みちのくの山野草

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昭和3年7月に賢治が詠んだ詩

2016-10-20 08:30:00 | 賢治の詩
<『新校本宮澤賢治全集第十六巻(下)・年譜篇』(筑摩書房)よりカウント>
 では、昭和3年7月に賢治が詠んだ詩はどのようなものがあったのか。『新校本年譜』によれば、
七月三日(火) 菊池信一あて(書簡239)に、「約三週間ほど先進地の技術者たちと一緒に働いてきました。」とあり、また「約束の村をまはる方は却って七月下旬乃至八月中旬すっかり稲の形が定まってからのことにして」という。…(投稿者略)…村をまはる方は七月下旬その通り行われる。
七月初め 伊藤七雄にあてた礼状の下書四通(書簡240と下書(二)~(四))がある。これにより、少し目を患いながら二四日に帰ったこと、畑も庭も草ぼうぼうでひどい雨つづきであったこと、昨日からよい天気になり「じつに河谷いっぱいの和風」であること、などがわかる。
七月五日(木) あて先不明の書簡下書(書簡241)
七月一八日(水) 農学校へ斑点の出た稲を持参し、ゴマハガレ病でないか調べるように堀籠に依頼。イモチ病とわかる。
七月二〇日(金) <停留所にてスヰトンを喫す>
七月二四日(火) <穂孕期>
七月 平来作の記述によると、「又或る七月の大暑当時非常に稲熱病が発生した為、先生を招き色々と駆除予防法などを教へられた事がある。…(投稿者略)…」とあるが、これは七月一八日の項に述べたことやこの七、八月の旱魃四〇日以上に及んだことと併せ、この年のことと推定する。
ということで、7月に詠んでいた詩篇は二篇だけであった。

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