みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

「共有脆弱性の高い」宮澤賢治

2017-04-23 10:00:00 | 賢治渉猟
 鈴木友氏の管理しているブログの中に、
     〝天才って何が違うの?
という興味深い投稿があった。それは、
 近年研究が進み、天才がエキセントリックな行動をとる理由が明らかになってきています。
と始まり、そのことに関する論文の紹介があり、
 この論文で提案されている共有脆弱性が高い人は「認知的脱抑制力」が普通の人よりも低いため、より多くの刺激を意識に取り込んでしまう傾向にあります。
というものだ。よくは分からぬのだが何となくすとんと落ちた。そしてこの度めて知った「共有脆弱性」というキーワードが、とても気になる。
 さて、これ以上のことは同投稿及びそこで紹介されている論文そのものをご覧になっていただきたいのだが、私が言いたいことは、この投稿を拝見しながらすぐに連想したのは宮澤賢治だったということだ。なぜならば、私は今まで賢治の言動にはとりわけ「不羈奔放」な傾向が強いと何度か述べてきたからである。そして、そのような賢治の言動があったということは従前から云われてきたことでもあり、それはまさに「エキセントリック」な言動がしばしばあったと言い換えることもできるので、この論文の表現を借りるならば、

 宮澤賢治は〈共有脆弱性が高い人〉なので〈「認知的脱抑制力」が普通の人よりも低いため、より多くの刺激を意識に取り込んでしまう傾向にあり〉、それ故に〈圧倒的にクリエイティブな業績を多く残している〉。

と説明できると思ったからだ。端的に言えば、
    宮澤賢治は「共有脆弱性」が高い人だった。
という心理学的な見方が可能だということになりそうだ。 

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