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情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

テロ対策の名のもと、プライバシーが売られようとしている~JAPAN- VISITの狙い

2007-10-04 05:23:30 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 「米国へは2度と行くか」という声が挙がる原因となっている米国入国者管理システムUS-VISITは、米国の必死の推奨にもかかわらず、ほかの国では導入されていないが、日本は「米国のポチ」としての評価に違わず、真っ先に導入し、世界の笑いものになっている。しかも、この1兆円プロジェクトを米国のアクセンチュアにプレゼントするというのだから、太っ腹にもほどがある。まぁ、海上無料ガソリンスタンドを継続するために、必死に市民を説得している政府だから仕方がないといえば、仕方がない。やはり、政権交代しかない。といってもどの党へ…

 紹介する講演会では、外国人管理がメーンテーマになっているが、実際には、改正された入管法は、16歳以上の来日外国人に指紋情報の提供を義務付け、入国審査だけでなく犯罪捜査にも利用するというものだが,外国人だけでなく,日本人の指紋情報を収集し,犯罪捜査に利用しようとしていることが明らかとなっている。それも,人間版ETCのような自動化ゲートなるものを設置し,そちらを通る場合顔写真,指紋データの事前登録を義務づける形で,多量の情報を得ようとしているのだ。

 さらに、米国大使館のウェブサイトに掲載されている「ファクトシート:情報化時代における国境の安全と門戸開放」(※1)には何と次のような記載があり、米国で入手した日本人の情報と米国人の情報を交換し合うシステムのようなのだ。

【共通した考えを持つ外国政府とのデータの集積】
【米国の制度とデータが改善されるに従い、国務省と国土安全保障省はこれらのイニシアティブを世界に拡大して行かねばならない。警戒リスト、生体識別情報、紛失や盗難されたパスポートの情報等の総合的な情報交換を他国と行うための外交努力を続けると共に、これらの情報を有効利用するための能力を高める。この外交努力の中心的課題のひとつは、データの収集・共有方法におけるプライバシー保護のための共通したアプローチを開発することである。】


 テロ対策という名で自国国民の管理を米国企業の儲けのために委ねようとしている…。こんな政府がいったい、何の役に立つのか?しかし、真に市民のために政策決定する政府をいかにして選択するのか…。やはり、投票率アップしかない!あらゆる選挙で市民派に投票しましょう!そして、そのためにも情報流通促進を!


※1:ファクトシート:情報化時代における国境の安全と門戸開放http://tokyo.usembassy.gov/j/p/tpj-j20060407-51.html

【関連記事】
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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10 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
シンポジウム:どこまで強まる? 外国人管理 「テロ対策」と日本版US-VISIT (ゴンベイ@オルタナティブ道具箱)
2007-10-04 09:40:47
移住労働者と連帯する全国ネットワーク
Solidarity Network with Migrants Japan
http://www.jca.apc.org/migrant-net/Japanese/Japanese.html

2007/10/27 バリー・スタインハードさん(米自由人権協会)を招いて New!
シンポジウム:どこまで強まる? 外国人管理 「テロ対策」と日本版US-VISIT
http://www.jca.apc.org/migrant-net/Japanese/whatsnew/071027symposium_j.html
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結局、米国債なんですってさ。 (田仁)
2007-10-04 14:37:33
どんなに汗水流して働いても、或いは職が無くて、ヒイヒイ言って、年間自殺者が3万人越えで今年何年目でした?片や米国人は平均値が既に超肥満ですが。
って、日本人が'90年代「世界に冠たる債権国」って言ってた分は、円高を恐れて米国で消費されて、却って三角合併などで「日本へ黒船上陸」って羽目になってるんだそうで。
それで「借金のカタに、貸してる方の駿河屋の娘とかが取られちゃって女郎屋に売られかねない」、時代劇に例えると何じゃこりゃあ!ッて状況になってるって。
その一環でココまで蹂躙されて、入管行政なんて国家主権まで侵されてるって、状況説明になるかと思って延々言ってしまいました…。
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日本の安全保障上の障害になるのでは? (amleth)
2007-10-04 23:12:35
以前、TBさせていただいたAmlethMachinaといいます。初めてコメントさせていただきます。

本件、どう読んでも米国に日本国民の個人情報を一兆円というおまけ付でくれてやるようなシステムとしか思えません。たとえ、自分がバリバリの保守系右翼だとしても到底容認できる内容ではありません。いえ、むしろ安全保障上の理由からでも強行に反対するでしょう。

一体、日本政府の誰が何の目的で導入しようとしているのか動機が全くわからないのですが・・・。



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田仁さんへ (sakura)
2007-10-05 01:31:56
いつもコメントを読ませていただいて思うのですが、
とても分かりやすく、面白いコメントですね。
色々な角度から物事を判断するうえで、私には大切な情報源です。
これからもどうかどんどん書いてください。
毎日楽しみに読ませていただきます。

TVで嘘ばかりの自民党の政治家達の話は聞きたくもありませんので。。。。
是非真実の声をお聞かせください。。。。
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過奨、過奨。 (田仁)
2007-10-05 16:07:31
大変お褒め頂き、光栄でございます。
でも余り何も出ませんけど。

どうぞ、「ブナ林通り」も宜しくお願いします。http://members.jcom.home.ne.jp/pinuskoraie/0305.htm
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終にタミフルに… (田仁)
2007-10-08 16:11:27
人体の防衛網を突破して脳にまで到達する化学物質が含まれてると、ニューヨークの日本人教授が追跡調査を完成させましたが、コノ件も同様な日本人モルモット化の第二段なんですってね?
だから競合業種も無く、アクセンチュア一社だけ。
まあ、そりゃ、目の飛び出るような大金を支払ってまで米ビッグ・ブラザーに出入国情報を把握して貰いたがる奇特な国民性は日本だけでしょうから。
そして、不具合があれば(例えば本当に入国者が減るほどの被害とか)米国で改善されるんでしょう。
他に受け入れる国は無いから。
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「テロ対策」と日本版US-VISITを考える院内集会 (ゴンベイ)
2007-10-30 05:42:38
10/30(火) 12時~13時30分
「テロ対策」と日本版US-VISITを考える院内集会
 ところ 衆議院第二議員会館 第一会議室
 (入り口で通行証をお配りしています)
 講演 バリー・スタインハードさん(米国弁護士)

http://www.labornetjp.org/news/2007/1192889181695staff01
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テロとの戦いに頬かむりしていた鳩山法相は即刻辞任せよ (ゴンベイ@オルタナティブ道具箱)
2007-10-30 05:46:00
鳩山邦夫は「友人の友人はアルカイダ」と知っていながら何もしてこなかったということだ。こういう輩は即刻辞任せよ。福田は罷免せよ。

時事ドットコム:2007/10/29-17:22
「友人の友人はアルカイダ」=面識はないと釈明-鳩山法相
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date2&k=2007102900687
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大臣になる前から言ってたでしょ、このヒト(↑)。 (田仁)
2007-11-01 14:53:24
コレをネタ話と認識してたみたいで、其処此処で喋ってましたよ。
ソレを知ってて、しかも法務(!)大臣にしたのは、そもそも前総理でしたが。
ま、バリに如何いうお友達が居るかってば、「ワシントン条約違反」仲間の可能性が高い。
って、彼が大好きな蝶採集の件ですが。
当然、裏街道に近い位置でしょう、と推測するのは妥当ではないです?
釈明でも、話の根幹部分はむしろ強調してますし、ね!
友達の友達はアルカイダ、略して「アル友」大臣!
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バリー・スタインハード氏の講演に関する新聞報道 (ゴンベイ)
2008-01-06 01:13:54
監視社会アメリカを報告 -500人に1人テロリスト?- - ChechenNews.org バイナフ自由通信
http://d.hatena.ne.jp/ootomi/20071113/1194909283

 スタインハード氏はNSA(国家安全保障局)の大規模盗聴システムのお粗末ぶりにも言及。「連邦捜査局(FBI)の人たちは『また、ピザハットかよ?』と言っています。(電話盗聴でテロ容疑者を見つけたという)タレコミをもらって駆けつけてみると、実は、ピザの注文電話をしただけの人だったというケースが、あるようですね」

 テロ対策名目の監視社会が招いた悲喜劇も報告された。スタインハード氏は「ロンドン発ワシントン行き航空機が緊急着陸させられたことがある。シンガーソングライター、キャット・スティーブンスとして有名なユスフ・イスラム氏が搭乗しており、なんと、彼はワッチリストに登録されていたのです」「長年、ニューヨークに暮らす研究者も米国への再入国を拒まれた。イスラム教徒で、イラク戦争を批判したことがあったからでしょう」

 スタインハード氏によると、ノーベル平和賞受賞者ネルソン・マンデラ氏も入国できなかった。マンデラ氏は反アパルトヘイト(人種隔離)運動で反逆罪に問われ、長期間、身柄拘束の後、南アフリカ共和国大統領になったが、驚いたことに「アパルトヘイト時代の犯罪ゆえにテロリストのリストに載っていた」のだという。
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