村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

ブルームーン

2020-10-31 22:21:19 | Weblog

あの中に蒔絵書きたし宿の月 芭蕉


若い友人から
ブルームーンですよ
綺麗ですよと
ラインが来た
外に出てみると
庭から見た狭い夜空に
静かに月が光っている

家に戻ると
謡のお稽古でもしたい気分
「天鼓テンコ」の詞章に
柳葉を払って
月も涼しく
星も相逢アイオふ
空なれや。
烏鵲ウジャクの橋のもとに。
紅葉コウヨウを敷き。
二星ジセイの。
館の前に風。
冷やかに夜も更けて。
夜半楽にも
はやなりぬ。

七夕の空を謡っている
まだ詞章はもう少し
あとに続くが
少しだけ謡って
満足した


今日Amazonから雑誌が届いた
和楽
12,1月号 日本の国宝
小さめなカレンダーが
2種おまけで付いてる
小村雪岱と琳派のカレンダー
何処にかざろう
もう
すぐに来年が来る

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四睡シスイ

2020-10-30 23:21:07 | 禅語・禅

月か花か問へど四睡シスイの鼾哉イビキカナ  芭蕉

四睡シスイとは
豊干ブカン、
寒山カンザン
拾得ジットク
虎が眠ってる
禅画の課題である

豊干ブカン禅師とは
中国・唐代の禅僧。
寒山と拾得と共に
「三聖」と呼ばれる。
出身地や出自は不明。
天台山の国清寺におり、
仏道の教理を問われると、
いつも「随時」と答えた。
豊干は虎に乗って
門を入ってきたことがあり、
虎に乗る姿は絵にも描かれた。
国清寺の厨房には
寒山と拾得が、
かまどの番をしながら
話をしていた。
聞いても何を話しているのか分からない。
それを豊干だけは理解し、
寒山と拾得は
文殊・普賢の両菩薩だと言ったという。


写真は
今夜の月
友人が送ってくれたもの
明日は満月

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菊の香や

2020-10-29 23:18:32 | 村雨庵 稽古 

菊の香や奈良には古き仏たち  芭蕉

奈良の今頃というと
奈良国立博物館 の正倉院展
今年は
第72回正倉院展
2020/10/24(土) ~ 2020/11/9(月)
前売日時指定券はすでに完売
当日券の販売は無しとのこと


正倉院展には
一度しか見に行ったことがないが
短歌を作った

恐る恐る風呂敷を手に広ぐれば「蘇芳地金銀絵箱」に歓声あがる 

天平の絵箱開くれば内側に目の覚むる水色の布が貼られる

村雨庵

今日は10月最後のお稽古
お菓子は柿の形のお菓子
銘は「里の秋」
それと兎の形の「兎饅頭」
和菓子を見て季節の情趣を知る
秋は果物の種類が豊富だ
硬い柿が食べたくなった
洋梨も美味しい
栗を焼くのも
葡萄は勿論

林檎もそろそろだ
寝る前には
食べないように
もう寝るのだ
明日は何の日に
「卵かけご飯の日」とある
頂いた新米を炊いて
卵かけご飯でも食べよう

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菊の風

2020-10-28 23:15:17 | 村雨庵 稽古 

今日は水曜稽古
掛けものは画賛
徳力富吉郎の野点傘の絵に
俳句は
中立の頬のほてりに菊の風

風炉の稽古の最終日
野点は開放的であり
コロナの今の状態に
ふさわしいとも考えられる
今日は襖も開け放って
野点の気分で稽古しよう

朝一番の班は
たくさんの秋の野草から
花入いろいろに六箇所も
活けていた
秋草は重なっても
かそけく
はかなく
見ていても心地よい


写真は
住吉物語絵巻の扇子

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秋蝶

2020-10-27 23:34:25 | 能・謡

胡蝶にもならで秋経る菜虫哉  芭蕉

歳時記に秋蝶という季語がある
秋蝶は
立秋を過ぎてから見かける蝶のこと。
春や夏の蝶にから比べると
いくらか弱々しい印象を受ける。
冬が近なるとその数もめっき り少なくなる。

今日はお謡の稽古
稽古不足なので謡わず
次の謡の録音をお願いした
次は「胡蝶」
近くで拝聴し
しびれた

終わるとサントリー美術館へ
行ったが何と
お休みだった
確認しなかったから
いけなかった
ミッドタウン二階で
お昼を食べて帰る
何事も下準備が必要だったこと
すっかり忘れてる
反省

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瀬田の月

2020-10-26 23:38:38 | 短歌・俳句の事

名月はふたつ過ぎても瀬田の月  芭蕉

今月の二日が満月
また三十一日にも満月がくる
瀬田というと
瀬田の唐橋
近江八景のひとつだ

利休が瀬田の唐橋の擬宝珠ギボシに
見事なものが二つあると
弟子たちに話したところ
織部はすぐさま早馬で見に行き
見事な擬宝珠の場所を確認しに行ったと
『茶話指月集』にある
織部でなくとも
そんな話しを聞いたらば
実際に見比べて見たい
たとえ違いが
わからなくても
行ってみたい

写真は昨日の
東京駅ステーションギャラリーの階段
階段をひとつずつ降りる
こと
昨年九月に人工膝関節の手術をした
その前は階段は殆どダメ
エレベーターで移動
またはひとつ下りたら
足を揃えて
またひとつ
足を揃える
一年を過ぎてみると
写真のこの階段もゆっくりだったら
互い違いに下りていけるようになった
ひとり喜んでいる

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東京駅ステーションギャラリー

2020-10-25 22:24:53 | 美術館・博物館

大津絵の筆のはじめは何仏 芭蕉

お正月の句
大津絵の絵師も
三カ日は休む
これは四日の句だそうだ

今日は東京駅ステーションギャラリーへ
もう一つの江戸絵画「大津絵」の展覧会
丸の内北口改札口を出るとすぐ
右に入口がある
エレベーターで上の階へ
展示の大津絵を見る
親しみやすい大津絵は
ついついクスッと笑うしかない
私でも描けそうな感じ
描けないけど
表具の生地が色々ある
更紗だったり紬や漢東
とにかく派手で面白い
階段で下の階へ降りる
階段の回りの壁は創建当時の
東京駅の赤レンガ
重要文化財ゆえ触らないように
と書いてある
ここは通り過ぎるだけだが
不思議な景色

たくさんの大津絵を見て
出口を出ると
丸の内北口の駅舎の
内側を丸く一周している
ここに過去の東京駅の模型や
丸の内のビルの昔と今
などが展示されている
また大津絵の展覧会に因む
グッズ売り場があり
大津絵の瓦煎餅を買った
東京駅
といえば
テレビで放映していた東京駅グランスタの
羽田食堂
自粛中に空いてる新幹線でお魚を運んだ
興味がある
行こう
行ってみよう
駅のB1にあった回転寿司の羽田食堂
ひと組待ってすぐ入れた
生ビールに
いろいろ好きなもの食べて
お皿が山積み
二人で8,240円
もう食べれないくらい
又来よう

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くぼき石の露

2020-10-24 23:35:24 | 村雨庵 稽古 

硯かと拾ふやくぼき石の露 芭蕉

この拾った硯は
ひょっとしたら
西行が使っていた物
ではと
思ったらしい

今日は
七事式のお稽古
且座シャザ
一二三イチニサン
唱和の式ショウワノシキ

唱和の式は
花寄せ
聞香
濃茶
花月で薄茶
その後
短冊に短歌か俳句
それを唱和する

その為に短歌を習い
それを筆記するため
書道を習う
それがまさに今、
その成果を発揮出来ると言うのに
トホホ
どちらも口ほどにはなく
ガックリ
それが現実なのだ
挫けず進もう
稽古に励もうと
己に言い聞かす

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しぐるるや

2020-10-23 23:51:53 | 食事会

しぐるるや田の新株の黒むほど 芭蕉

雨が朝から降っている
午後は森金さんと日本料理を予約
12時半なのに
遅れてしまった
お店は私のブログにブックマークしてある
ふくもと
と言う京料理のお店へ
最近インスタを始め
写真を見ていると
なおのこと
行って食べたくなる
今年の三月以来
コロナ禍もあり
久しぶりである
写真はいちばん目に運ばれる
口取りとか八寸と言うものだろうか
藁屋の形の蓋物には胡麻豆腐を揚げ出し
汁も残さず
ツボツボに松茸と青菜の煮浸し
柿なます
蒸しアワビ
真薯
子持鮎甘露煮
海老旨煮
鴨ロース

外は時雨
これからのお料理に舌鼓
日本酒は三種類を頂戴し
ほろっと
気分良し

どうぞ お越しのほど

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思無邪 思いに邪無し

2020-10-22 23:23:56 | 村雨庵 稽古 

今日は木曜稽古
掛け物は
一行
思無邪 思いに邪無し

思無邪とは
思オモい邪ヨコシマ無ナしとよむ
『論語』為政篇
子曰シイワク。
詩三百シサンビャク、。
一言以蔽之、イチゲン以って之を蔽オオエば。
曰イワク思無邪。
子曰シイワク、
詩三百シサンビャク、
一言イチゲン以モって之コレを蔽オオエば、
曰イワク、思い邪ヨコシマ無ナし。

柴山全慶編『禅林句集』には、
「詩經一編三百首『思い邪無し』
の一事に盡きると云ふものだ」とある。
【詩三百一言以蔽之曰思無邪】
(ウイキペディアヨリ)

写真は
今日のお稽古のお菓子
銘は「秋の色」
残ったお菓子を台所でお皿にのせた
ひとつや二つくらいは
ペロッと食べられるかも
美味だ

 

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草の庵

2020-10-21 23:00:30 | 村雨庵 稽古 

世の中は稲刈るころか草の庵  芭蕉

今日は朝がた障子屋さんが
茶室の障子を取りに来て
貼替て綺麗になったものを
夕方届けに来てくれた
貼り替えただけでも
清潔な感じで明るくなった
昼間は障子がなくなって
垣根がよく見えた
端の方の
建仁寺垣がだいぶ傷んでる
茶事もしないので
庭に出ることはないのだが
いずれはなおさないと
壊れるだろう
そう思うと胸が痛い
古い家ゆえあちこち
手をいれていかないと
ならない
お弟子様が稽古に見えて
家に新しい風を入れ
空気が変わる
人が家に出入りしてこそ
厄を祓ってくれてもいるのだ
と思う
コロナで自粛生活をしていた頃は
確かに家の空気が澱んでいた
コロナ以前に戻るには
きっと何年もかかるだろう
その時をじっくり待とう

今日のお菓子は秋の色と言う
浮島
それとハロウィーンの顔が
焼き印してある
カボチャ饅頭

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不破の関屋の板びさし

2020-10-20 22:19:51 | お習字

藤原良経
人住まぬ不破の関屋の板びさし
荒れにしのちはただ秋の風
『新古今和歌集』


不破関フワノセキとは
古代東山道の関所の一つ。
現在の岐阜県不破郡関ケ原町にあった。
「不破の道」と呼ばれたこの地の東山道に、
壬申の乱の翌年(673年)に
関所として設置された
(ウイキペディアヨリ)

古代の日本畿内周辺の
三つの関所を
三関サンカンと言う
 不破関フワノセキ
 鈴鹿関スズカノセキ
 愛発関アラチノセキ
 (9世紀初頭からは相坂関オオサカノセキ)


今日の村雨庵はお習字教室
九時半から支度し始めた
予報では暖かくなるとのこと
でも午前中は寒かった
午前のグループに三名
午後は二名
おやつを食べてばかりで
楽しくやっている
次も頑張ろう

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秋びより

2020-10-19 23:55:55 | 紫廼茶話会

秋びより千羽雀の羽音かな 良寛

良寛が掛かってる
今日は紫兎先生のお茶の稽古日
想望庵様と二人
ナガタン姫は今のところお休みで
さみしい
想望庵様とも
昨年は月に五日は会っていたが
今年は月に一度になってしまった
鴨長明の方丈記の冒頭

ゆく河の流れは絶えずして 
しかも 
もとの水にあらず

そうだ
「生々流転の世」なのだ

「すべての物は絶えず生まれては変化し、
移り変わっていくこと」

悔いのない日々をとまたも
お菓子を止められない

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桐の木に鶉鳴く

2020-10-18 23:11:20 | Weblog

桐の木に鶉ウズラ鳴くなる塀の内 芭蕉

桐は高木でどこからでもその存在がわかる
塀の向うから鶉の声が聞こえてくる
この時代のウズラは
愛玩用の鳥だったようだから
裕福なお屋敷の情景だろう

桐は
初夏に紫色の花を咲かせ
秋には実をつける
木材は耐湿性が高く、
かつては女児が生まれたら
桐の木を庭に植え、
結婚のときにその材で箪笥を作るとの
昔の風習にあった

また
木には格式があるという
針葉樹は真や行
広葉樹は行や草
床の間に使う床框、落掛、
床框、中柱は格式の高いものが多く
格式の高い材料を
格の低いところには使わないようだ
これらが
侘びの茶室に当てはまるか不明だけれども

針葉樹は
檜、杉、松、一位
広葉樹は
楢ナラ、花梨カリン、橅ブナ、桐、桜、
樺カバ、橡トチ、栗クリ、柿、竹
桐は欄間や仕切り板
一位は棚板や扁額に
用いられるとか


写真はテレビに出ていた黒柿の箱
正倉院の模造
「黒柿蘇芳染金銀山水絵箱」
東京国立博物館にある

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雨の萩

2020-10-17 21:46:15 | お勉強

濡れて行くや人もをかしき雨の萩 芭蕉

ずっと雨が降っている
師走なみの寒い一日
今日の村雨庵は
縫い物教室
先生はサカチカ先生
参加者は
クマショウさんとクレちゃんと
森金さんの三名で
私はお休みした
朝起きると具合が悪い
雨が降っているからか
やる気がおきず
お天気病の為
お休みした
でもたびたび作業の状況を見にいっては
急遽、用務員のおばさんになって
お茶出しをしたり
お喋りしたり
うろちょろしてると
サカチカ先生から足袋いれを頂いた
嬉し
写真の左の黒い袋物がそれ
他は皆さんの作品
靴下入れと
楊枝入れ
ただの布が半日で形をなす
成果がありありと目に見えて
ちょっと感激する
参加はしてないのだけどね

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