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昭和電工、独SGLカーボンから黒鉛電極事業買収、同事業で世界3位の電工が2位を買収1位2立つ、

2016年10月21日 20時34分09秒 | thinklive

*60億円コスト削減の一環で、寡占的地位の構築が不可欠となっている、M&A買収要因としては珍しい、というより、日本の産業的成長の成熟性がわかる感じだ、世界シェア3割の1位となれば、原材料費の1割ダウンは可能であろう、

*株価の上昇で60億円は達成した?市場1位戦略を市場は評価した!最安値で購入もで来た?

株価推移 1,338前日比+43(+3.32%)

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昭和電工は20日、独SGLカーボンから電炉の部材である黒鉛電極の事業を156億円で買収すると発表した。SGLは黒鉛電極で世界2位。3位の昭和電工は買収により、世界シェア30%を握る首位に立つ。中国発の鉄鋼不況で黒鉛電極のユーザーの電炉業界は今後も伸び悩むとの見方が強い。統合で生産拠点の見直しなどを一段と進め、年60億円のコストの削減をめざす。

 黒鉛電極は電炉で鉄スクラップを溶かす際に使う消耗品だ。鉄1トンをつくるのに2キログラム弱の黒鉛電極を使う。

 2017年半ばまでにSGLカーボンから同事業を手掛ける子会社、SGL・GEホールディングスの全株式を取得する。両社の生産能力は合計で約26万トンとなり、最大手の米グラフテック・インターナショナル(約19万トン)を抜く。売り上げ規模は単純合算で700億~800億円となる見込みだ。

 今回の買収の狙いはライバル数を減らし、過剰な生産能力や価格競争をなくすことにある。同日開いた会見で昭和電工の市川秀夫社長は「ふたたび高い利益を出す事業に再生する」と強調した。

 黒鉛電極は高性能品では日米欧の企業が過半のシェアを占める製品でありながら「すべての企業が営業赤字に陥っている」(関係者)とされる。背景には中国発の鉄鋼不況がある。鉄あまりで電炉メーカーが操業を抑制。黒鉛電極の市況は電炉の稼働率と連動するため、鉄鋼不況が深刻になった直近5年間で価格が5割も下落した。

 昭和電工は黒鉛電極の市況の底を16年1~6月と推定、今後市況は改善すると見込み、攻めの姿勢を強める。今回の買収などにより、黒鉛電極事業の収益を18年にトントン、19年に黒字化を目指す方針だ。

 日本鉄鋼連盟によると2015年の国内の電炉鋼の生産量は前年比6%減の2405万トンだった。今年9月まで22カ月連続で前年割れが続いている。米国やアジア地域でも電炉鋼の生産水準は低い。


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