みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

「羅須地人協会」は「新しき村」の東北版

2019-12-20 10:00:00 | 「羅須地人協会時代」の真実
〈『下根子桜の朝』平成23年11月11日撮影〉
【米田利昭の論文「宮沢賢治の手紙」より】

 米田は、このようなことも述べていた。
  …(投稿者略)…百姓することと劇団を作ることとが、賢治にとっては表裏一つのことだった。
 しかしこれにはもう少し内面的な繋がりもあった。百姓をしながら芸術活動をするでは、誰しも大正中期に武者小路実篤の始めた「新しき村」を思い浮かべるだろう。友の保阪が武者小路の心酔者で、彼の口から何度もそれは聞いたろう、その東北版である。
            〈駒沢女子大学「研究紀要」創刊号 平成六年十月、60p〉
 たしかに、賢治の羅須地人協会は「新しき村」の影響はあるなと直感はしていたが、はそれほどの強い影響があるとまでは思っていなかった。そして、「新しき村」ではそれほど演劇は重視されていないと私は思い込んでいた。ところが、先に「武者小路実篤記念館」を訪れてみたならば、秋の特別展「長與善郎と実篤」も開催されていて、その中には演劇に関しても展示されていてあれっと思った。
 ちなみに、『新しき村90年』(調布市武者小路実篤記念館)

には、
【「新しい村の為の会」舞台写真 大正11年10月】

【村の芸術活動~演劇・記念祭】

【ゲーテ座公演 大正14年】

【村の会場「だるま」上演 昭和3年4月】

【新しき村演劇部第一回公演ポスター 昭和4年9月24日】

などの写真等が載っており、「新しき村」ではたしかに演劇がしばしば上演されていたことを知ったので、農村劇を上演しようと思っていた「羅須地人協会」でもあるから、はやはり「新しき村」とは少なからず通底いるぞと確信した。そして、たしかに「新しき村」の東北版ともいえそうだ。

 続きへ
前へ 
 ”〝米田利昭の論文「宮沢賢治の手紙」より〟の目次”に戻る。
 ”みちのくの山野草”のトップに戻る。
************この度「非専門家の調査研究・報告書」だからという理由で「宮城県図書館」から寄贈を拒否された『本統の賢治と本当の露』です***********
 賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』
 本書は、「仮説検証型研究」という手法によって、「羅須地人協会時代」を中心にして、この約10年間をかけて研究し続けてきたことをまとめたものである。そして本書出版の主な狙いは次の二つである。
 1 創られた賢治ではなくて本統(本当)の賢治を、もうそろそろ私たちの手に取り戻すこと。
 例えば、賢治は「ヒデリノトキニ涙ヲ流サナカッタ」し「寒サノ夏ニオロオロ歩ケナカッタ」ことを実証できた。だからこそ、賢治はそのようなことを悔い、「サウイフモノニワタシハナリタイ」と手帳に書いたのだと言える。
2 高瀬露に着せられた濡れ衣を少しでも晴らすこと。
 賢治がいろいろと助けてもらった女性・高瀬露が、客観的な根拠もなしに〈悪女〉の濡れ衣を着せられているということを実証できた。そこで、その理不尽な実態を読者に知ってもらうこと(賢治もまたそれをひたすら願っているはずだ)によって露の濡れ衣を晴らし、尊厳を回復したい。

〈はじめに〉




 ………………………(省略)………………………………

〈おわりに〉





〈資料一〉 「羅須地人協会時代」の花巻の天候(稲作期間)   143
〈資料二〉 賢治に関連して新たにわかったこと   146
〈資料三〉 あまり世に知られていない証言等   152
《註》   159
《参考図書等》   168
《さくいん》   175

 現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
 あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,650円(本体価格1,500円+税150円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
      〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
               電話 0198-24-9813
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« イギリス海岸(12/19、北上川) | トップ | イギリス海岸(12/19、山並み) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

「羅須地人協会時代」の真実」カテゴリの最新記事