令和3年6月30日(水)
新型コロナウイルスのワクチン接種が順調に進んでいます。少なくとも私の周囲では65歳以上の高齢者接種については接種済みか接種予定のメドがつき、その進捗ぶりにホッとしているところです。しかし、ここに来て「品薄」が心配される事態になってきました。
先週、県内の中小企業グループが職域接種の体制が整い、ワクチンの到着を待っていたところ、国からワクチンの提供ができないのでしばらく中止するという連絡が入り困惑しているという報道がありました。
職域接種は、大規模企業などで先行しており、中小零細企業では国が基準とする1000人以上の集団接種を満たすことが困難で、それぞれが苦慮しています。また、接種会場や接種する医師などの確保を自らする必要があり、それらも大きな課題となっていました。しかし、感染症のリスクは業種や企業規模に関係なくあり、特に小さな接客を伴うサービス業などは、むしろ感染リスクが高いこともあり、関係者が知恵を絞ってようやく接種体制を構築したところへ、ワクチンの提供が中止となってはとても受け入れられる話ではないと考えるのは当然のことです。
国は、現在もこの中止の状態が続いており、再開のめどは立っていません。国の説明によれば、職域接種に関し、これまでの受付分だけで、確保済みのワクチン量の上限を超えたことを理由にしています。
また、市町村接種による接種回数も想定を上回り、接種ペースを緩めることも検討しているようです。これらの状況を踏まえ、職域接種だけでなく市町村接種も影響が出てくる可能性があります。
国の計画では、確保しているファイザー製とモデルナ製の両ワクチン量から計算すると、1日当たり100万回のペースとしていますが、現状は120万回を超えるペースになってきており、確保量が間に合わなくなっているというのが現状です。
今後は、更なるワクチンの確保がどのように変化するのか、それによってワクチン接種のスピードが変化しそうです。