鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

婦人会の終焉

2018年04月03日 | 議会活動

平成30年4月3日(火)

 

 婦人会という言葉で何を連想するでしょうか。古いイメージではありますが、地域における女性活動の草分けとして活動をされてきた縁の下の力持ちで、男性と女性がはっきり区別されてきた時代(男尊女卑)には、男性のもとで地域を支えてきたというイメージが感じられます。しかし、現在では、男女共同参画の精神のもと、対等な立場として社会活動に参加できるようになっていますが、昔からのイメージはまだまだぬぐい去れていません。

 

 婦人会と名のつく組織は、明治中期頃から立ち上がり、明治末期から大正の頃には、国が後押しして婦人会組織が活発化したようです。今でも大東亜戦争などを題材とした映画やドラマでは、国防婦人会が出征兵士を見送るといったシーンが印象深く残っています。戦後は、行政の下請け的な存在で、さらに、地域行事では婦人会が活躍する場が多くあるものの、主体性のある活動というよりは、地域の中でも町内会組織の下請的な仕事を多くこなしてきました。

 婦人会活動は様々な課題を抱え、構成人数も徐々に少なくなり、市内の各町内にあった組織は、ほぼ消えています。

 私が市議であった20年ほど前からその兆候は現れ、婦人会という名称が女性ネットワークに改称され、新たな活動方針により再スタートしたと思いきや、その組織に助成する金額は年毎に徐々に減少することで、厳しい現実が見えてきたのを思い出します。助成金は構成人数に単価をかけたものですから、減額する理由は人数の減少が大きな理由であることが分かります。その頃から、いつか消滅するだろうということは予想がつきました。

 

 私の地元は、おそらく市内で最後に残った婦人会の一つですが、今回の総会を持って解散することになりました。

 地域行事では婦人会の存在抜きでは考えられず、体育祭、夏まつり、文化祭、敬老会、防災訓練、美化活動などそのほとんどに力を注いでいただきました。また、まちづくり協議会を始め、地域の主な団体の役員には婦人会代表が名を連ねています。

 解散の理由は構成人数の減少で、なり手がないことですが、共働きが増え地域活動に参加できない女性が増えていることも大きな要因といいます。

 昨日のブログの題材で、避難所運営について触れましたが、今後は女性の視点からの提案や対策が重要となってくるだけに、女性団体の解散は頭が痛い問題です。

 解散後は、これまで活動してきた婦人会役員の一部が、町内会連合会組織の新設される女性部に就任し、地域活動に関わっていくといいます。これを機に、男女共同参画の地域づくりを推進するために、町内会長をはじめとするリーダーのポストにも就いていただき、今の時代に合った形での活躍に期待したいと思います。

 

 これまでの長い間、婦人会活動にご尽力いただいた地域の女性の皆さんに、心から感謝申し上げます。

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