鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

9月定例会の一般質問が終わり一休み

2016年09月30日 | 議会活動

平成28年9月30日(金)

 

 県議会9月定例会の前半となる、代表質問と一般質問が終わり、来週火曜日から9月補正予算や所管事務に関する集中審議が各常任委員会で開催されます。

 開催日程は3日間で、私が所属する総務委員会では、経営管理部と危機管理部、出納局、人事委員会、監査委員会のそれぞれに関係する審査が行われます。

 

 本日、新な補正予算が審議内容として追加され、8月24日に閣議決定された、「未来への投資を実現する経済対策に伴う平成28年度補正予算」に呼応し、予算措置が必要な経費について追加補正するものです。補正額は、195億8,200万円となっています。

 

 主な内容を見ると、介護保険制度を円滑に進めるための経費では、介護人材の確保などが。少子化対策の推進に関しては、婚姻に伴う新生活への経済的支援。ニーズに応じた保育サービスの提供では、認定こども園に勤務する教諭の免許変更や短期間保育補助者の雇用助成など。医療関係では、小児医療施設等の設備整備の助成などが盛り込まれています。

 なお、この他、今回補正の特徴的なものは、相模原市で発生した障害者施設での大量殺人傷害事件を受けて、障害者施設の防犯対策を含め、保育施設、児童館、乳児院、児童養護施設、児童福祉施設などの防犯対策が盛り込まれました。

 

 組織改編では、県産品等の販路拡大推進体制の強化や、海外からの投資促進、県内企業の海外ビジネス展開支援体制強化のための、「通商推進体制の強化」や、「文化力の拠点」執行体制の強化を図るものが提案されています。

 

 さらに「陳情」では、8月から9月頃にかけて地元富士市や関連市町から県に要望された、国道469号整備促進や富士山麓における治山治水事業の促進、新々富士川橋建設事業の促進、新東名高速道路関連アクセス道路の建設促進、沼川改修事業の促進などの審議が上程されています。

 

 常任委員会で審議される説明資料は、昨日、所管部局から渡され、来週の火曜日までに目を通し、質問内容を準備しなければなりません。

 来週月曜日は休会日となっていますが、次の常任委員会準備のために、議員達は時間を費やすことになります。

 

 そのほか、今日は休憩時間を利用して「静岡県議会世界遺産富士山保存管理推進議員連盟」と、「静岡県議会北朝鮮拉致問題早期解決促進議員連盟」の総会も開催されました。

 世界遺産関係では、本年度事業計画と予算案について審議し、続いて、7月13日にトルコのイスタンブールで開催された、世界遺産委員会において、「富士山の保全状況報告書」に対する審議が行われ、高い評価を受けたことや、富士宮市に建設中の「富士山世界遺産センター」の整備状況について、9月中に基礎工事が完了予定で、進捗状況は全工程の9%であることや、今後の取り組みなどについて報告がありました。

 拉致問題関係では、「拉致問題地方議会全国協議会」に出席した議連代表者から、拉致家族等を支援し、早期解決を実現するための各方面への働き掛けなどについて報告がありました。

 

 週末の地域行事はお天気が気になるところですが、地域の皆さんと一緒になることで、リフレッシュできそうです。

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次回県議会議員選挙の定数は

2016年09月29日 | 議会活動

平成28年9月29日(木)

 

 県議会一般質問は、今日4名が登壇し、また明日4名の登壇が予定され、あと1日を残すまでになりました。

 知事や関係部局との論戦を終えた県議達も、ホッとしている顔が増えています。

 

 さて、本日の本会議が終了した後、「第3回静岡県議会議員選挙区等調査特別委員会」が開催され、「議員総定数」や「選挙区及び配当定数」、「一票の較差是正」、「政令市の選挙区及び配当定数」などの基本的な考え方について、事前にそれぞれの会派(自民改革会議、ふじのくに県民クラブ、公明党静岡県議団、無所属の会・責任世代)が持ち帰り、また、会派内で検討してまとめた内容を持ち寄り、協議を行いました。

 

 これまでも、この特別委員会についての経過報告は、私のブログでもその都度、報告をさせていただいていますので、そちらも参考に御覧下さい。

 

 前回の改選は平成27年4月で、それ以前も同様な特別委員会で議論してきましたが、遡ること前々回の選挙では、「議員総定数」を74名から69名に減員し、前回は各会派の調整がつかず69名のままで選挙が執行されました。

 そして次回、平成31年に向けては、今の特別委員会で検討することになっており、平成30年の2月頃までにとりまとめの予定になっています。

 

 今日のすり合わせでは、上述したような基本的な考え方のうち、「議員総定数」については、全会派が「減員する方向で検討する」との意見で一致しました。

 しかし、そのほかの項目については、それぞれの考え方が異なり、今後、会議を重ねて議論していくことになります。この問題は全議員に関わることで、それぞれの会派や選挙区の事情もあって、会派内でも様々な議論と意見調整が鍵となります。

 

 いずれにせよ、前回は「減員する方向で検討する」まではこぎ着けなかったものが、少しは前進したようにも思えます。ただ、そのほかの項目の議論が深まるにつれ、結果は見通せません。

 

 「一票の較差是正」が注目されていますが、各地からの代表として選出され、かつ、都市部と地方では人口が大きく異なることから、単純に人口を基にした選挙区の区割りとなると、広大で人口が少ない地域の代弁者がいなくなる可能性も出てきます。一方で、政令市の位置づけは県と同等の権限や財源を持つとなれば、議員数がほかの地域に比べ少なくても良いのではとの考え方もあります。

 

 しかし、今政治は、国も地方も様々な課題を抱えています。政治家としてのモラルが問われ、しっかり責任を果たしているか、組織として機能しているかなど、結果として政治家の数の問題に焦点が集まっています。

 自ら蒔いた種とは言え、有権者の声に応えるかのように、単純に定数を減らすことで本質的な問題から遠ざかっていないか、慎重に議論しながら、県民が納得する結果を出さなければなりません。

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河川の課題はどこも同じではなかった

2016年09月28日 | 議会活動

平成28年9月28日(水)

 

 今日の県議会9月定例会一般質問では、東西150kmといわれる本県の中で、同じような河川に関わる課題を取り上げていながらも、背景や事情が異なることを改めて知る機会となりました。

 

 私の住む地域は富士山の南麓で、西側に富士川が駿河湾に向かい流れ込んでおり、富士山麓および富士川の上流である山梨県内を源流として、この地域に降った雨が富士川に流れ込み、その過程で流域の山や土地を削り、その土砂も一緒に河川に流れ込み海に到達して、最終的には海岸部に運ばれて堆積し、海流による沿岸の浸食を補っていました。港ができる前までは。

 この自然の摂理は、人間が人工物を作るまでは、どの河川も同じ状況であったと考えられます。

 

 人工物とは、代表的なものがダムであり、また港であります。

 ダムは、河川をせき止めて水をためる施設ですから、大量の水とともに土砂も堆積します。ダムは水源地として人間の営みに欠かせないものであり、電気エネルギーを生み出す施設でもあります。

 しかし、ダムができる前に常に流れていた河川も、できた後は豪雨などでダムが満杯になり放流しない限りは、ダムの下流には水が流れず、川が干上がった状況となります。また、水力発電や農業用水、生活用水、工業用水では、ダムの水を本来流れていた河川から、別の地域に流すことがあります。

 これにより、本来下流に流れていくべき土砂が堆積し、この排除(排土)を行わないと、河床が上昇し豪雨時に周辺にあふれ出るなど、災害が発生する可能性があります。これは、今回質問の対象となった大井川の事例です。

 

 港は、船の出入りを容易にするために、消波堤防を設置することがあり、これが海側に突き出ていることから、海岸に沿って水流に乗ってきた河川から流れ出た土砂がこの場所で堰き止められ、その先に流れていかないことから、海岸浸食が進んでしまうという状況が発生します。これは、近くに港がある富士川の事例です。

 

 今日の質問は、大井川の「堆積土砂対策」として取り上げられたものでした。

 大井川は、上流部にいくつかのダムが存在します。また河口付近には、あまり大きくない港も存在します。

 ダムの影響による堆積土砂量のうち、排土が必要な量が37.5万立方メートルあるといいます。普通、この堆積土砂(砂利)は、建設用の骨材として利用されるのですが、川の上流部から下流部へ搬出するためには相当の費用がかかり、市場での取引価格も安いことから、搬出が困難であるということでした。

 

 富士川沿いには、堆積土砂(砂利)を骨材として利用する民間業者が数社あり、今後も砂利需要は減らないという話を聞いています。むしろ、もっと確保しなければという状況のようです。下流域で都市部に近いことからその需要があるということでしょうか。

 

 まずは、海外浸食のために必要な土砂を確保し、それとバランスをとって適切な骨材の確保も行わねばなりません。

 大井川の場合、堆積土砂は利用する場所から遠く離れた所にあることで、搬出に困難という課題があり、同時に災害発生に懸念がある一方、富士川では土砂(砂利)が足りないという現象が起きています。

 

 自然の摂理が破られ、それを修復することは並大抵のことではありません。河川によっても抱える問題が同じだとは限りません。降雨量が増加し、豪雨災害が発生しやすくなっている今、改めて「治山治水」の重要性を認識しました。

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県議会議員の健康診断

2016年09月27日 | 議会活動

平成28年9月27日(火)

 

 県議会では、毎年、9月定例会の代表質問・一般質問の二日目、三日目のそれぞれ午前中に、所属議員全員が健康診断を受診します。これは、職場や学校などで実施するのと同じような位置付けです。

 

 検査項目は、身長・体重測定、胸囲測定、血圧測定、尿検査、便検査、血液検査、心電図、眼底検査、胃検診、胸部レントゲン、喀痰細胞診検査と検診があり、オプション検査で前立腺がん検査、マンモグラフィ、子宮頸がん検診があります。

 

 69名の議員が一度に受診すると大変混み合うことから、選挙区毎にグループ分けをして、おおよそ半分ずつで対応していただきます。

 私は、明日のグループでしたが、所用のため、今日の受診となりました。

 

 受診項目を見ると、基本的な健康状態を確認するものですから、三大疾病に関わる専門的な検査などとは目的が異なります。

 成人病やがん検診、ある年齢に到達した時の精密検査などは、市町などが支援する制度があるほか、各自が任意に受診する専門性のある検査もあります。

 

 私は、年に一度、人間ドックを受診することとしていますが、年齢とともに検査内容を見直す必要があると感じています。

 例えば、がん検診では、これまで胃、肺、大腸から、前立腺、胆嚢などに広がり、また脳の検査など、年齢とともにリスクの高まる部位の検査が必要となってきます。

 

 先ほど触れた、市町支援で検査費用も負担が抑えられていることから、経済的には少し楽になりました。例えば、私の地元富士市では、「がんドック検診」という制度があり、毎年4月頃、市から送付される「がん検診等受診券」により、その年に、35歳から5歳刻みで70歳になるまで、支援が受けられます。

 これは、5年毎の支援ですが、がん検診は1年に一度は受診すべきで、何よりも、「早期発見・早期治療」につながることから、支援制度をもっと充実させていくことが必要と感じます。

 

 議員として県民のためにしっかり働くためにも、健康管理は欠かせません。今日のような健康診断で、自らの健康管理について考える良い機会となりました。

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知事の市町に対する政治姿勢とは

2016年09月26日 | 議会活動

平成28年9月26日(月)

 

 県議会9月定例会が再開され、各会派の代表質問と一般質問が始まりました。

 今日は、トップバッターとして、我が会派所属の宮城県議が代表質問に立ち、知事の政治姿勢や地域外交、高校生のグローバル人材育成、若者に対する消費者教育について、地方創生、大規模地震対策特別措置法に基づく防災対策の見直し、児童虐待への対応、健康寿命日本一の延伸について、農業分野の強化、新しく着任した県警本部長の所信について、それぞれ、知事・関係部局長、教育長、県警本部長に質しました。

 

 そのやり取りの中から、知事の市町に対する政治姿勢について報告します。

 

 質問者は、知事の静岡市長との対応に触れ、知事の記者会見や県議会などで発言する内容が過激で、市との協調性に問題があるのではとの投げかけをきっかけに、知事は来年7月に任期切れとなることから、これまでの任期を通じて、県内各市町や外部との対応にも、同じような課題があるのではないかとの趣旨で質問したものです。

 指摘した事業は、静岡空港に就航していた航空会社の搭乗補償問題のほか、二期目に入ってから話題になっている、沼津貨物駅高架化事業、航空自衛隊静浜基地の静岡空港移転発言、静岡市内の病院の旧清水市庁舎跡地への移転問題、静岡市御幸町通りの景観をはじめとする整備、県都構想などについて列挙し、知事の考えを質しました。

 

 質問者は、冒頭、知事の政治信条である「和を以て貴しとなす」(何事をやるにもみんなが仲良くやり、いさかいを起こさないことが良いこと)を引き合いに、どのように理解しているかを答弁として求めました。

 この質問は、3年前に知事が二期目の当選を果たした直後、私が会派を代表して質問した内容で、改めて、最近の知事の言動が当時の答弁と食い違っているのではとの疑問が生じていたからでしょう。

 この質問に対して知事は、「最も重要なこと」と理解し、さらに、五箇条の御誓文第一条「万機公論に決すべし」(天下の政治は世論に従って決すべし)を引用して、その考え方を堅持していることを強調しました。

 

 知事は、「何事においても『現場主義』を貫き通し、答はその現場に行って導き出されるもの」と常日頃から言っています。

 指摘されたそれぞれの事業や発言について、現場で見聞きしたことを尊重して取り組んでいることや、「その経緯に触れないまま発言することで、『唐突に』と捉えがちだが、県議会議員が出身地以外の情報を全て知っているわけではない。やむを得ないことではあるが、調べていただければなるほどと納得できると思います。」と説明していました。

 

 知事流の現場主義を聞いて、理解できないわけでもありませんが、私達議員が、また、県民が知りたいのは結果に至る過程で、「唐突」と捉えられることが問題ではないでしょうか。

 また、政治家に求められるのは説明責任であり、「調べてもらえばわかる」というのは、いかがなものでしょうか。

 

 私達議会は、県政のチェック機能を果たす権限を持っていて、県民の代表として疑問を「調べる」ことが求められます。

 前触れもなく知事が記者会見で言葉を発した時に、県民代表である私達も、県民と同時にその言葉を初めて耳にすることがあります。

 その真意を知るために、疑問を知事にぶつけても求める答が得られないこともありますし、こちらが調べるといっても全て調べきることに限界もあります。

 

 県民から求められていることは、「迅速に物事を進めること」であり、そのためには情報を共有することが重要と考えます。県民のために目指すところは同じであり、知事と議会は車の両輪と言われるように、目的を達成するための十分な議論は必要ですが、前に進めるための議論であるべきで、必要な情報は惜しまず出していただき、迅速に進むよう互いの努力が必要です。

 

 真に「和を以て貴しとなす」が、そして、「万機公論に決すべし」が、知事も議員も尊重すべきことだと肝に銘じるべきです。

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