情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

佐藤正久「駆け付け警護」発言に対し首相が「現行法上認められていない」と答弁~では責任者を処分せよ!

2007-10-06 02:15:00 | 有事法制関連
 福島みずほ社民党党首が代表質問で佐藤正久「駆け付け警護」発言について「法の支配を踏みにじるものだ」と追求したところ、福田首相は、駆け付け警護は現行法上認められないとあっさり明言した。しかし、そのうえで、福田首相は、「発言の真意は承知しておりませんが…」と逃げた。佐藤正久議員がシビリアンコントロールを無視する決意で現場で活動をし、いまでもそのことを誤っていたと反省していない以上、彼には国会に立つ資格はない!また、一隊長の問題ではなく、自衛隊全体の問題であることが判明している以上、福田首相は、調査のうえ、責任者を処分する義務を負っているのではないだろうか!

 参議院インターネット審議中継(※1)の「10月5日」をクリックした上、「本会議」をクリックすると、「本会議 開会~休憩1」が始まる。それを強制的に最後まで見たことにすると、「本会議 休憩1~参会」が始める。

 その1時間52分36秒くらいから、福島瑞穂党首が「佐藤正久参議院議員は、『オランダ軍が攻撃を受ければ、情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれ応戦するつもりだった』と発言しました。この様な態度は法の支配を踏みにじるもので、断じて許すことは出来ません。旧日本軍の反省が全くわかっていません」と質問をしている。

 それに対し、2時間7分46秒くらいから、福田首相の回答が始まる。
「初代イラク復興支援隊長の駆け付け警護に関する発言についてのお尋ねがございました。イラク特措法に基づく人道復興支援活動を行う自衛隊の部隊にはいわゆる駆け付け警護すなわち自衛隊部隊の活動している場所から遠く離れた場所にまで駆け付け、攻撃を受けている他国の軍隊等を救援するために武器を使用することは現行法上認められていないところでございます。ご指摘の発言の真意は承知しておりませんが、自衛隊の部隊が法令を遵守して活動すべきことは当然のことであります」

 明確に、佐藤議員の駆け付け警護発言が違憲の問題をはらむものであることを認めた。

 他方、パワーポイントの資料により、駆け付け警護は、佐藤正久議員の個人の問題ではなく自衛隊として企図したものであったことが判明している。

 そうであるならば、福田首相は、自衛隊のなかで誰が駆け付け警護をさせるような資料をつくり教育したのか、きちんと調査し責任者の処分をするべきであろう。

 上記のやりとりは、いまならTBSニュース(※2)でも確認できる。


※1:http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/consider.php
※2:http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3674423.html




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5 コメント

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自衛隊を、改心させ、災害救助隊にしよう! (デカルト)
2007-10-06 18:00:21
佐藤某はこの質疑応答中、薄ら笑いをしてました。なんとも気持ち悪い元自衛官です。こういう輩が副大臣になったり大臣になったりしたら大変なことになります。(小池や石破で既に大変ですけど・・・。)

とにかく、早く防衛省をぶっ潰さないと!
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佐藤から (暴れん坊将軍)
2007-10-07 10:27:13
議員資格を剥奪すべきですね(今後の立候補も認めない)

自衛隊というのはどうも右寄りになりやすく、戦闘攻撃的な人間を作りやすい環境のようですね(時津風部屋みたいな事態が自衛隊内部でありそうな気がします)

私は自衛隊と防衛省は消滅させ、もっと別の方面に予算を使うべきだと考えてます。
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纐纈先生の寄稿を読んじゃって… (田仁)
2007-10-07 14:20:17
纐纈先生のご説では、もう米国は自民の終焉を織り込み済みであると。
で、民主を遠隔操作に切り替えた最初がシーファー/小沢会談であると。
んで、背後に隠れて、対米批判を遣り過して、国際貢献名目での対米兵站部隊を更に推進させる腹であると。
ああ…ッ、「有り得ない!」とか全く言えなくて、殆ど最も有りそうなシナリオ…!!と、しか言えません…。
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自衛隊は武装芸者ですが… (田仁)
2007-10-08 12:44:09
毎年コンスタントに「自殺者」が出る事で有名ですよ…?
特に防衛大時代ね。
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防衛省に問いました (鳥居正宏)
2007-10-16 13:21:50
ヤメ蚊さま。
『ときどきLOGOS』の鳥居正宏でございます。

いつもトラックバックを交換していただき、誠にありがとうございます。

さて、2007年10月5日の参議院本会議での会議録が、参議院のホームページで公開されましたので、昨日(10月15日)、以下のメールを防衛省に送り、防衛省としての見解を求めました。防衛省からの返事があれば、拙ブログに掲載し、各方面にトラックバックをさせていただきたいと思っております。

シヴィリアン・コントロールの効かない人が議会に居るということは、すでに「真の」民主主義が崩壊しかかっているのではないかと思います。これを立て直すには、シヴィリアン・パワー(市民力)で、排除するしかないと思っています。

具体的に何か良い案(戦略)はないものかと、日々色々と考えているのですが、なかなか妙案が浮かびません。

ただ、この防衛省に送った私のメールに対して、防衛省からの「良い」返事があれば、それは、「自衛官現役時代の佐藤正久氏が違法な行為を画策し、そのことは総理大臣も防衛省も断罪した」となれば、佐藤氏に対する議員辞職を要求する、議員と市民との連帯した運動の、ひとつの起爆剤になれば良いなと考えています。

以下、私が防衛省に送信したメールを転載します。

=========================

防衛省 御中

前略

私は、欧州連合宗教政策諮問委員会のメンバーで、鳥居正宏(とりい まさひろ)と申します。

貴台に対して、1点、お伺いいたしたいことがあり、このたびメールを差し上げた次第でございます。

さて、ご教示願いたいこととは:

平成19年10月5日の第168回国会・参議院本会議における代表質問において、社会民主党党首、福島みずほ氏と、内閣総理大臣福田康夫氏との間で、元自衛隊イラク先遣隊長(現・参議院議員)の、佐藤正久氏による「駆け付け警護」発言の問題について、以下のやりとりがございました。

(出典:参議院会議録情報 平成19年10月 5日 第5号)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kaigirok/daily/select00/main.html


--------------------(ここから引用)--------------------

第168回国会 本会議 第5号
平成十九年十月五日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第五号
  平成十九年十月五日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)

第168回国会
第5号 平成19年10月5日


○議長(江田五月君) 福島みずほ君。
   〔福島みずほ君登壇、拍手〕

○福島みずほ君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、福田総理に質問をします。

(中略)

 初代イラク復興支援隊長だった佐藤正久参議院議員は、オランダ軍が攻撃を受ければ、情報収集の名目で現場に駆け付け、あえて巻き込まれ、応戦するつもりだったと発言しました。このような態度は法の支配を踏みにじるもので、断じて許すことはできません。旧日本軍の反省が全く分かっていません。総理、内閣の長として、このような元支援隊長の姿勢を完全に否定していただきたい。いかがですか。

(以下略)


【これに対する福田総理大臣の答弁】


〔内閣総理大臣福田康夫君登壇、拍手〕

○内閣総理大臣(福田康夫君) 福島議員にお答えを申し上げます。

(中略)

 初代イラク復興支援隊長の駆け付け警護に関する発言についてのお尋ねがございました。
 イラク特措法に基づく人道復興支援活動を行う自衛隊の部隊には、いわゆる駆け付け警護、すなわち自衛隊部隊の活動している場所から遠く離れた場所にまで駆け付け、攻撃を受けている他国の軍隊等を救援するために武器を使用することは現行法上認められていないところでございます。御指摘の発言の真意は承知しておりませんが、自衛隊の部隊が法令を遵守して活動すべきことは当然のことであります。

--------------------(ここまで引用)--------------------


すなわち、福島みずほ氏の質問に対し、福田総理は、元自衛隊先遣隊長による「駆け付け警護」発言について、(御指摘の発言の真意は承知しておりませんが)と言いながら、

◎「自衛隊部隊の活動している場所から遠く離れた場所にまで駆け付け、攻撃を受けている他国の軍隊等を救援するために武器を使用することは現行法上認められていない」

◎「自衛隊の部隊が法令を遵守して活動すべきことは当然のこと」

と答弁されています。


すなわち、我が国の防衛上の最高指揮官である内閣総理大臣が、元自衛官である(すなわち、まだ自衛官であった時点での)佐藤正久氏の「駆け付け警護」の、実行されていたかもしれない計画は、「現行法上認められていない」即ち"違法行為"であると、「国会」の場で明言され、断罪されました。さらに防衛省・自衛隊に対しても「法令を遵守して活動すべきことは当然のこと」と厳しく"諌言"されておられるわけです。

この、福島みずほ氏の質問に対する福田康夫総理大臣の答弁について、防衛省は、現時点において、当時自衛官であった佐藤正久氏の(自衛官であった時点での)いわゆる「駆け付け警護」発言(とその計画)について、および自衛隊.に対する「法令を遵守して活動すべきことは当然のこと」という、内閣総理大臣としての発言を、どう受け止めておられるのか。「現時点」での防衛省としてのご見解を賜りたく、お願い申し上げます。

草々
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「旧日本軍」の精神性を引きずった「現日本軍」出身の男が、我が国の議会の一角を占めているということは、「戦前」精神が「戦後」日本に入り込んでしまった、我が国の民主主義の未熟さを晒した汚点であり、病巣であり、「戦後」の平和憲法の精神、その精神に則った国益に真っ向から反する事だと思っています。

どうにかして、その「汚点」を拭い去りたい、病巣を切除したい。そしてその病巣のもととなった病原菌の正体を炙り出したいものです。

長々と申し訳けございませんでした。
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