硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

ブラック・ジャック

2017-12-31 21:39:01 | 日記
本屋さんで興味をひく雑誌や本を探していると「ブラックジャック大解剖」という雑誌が平積みされているのが見えた。小学生の頃、僕の姉が「bj」を好きで単行本がそろえていたので、僕も読ませてもらっていて、小学生なりに物語に「心の動き」を感じたのか、何度も読み返し、特に好きな物語は、しつこい位に何度も読み返した記憶があるので、思わず手に取り表紙をみると「ファンの間でも人気の高い名作、ねこと庄造」という物語がカラーで載っていると記してあったので、どんな物語だっかなぁとパラパラとページをめくってゆくと、最初の一ページ目で古い引き出しを開けるようにその記憶が蘇ってきて、半ばまで行くと、どのような物語だったかを思い出した。
何十年ぶりに読み返してみた「ねこと庄造」。ラストカットにたどり着くと小学生の頃よりも物語の深いところに到達したのか、それとも涙もろくなったのか、思わず涙が溢れそうになった。

時を超えても感動させてくれる「ブラックジャック」 きっと、あらゆる宗教の経典の創成期も、ある言葉が、人々を感動させ、次第に崇めるようになっていったのかもしれません。

本年も僕のきまぐれで拙い文章にお付き合い頂き有難うございました。来年も静かに世の中を見つめ、ゆるゆると記してゆこうと思いますので、変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします。

それでは皆様、良いお年を。

「沈黙」を鳥俯瞰で見てみる。

2017-12-27 21:56:32 | 日記
「沈黙」についてしばらく考えていた。どうしてあんな悲劇が起こってしまうのだろうかと。
歴史の教科書からは「キリシタン弾圧」「島原の乱」というワードしか記憶にない。

そこでふと思った。そもそもなぜキリスト教が弾圧されたのか。何故危険であるのか。

沸き起こった疑問。今は便利な世の中である。さっそくネットダイビングを試みる。

「キリシタン弾圧」に関する情報は多く、どの情報が正確であるのかは疑問ではあるけれど、よく考えてみれば、14~15世紀のスペイン、オランダ、ポルトガル、イギリスといえば大航海時代であり南米や東南アジアを荒らしまわっています。そんな世界の大きな流れを、織田信長や豊臣秀吉、徳川家康が知らないわけがありません。

しかし、日本を統一する為には財力をつけ、新しい技術は導入せねばなりません。また、日本を統一することは他の国から侵略されないように防衛することも視野に入れなければならず、そこには大きな矛盾が生じてしまい誰かを苦しめることになります。信仰そのものは素晴らしいものですので救われた人も多いと思いますが、鎌倉時代における仏教改革の混乱を理解しているので、新たな宗教には慎重にならざるを得ないはずであり、海を渡り他国の民を虐げている人々が日本だけを特別扱いするとは到底思えません。また、大きな利益を生むグレーな取引は人の心を非情し、盲目にします。

第二次世界大戦中にフランスがビシー体制だった「記憶」を「忘却」したのは、カズオ・イシグロさんが指摘していたように、時代を進めてゆく為には必要であり、殺戮や強奪、人身売買が日常にあった時代の日本という国、キリスト教という組織の黒歴史も「忘却」せねばならなかったのだと思ったのです。

しかし、いつの世も虐げられるのは「迷える子羊」なのです。

沈黙。

2017-12-25 20:49:47 | 日記
今年のクリスマスは、今までのような気持ちにはならなかった。

それは「沈黙」という映画を見た影響もあるのだけれど、上手く言葉にできない。

それでも、なんとか言葉にできたことは、身近に触れる事の出来ない信仰は想像しがたいものであり、一から学んだとしても心の奥底から自身を納得させることは難しいのではないかと思った。

「沈黙」は私達に自由を与えるが、「沈黙」であるが故に同時に躓きも与える。
私達は愛していると言い、同時に知らないという。
私達は平和を望むが、隣人を愛することが出来ない。
我が罪に対して赦しを乞うが、他者の罪は赦し難い。

信仰によって真理を求める事は、風を追うような事なのかもしれない。

スペースオペラ 「スターウォーズ 最後のジェダイ」

2017-12-19 20:22:11 | 日記
首を長くして待っていた「スターウォーズ 最後のジェダイ」を観る。

映画ってこうでなくちゃいけないなと思わせる映画で、アクション、シリアス、コメディ、ハートウォーミング、ギミックがエンドロールまで(エンドロールで目頭が熱くなるのです)繰り返されてゆくのだから、集中が途切れることがありません。

また、作中には名言、メタファーがあちこちに散りばめられていて、セリフが語られる度に一人で唸り、繰り返されるドラマテックな憎い演出は何度も目頭を熱くさせられるのです。
そして、スターウォーズ作品の中で最高で最新の映像と音響は文句のつけようがありません。

さらに、踏み込んで考えてみると「スターウォーズ 最後のジェダイ」から見えてくる現在アメリカが抱えている問題は、「女性の社会進出とダイバーシティを阻む既存する男性社会との対立」ではないかと思いました。


島田満さん。

2017-12-17 22:37:46 | 日記
新聞の訃報のお知らせの中に僕がよく知っている名前を見つけた。この書き方をまたする事になるなんてと思いながらも、僕の記憶の中にある思い出を少しだけ語りたいと思います。

其の人の名は「島田満」さん。たしか「鮎川まどか」にはまり込んでいた時と同時期だったように思う。

その名前を印象付けたのはある共通点による気づきだった。アニメを見た後、「今日の回は面白かったなぁ」と感じながらエンディングを観ているとテロップに脚本「島田満」という名前を見つけたのが始まりであった。

もちろん、原作の良さもあるのだけれど、島田さんがアニメーション用に起こされた脚本はいつも原作を超えてきていた。他のアニメでも「面白かったなぁ」と感じながらテロップをみるとそこには「島田満」さんの名前があり、「これはいったいどういうことなんだろうか」と思っているうちに名前を憶えてしまったのです。

そして現在。僕の記憶の奥底に残っていた名前は小さな訃報の記事によって浮上し、喪主を務めるほど大きくなられた娘さんがいらっしゃること、早稲田大学在学中に脚本家さんになられたこと、脚本家連盟の理事さんもなされていたこと、そして、ネットの記事によって島田さんが女性であることを初めて知った。
そして、なにより娘さんの名前が「青空」さんであるのを知った時、「やっぱり島田さんだなぁ」と深く想った。

僕はあなたの脚本がとても好きでした。
辛い時代を支えてくださり、ありがとうございました。

トランプさんの考えは如何に。

2017-12-10 21:05:35 | 日記
イスラエルでの争いが報道によって知らされるたび、どうしてこうなってしまうのだろうかと考えてしまう。エルサレムは起源であり、象徴であり、有であり無でもある。
だから、誰かの所有物であってはならない。グローバルでありローカルなのだから、棲み分けることが必要。

死者が出ていても、周りが批判していてもトランプさんはどこ吹く風で、とても満足そうである。

そこで、少し考え直してみて思い浮かんだのは、考え方はもっとシンプルなもので、トランプさんが大切に思っている人、トランプさんの事を好きでいてくれている人が望んいる事、喜んでくれることを、やってあげれば、彼等もまた私の期待に応えてくれるだろうという想いの下で発言しているのではと思った。それならば、混乱を招く大胆な発言にも納得がゆきます。

トランプさんは「国主ヘロデ」のようになるおつもりなのでしょうか。

また、荒れ野を彷徨うとしているのでしょうか。

2017-12-06 22:05:50 | 日記
トランプさんがイスラエルの首都をエルサレムにすると発言。

アメリカが他国に過干渉することが、不思議でならないけれども、中東のパワーバランスを崩すような発言や、他国の土地に勝手に線を引くことで争いが生じることを承知の上で行おうとしているのは、元ビジネスマンであるトランプさんならば、なにか大きな狙いがあるに違いない。

まず、中東といえば石油である。中東の情勢が今よりも不安定になるならば、石油の輸入は難しくなる。かつての日本のように石油に頼って発展させてゆこうとしている国にとっては大打撃になるけれども、自国で賄えたり、新しいエネルギーにシフトして石油に頼らない新しい経済の構築が進んでいる国であるなら、もう中東の石油に頼るのはやめてしまおうという考えになる。
また、イスラエルという国がイスラエルの民の国になり、エルサレムがイスラエルの民だけの起源になる為には、また多くの人の血が流されなければならなくなる。

そこから、得られる利益とは、石油から新しいエネルギーへのシフトによって得られる利益と、争いに勝つために、たくさんの武器が消費されることによる利益なのではないかと思う。
また、先行投資をしておき、株価が大きく上昇したタイミングで株を売却すれば、さらに大きな利益も獲得できるのではないでしょうか。

でも、よく考えれば、いつの時代の支配者も、このような事を繰り返し、大きな富を得てきたのであるから、時代はまた悲劇を生み、歴史を創る事を繰り返してゆくだけなのかもしれません。


お相撲さんの世界は、解らなくてよいのでは?

2017-12-01 19:55:29 | 日記
テレビニュースはお相撲さんの話題で持ち切り。国技としてどうあり続けるかが問われているのだろうけれども、さっぱりわからない。でも、解らなくていいものなのかもしれません。

お相撲さんは、昔から「男芸者」と呼ばれる側面もあることから、その体はもともと複雑なものなのかもしれません。でも、観衆はどうしても理想を追ってしまうものであるし、海外での注目度が上がり、国技としての「理想像」を護らねばならなくなると、昔からの生業でもある「男芸者」の側面をそぎ落とさねばならなくなります。

また、「かつて貧しかった日本人がよい生活を送る為」の選択が、モンゴルの人達にも良い生活を送る為の選択になったといえるのかもしれません。
そして、大きなお金が動く「場」であるのだから、その「場」に、よりかかる人も多いのだと思うし、一度握りしめた利権はなかなか手放せないものだから「誰か」の問題では済まなくなり、話が複雑になっていると考えられます。

さて、そしてもう一つのわからない事は「情報」。
テレビ、新聞、週刊誌、ネットという発信源は、様々な情報を与えてくれるけれども、テレビや新聞に載らない情報が、ほぼ同時にネットに流れ、真意が分からぬまま広がり、その情報にテレビや新聞が追随するという形になっている気がします。
そして、情報は肥大し右往左往し、次第に飽きられてしまいます。

この事象は、最終的に、自分自身が一番正しいのだという思考に人々を誘ってゆくのではないかと思うのです。