへども」
→ある説では天竺国より発祥し、
 ある説では神代に始まった
 といわれているけれども、

「時移り、代隔たりぬれば、その風を学ぶ力、 及びがたし。」
→時代が変わり
 遥か昔のことになってしまったので、
 その芸風を再現することは
 不可能である。

風姿花伝を読む講義をうけていたが
時間の都合で行けなくなったゆえ

自習

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春の夕暮れ

2023-03-23 23:29:30 | 茶事 茶会 

 藤原定家
かげたえて
下行く水もかすみけり
浜名のはしの
春のゆふぐれ

今日はお弟子様の正午茶事の手伝い
水屋に入る
ほぼ一日立ち続け
でも
大丈夫
疲れていない
元気に成った
自分 

でも疲れてるかも
もう寝よう

写真は
友人から送ってくれた
都内の某所

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紙雛カミヒイナつるして枝垂桜哉シダレサクラカナ

2023-03-22 23:39:15 | 村雨庵 稽古 

紙雛カミヒイナつるして枝垂桜哉シダレサクラカナ 漱石

今日は水曜稽古
WBC
ワールド・ベースボール・クラシックで
日本が優勝
稽古中にも、気になって
途中経過をスマホで確認
ミーハーゆえに
皆と同じく楽しそうなことには
少し首を突っ込むんでみるが
若かりし頃の
野球場の臨場感なども思い出し
ここ何日かは改めて
野球鑑賞の楽しさを
味わった

一週間が早い
先週くらいはまでは
椿はどれも花盛りで
綺麗だったが
今週になったら
庭の椿の木の間を
あらゆる方向から覗いて見て
使える椿の花を探すが
花がない
炉の季節は最後まで
椿を使うがよいとのことと習ったが
わが家はもう限界
あとは表道路際に
街路樹として咲いているものを
調達するしかないか
お稽古や茶事茶会
道具は何とか決まっても
花は最後まで苦労する

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彼岸の夕日影

2023-03-21 23:58:21 | 短歌・俳句の事

くもりしが ふらで彼岸の夕日影 其角

今日は火曜日
祭日
彼岸の中日だ
曇りがち

昨日、食事から帰ったら
いつものお坊様が
お彼岸の棚経に見えたという
御布施を用意してなかったので
後でお届けした
お彼岸を忘れていたこと
棚経にお坊様が見えること
すっかり忘れていたことに
どうしちゃたのと
我ながらショック

近頃は予定表のある手帳を持たなくなった
手元にないと、その予定を書けず
後で記入するつもりが
それを忘れる
書いてあってもそれを見ない
それでスマホの予定と手帳の予定と
同じ日に異なる予定が記入しがち
空いてるからと
またそれぞれに予定を入れてしまう
結果 困ったことによくなったので
何でもかんでも
スマホのカレンダーに記入するごとに決めた
何をするかは皆書き込む
書いてないこと
日々の周辺のことなどは、
気がつかない
頭が回らない
いくつもの用件を覚えていられない
元々そうなのか
老化なのか

忘れてはいけないので
早速スマホのカレンダーに
先のお盆とお彼岸も打ち込んだ
これで よしよし 

写真は有楽町の桜

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苦しくも降り来る雨か

2023-03-20 23:21:02 | 食事会

苦しくも
降り来る雨か
三輪の崎
狭野の渡りに
家もあらなくに

今日は月曜日
誕生日は過ぎたが
いつもの誕生日会の食事会
銀座シックスの13階のレストラン
写真はその誕生日のプレート
その蝋燭の火を消す為
フーッと息吹きかけ
また手で消した

アミューズ

前菜



スープ



メイン肉か魚



デザートと珈琲でコミコミ3,800円

安い気がする

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春ともしるくうぐひすは

2023-03-19 23:54:03 | 茶事 茶会 

 大伴家持
うち靡ナビく
春ともしるく
うぐひすは
植木の木間を
鳴きわたらなむ

今日は五島美術館の茶会
茶の美会員の茶会は
コロナ禍で昨年の秋から始まったが
秋の茶会は日程が合わず欠席
今回は久しぶりの五島の茶会だ
席を待つとき
鶯がこれぞウグイスと言うように鳴く
ホーホケキョッ

床には筋切が掛かる
花入は胡銅大ソロリ
香合はザクロ
茶碗は光悦の「七里」
形は不二山と同じ
こういう形を
角造り
と言うと
今日の茶道具の解説で知った

光悦の茶碗は
本阿弥光悦の作った楽茶碗。
光悦楽焼ともいう。
技法を楽焼の常慶と吉兵衛に学び,
京都の鷹ヶ峰移住の元和1 (1615) 年以降に制作した。
へら使いが鋭く,個性的な作品が多い

茶会で偶然会った友人
会いたかったから
嬉し

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糸にたまぬく春雨ぞふる

2023-03-18 23:21:32 | 懐石・料理

 源実朝
あさみどり
染めてかけたる青柳の
糸にたまぬく
春雨ぞふる

今日は御弟子様のおうちで
月いちの茶事教室
出しをひき、
みそ汁と煮物椀の汁を取る
みそ汁は芽キャベツ
向付は少し早いが
用意の魚が鯵
添えを切り
鯵を下ろし三杯酢にする
山葵をすって盛付る

茶懐石の向付には
大葉を敷いたり
大根のケンを立てたりはしない事

煮物椀は筍しんじょ
生身をすり鉢で擂る

すりが足りないと
口ざわりが荒くなる
頑張って擂る事

できたら流し缶に入れて蒸す
しんじょは菜の花と椎茸でかざる
焼物は生鮭の照焼
一汁三菜はここまでだが
預けに若竹煮
進肴にれん草のお浸し
今日は五菜になった
小吸物は山葵の葉
八寸は茶巾唐墨とスナップエンドウ
香の物は沢庵と生姜
お菓子はとらや

生徒さんは三名
初めての方もいて
だいぶ時間がかかったが
お料理はどれも美味しく出来上がった

金曜日に
チコちゃんに叱られるで
懐石と会席と発音が同じでも
内容が違う事を放映していた
懐石は禅僧の食事
会席は…何だか 忘れました。

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すみれつばなをぬらし行

2023-03-16 23:54:52 | 村雨庵 稽古 

春の水
すみれつばなを
ぬらし行 蕪村

そういえば
わが庭にも菫が咲ていた

「スミレ」の花言葉は「謙虚」「誠実」。
紫のスミレ→「貞節」「愛」。
白いスミレ→「あどけない恋」「無邪気な恋」。
黄色いスミレ→「田園の幸福」「つつましい喜び」。
ピンクのスミレ→「愛」「希望」。

「菫」の漢字は
音読みは→キン
訓読みは→スミレ、トリカブト
全く違う花なのに漢字は一緒

星と菫のロマンチックな名詞で
星菫派セイキンハという言葉がある

星やすみれに託して、
恋愛や甘い感傷を詩歌にうたった
ロマン主義文学者のこと
(あるいは一般的に、そのような感傷的作品しか作れない詩人を
揶揄する際にも用いられる)。
1900年代初頭、
与謝野鉄幹・晶子夫妻を中心とする雑誌
『明星』によって活躍した人たちを指す。
(ウィキペディアより)

 

今日は木曜稽古日
そして恥ずかしながら私めの誕生日
73歳になった
いつ彼岸にいってもおかしくないからと
やれることは
今やろう
行けるのなら
今 行こう

写真は今日の掛物
一行
春入千林処々花

足元に小さな花が咲いている

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春のけしきにかすめども

2023-03-14 23:43:10 | お習字

 紫式部
み吉野は
春のけしきにかすめども
むすぼほれたる
雪の下草

むすぼほれ→凝固、凍結


今日はお習字
森金先生のご指導のもと、
今日の生徒は私一人
他は硯が重いから自習。
最近行った茶会の事など
お喋りしながら仕事をこなす

先日の東茶会の薄茶席。
道具畳の水指の左隣に、
硯屏ケンビョウが置いてあった。
何だろうと
ずっと気になっていたところ、
最後に
柄杓をそれに立掛け、
蓋置を柄の脇に添えて飾られた。
なるほど
だから蓋置は
お習字の水滴スイテキ。

文房とは文人の書斎。
そこで用いる道具が文房。
文房四宝ブンポウシホウは
筆、墨、硯、紙。
誰もが好きな文房具。
丸善や伊東屋でなく、
今度は茶道具屋さんで文房具を
買おう。

写真は堀江知彦筆の短冊

春の園
くれないにほふ桃の花
下照る道に
いでたつ乙女

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