平成28年10月31日(月)
本年度に入り、富士市内では、小学校の校舎一校、中学校の体育館(屋内運動場と呼んでいますが)二校の建て替えが完了し、それぞれの落成式が行われました。
いずれも落成式にお声がけいただきましたが、既に終えた二校は公務と重なり出席が叶わず、今日開催された中学校の落成式にやっと出席させていただくことができました。
(落成式が行われた中学校屋内運動場)
この中学校は市内でも比較的生徒数が多い地域の学校で、それに応じた立派な屋内運動場が完成しました。昨年の6月まで使われた旧体育館は、40年もの間、生徒達と歩み、彼らの中学生時代の想い出を刻み込んできたはずです。
私の出身校ではありませんが、毎年開催されている、寒い時期の防犯大会では、体育館いっぱいの地域住民が集うものの、広くて高い体育館ではコートが離せなかったことを想い出します。
新たな屋内運動場は旧建物より規模が大きく感じられ、鉄骨造平屋建てで延床面積が、2,424㎡(私の見立てで、バスケットコートが3面と、柔道場、剣道場が一つのフロアーにすべて収まっています。)で高さが14.2mもあり、県内外を含め、中学校の施設としては最大規模という説明でした。また、柔剣道場を除くフロアーを、アリーナと呼んでいます。
(大きな屋内運動場の内部)
落成式会場には、行政や工事関係者、地元市議・県議、まちづくり団体の役員や民生児童委員などが学校長と教員、全校生徒が出席し完成を祝いました。
記念式典では、市長や市議会議長のあいさつがあり、施設を直接管理し利用者となる、学校長や生徒会長の謝辞などでは、この施設に対する大きな期待が感じられました。
(式典のプログラム)
(来賓の皆さんも着席して開会を待つ)
(もう間もなく開式)
学校施設の建て替え基準では、本県は大規模地震災害が危惧されてきたことから、まず耐震性が問われ、避難所としての機能が維持できるかがありました。
約40年も前に東海地震説が発表され、その後は、耐震基準の上乗せが図られ、公共施設も計画的に建て替えや耐震化が進められてきました。
耐震性を確保するためには、建て替えと現存建物への補強などがありますが、その財源確保は大きな課題で、どちらを選択するか、どこの自治体も悩んでいることと思います。
今年度完成した小学校校舎と体育館二校は、いずれも建て替えで、当市の財政が大変厳しいといわれながらも、当局の判断は、地域住民や学校の期待に十分応えようという姿勢の表れだと受け止めています。
今日の施設は、完成までの工費は約7億円がかかりました。私達は、ここでの投資を、これから何十年もかけてその効果を享受していくものと考え、同時にその時々の皆さんにも相応の負担をしていただくことで実現できたと理解しなければなりません。
よく「ハコ物」と言われ、将来に負担を回すという言い方をされますが、果たして負担の意味がどういうことなのかを、身近な体育館の完成を機に、考えてみたいと思います。