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21864、英、フィナンシャルタイムズ、エルドアン首相に寛容さを要望!

2013年06月04日 14時27分25秒 | thinklive

これで、トルコのオリンピックはデキナイことになる感じ、権力の頂点に上りつめ、さらなる権力を求めて大統領を目指す、途中でオカシクなった、

[FT]トルコ首相には寛容さが必要

(2013年6月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 イスタンブール中心部の公園の再開発計画に反対する数百人のデモが、数時間後には町全体を揺るがし、山火事のように国全体に急拡大する様子は、トルコのエルドアン首相について多くを物語っている。

 きっかけはイスタンブール中心部のタクシム広場付近でのデモに機動隊が過剰反応したことだった。だが、首相が強権志向を強める行動を取っていなければ、デモは全国に拡大しなかっただろう。エルドアン氏はこの点について反省しなくてはならない。

 バリケードに陣取る反政府デモ参加者。数十年以来という激しい暴動は3日連続となり、警察とデモ参加者双方に多数の負傷者を出した(3日、イスタンブール)=ロイター

 それどころか、穏健なイスラム主義者とされる首相はありもしない陰謀を非難し、ミニブログ「ツイッター」を「デモ隊」の手先であるかのように批判。「過激派」が混乱を先導していると主張し、その背後にいる「外国勢力」を見つけ出すよう情報機関に指示している。今回の突然の民衆デモには誰もが驚いたが、予兆がなかったわけではない。

■抜けきれぬ野党体質

 エルドアン氏は選挙で勝ち目のない野党勢力が不当な手段で同氏の退陣を企てていると主張している。2002年にエルドアン氏が率いる公正発展党(AKP)が政権に就いて以来、総選挙で3回連続勝利を収め、得票率も次第に高まっている。建国の父であるケマル・アタチュルクの流れを組む野党勢力の大半は、トルコの支配権は自らにあるように振る舞い、AKPを成り上がり者として扱っている。

 実際、野党側は軍や司法機関を利用してエルドアン氏の退陣を画策してきた。だが、これらはいずれも失敗。07年の総選挙でエルドアン氏は圧倒的勝利を収めて以降、軍は力を失い、幹部のほぼ8人に1人が収監されている。もっとも、闘争がまだ続いているかのように振る舞っているのは首相自身だ。

 エルドアン氏は07年の時点では国民を信頼していた。だが、11年に再選を果たして以降、異なる意見に対する寛容さを失った代わりに、あくなき野心を示すようになった。しかも野党体質が抜けきれず対決姿勢を取ってしまうため、国全体をまとめるリーダーになりきれていない。首相就任から10年を経て、今や絶対的ともいえる権力を握って孤立している。一方、世俗派の野党勢力は選挙で勝つ見込みがない。こうした2つの要因が絡み合い民衆デモが発生した。

 トルコ政府の環境への影響を無視した強引な開発手法や、「宗教の戒律」に触れてお酒の販売を制限したり、中絶の権利を抑制したりするエルドアン氏の私生活への介入に、都市部の市民は憤りを感じてきた。

 

*トルコ軍は、ヨーロッパ大陸と小アジアにまたがるトルコ共和国の軍隊。兵員数は約65万人で、兵員規模に関しては北大西洋条約機構加盟国で第2位。指揮権は平時には大統領に属し、戦時には参謀総長に属すると憲法によって規定されている。また、参謀総長の地位は事実上陸軍の指定席である。独自の核戦力は保持していないがアメリカとニュークリア・シェアリングを行っているので核抑止を可能としている。
国父アタテュルク以来の国是である世俗主義原則などの体制の守護者を任じ、1960年、1980年の2度の軍事クーデターを起こすなど、政治色の強い軍隊として知られ、現在でも高い政治的発言力を持つ。



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