鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

地域の自然環境が徐々に変化

2023年05月31日 | 議会活動
令和5年5月31日(水)

 感染症が徐々に薄れ、地域の活動が活発化してきました。外部でのイベントの復活やこの時期は各団体の総会なども以前のように関係者が一堂に会して開催されるようになり、ようやくコロナ以前のような社会の動きになったと実感しています。
 地域を歩き、地域の人たちと会い会話を交わすと、この3年間の空白も少しずつ埋められていくような気がします。

 私の趣味のような取組に自然観察や子ども達と一緒に出かけ、川や森林で動植物と触れる機会があります。残念ながら、議員生活の多忙さにその活動もかなり縮小していますが、それでも時々、散策をしながら1人で地域の自然などを観察しています。

 私が住むこの場所は、こどものからの遊び場であり、その時から地域の自然の様子をずっと見てきました。その生活が半世紀にもなると、様々な変化に気付きます。
 例えば、自宅近くの小川の水性動植物は、10年くらい前までは徐々に、ここ10年は加速的に変化し、こどもの頃遊んだ魚などはほとんど姿を見せなくなりました。
 この小川は富士山の雪解け水が長い時間をかけて地上に湧き出たもので、年間を通じて水温が14度くらいの一定温度です。石垣の間から染み出てくる水の量は幅1m、水深30cmくらいの小川を常に潤す水量が保たれています。

 10年以上前までは、清水に棲む魚のハヤやシマドジョウなどが群れをなしていましたが、最初にシマドジョウの姿が見えなくなり、今はハヤの姿も見ることができません。この変化が現れてきた当初に気付いたのが、それ以前には見たことのない、藻の発生でした。今はその藻がかなり繁殖しています。特に、夏に向かうこの時期、水温が変化しないと思われますが、川縁に近い浅い場所、強い光で水温がいくらか上昇しそうな場所にはこびりついて繁殖している感じがします。私の想像ですが、水質の富栄養化が影響しているように感じました。

 先週日曜日は快晴で久しぶりに住宅周辺の小川を散策し、その状況が悪化していることに気付きました。また、同日の夜、地域住民の会合が開催された際、水路の話題を持ち出すと、多くの住民も気付いているようでした。

 様々な話題に発展しましたが、最終的には地域の自然の変化を注視していこうということになり、これまでの変化による失われた自然を取り戻すことができるのか、その実態調査も必要だという意見も出ました。

 住民の皆さんの共通の危機感を得たことで、地域として何らかの自然保護の活動につながればありがたいと感じています。豊かな自然を後世に残すために、何ができるか皆さんとともに考え行動していきたいと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

農家の新たな挑戦が広がる

2023年05月30日 | 議会活動
令和5年5月30日(火)

 5月も間もなく終わり。地元の主力農産品である新茶のシーズンも一茶の摘み取りを終え二茶が始まり、区切りの時期になりました。茶農家にとって茶づくりの成果である茶価が今年はどうだったのか気になるところです。

 市内でも攻めの茶業を進めている若手の茶農家から意外な話を聞く機会がありました。彼は茶農家としての茶づくりだけでなく、新たな商品開発や販売などで好評を得ている方ですが、周囲の茶農家が抱える後継者問題はかなり深刻で、将来の不安に対しての対策を講じてほしいというものでした。
 ご本人の努力は報われていると思いますが、それが周囲の茶農家に広がらず、地域全体の茶業を憂いでいるようでした。

 一言で言えば、茶業の未来は依然として厳しい。転作や農地の他分野への活用が必要ではないかというものです。農業を続けるために転作はその手段ですが、鳥獣害の多い地域では適応できる作物も限られ困難です。その有効手段が見つからなければ、荒廃農地としないためにも、農地を他の利用目的に活用できないか。近年、関心が高まっているキャンプ場などを例に挙げています。
 鳥獣害は行政も把握しており、私のブログでも何回も触れていますが有効な手段は見えてきません。むしろ被害は広がる一方です。
 農地の転用は法律の問題もあり、なかなか厳しいものがあります。農業と観光の連携があるものの、その適用範囲は限られています。
 いずれの課題も農家の期待に反して答えが出せていません。これでは農家が減少し、荒廃農地が増えるばかりです。
 社会的にも農業経営者として評価の高い方が、将来の茶業を憂いでいることは、早急にこの課題解決に取り組まなければ更に厳しい状況に陥ると感じました。

 しかし、暗い話題ばかりではありません。先日、「ふじさんめっせ」で開催された「富士のふもとの大博覧会」では、果樹園や落花生、サツマイモを生産し、農業体験などもできる観光農園として取り組んでいる農家に会いました。さらにそこで生産した農産品を加工して新たな商品を開発し販売しています。このような規模になると、従事する人手も必要となり、家族総出でも足りず雇用にも発展するなど、農業経営体として基盤がしっかりしています。
 最近では、果実やサツマイモなどを原料とした酒造への関心が高まっているようで、醸造所や他の農家と連携して新商品の開発と販売に進出しているとの話を聞きました。
 私も大学などからそのような課題に関わる研究を進めたいというお話もいただいており、農業における産官学連携が加速しそうな感じがします。

 農業が大変なのは、私も小さいながらも農地を抱える1人として実感しており、目前の早急に取り組むべき課題があることは承知しています。多くの皆様のお力添えをいただきながら、改善に向け取り組んでいきたいと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地域のリーダーに感謝

2023年05月29日 | 議会活動
令和5年5月29日(月)

 地域にはまちづくりを推進するために様々な団体が活躍しています。それぞれが特徴のある活動を展開しており、地域の居住者による地域の特色を生かした活動が私たちの生活に欠かせない存在となっています。
 しかし、活動が活発化しているように見えても、現実には役員のなり手がなかったり、会員対象が住民全体といってもその団体に加入しない方もあり、地域組織の維持に課題があります。

 このところ、市内各地にある町内会やまちづくり協議会、環境衛生自治関連団体などの市全体をつなぐ連絡協議会等の総会が開催されています。私も来賓として出席させていただき、ご挨拶を申し上げる機会もあります。同時に、関係者と意見交換する機会にもなっています。


(富士市町内会連合会の総会にて)

 先日開催された、町内会長の市全体組織である富士市町内会連合会の総会に出席をさせていただきました。
 富士市内には387の町内があり、町内会長はその名の通り、地域のリーダーとして、地域運営や課題対応、市と地域との連絡役など、住民自治の中心的役割を担っていただいています。しかし、先ほども触れたように、この職に就くことで日々の活動内容が多いこともあり、その負担から、なり手不足が深刻な問題となっています。

 ここ数年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、地域活動が停滞してきたこともあり、任期で交代する町内会長の仕事がうまく引き継がれていないという課題があります。感染症により地域社会活動が見直される機会になりましたが、議論が十分検討されず、消滅したものもあると聞いています。また、以前の行事が復活したものの、その準備や運営等が引き継がれず、苦慮しているという声も聞きました。
 アフターコロナの自治会運営は、これまでにない苦労もあり、町内会長だけに押しつけることなく、地域全体でサポートしていくことが必要と考えています。

 私が住む地域をはじめ、それ以外の地域の町内会長から様々な相談や要望が寄せられています。必ずしも県に関わるものだけでなく、市に関係するものも少なくありません。以前、私も市議会議員の経験があり、行政区分には関係なく相談を受け、適切な対応をとらせていただいています。
 町内会長の役割をスムーズに実現するためにも、きめ細やかなフォローは私たち議員にとって重要な役割と受け止め、まちづくり推進のために努力していきたいと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熱海の土砂災害を二度と起こさないために

2023年05月28日 | 議会活動
令和5年5月28日(日)

 2年前、2021年7月に発生した熱海市伊豆山地区の土砂災害では、28人が犠牲となりました。人災として最悪の事態であり、これを教訓としてこのような事態を二度と起こしてはなりません。

 5月26日からこの教訓を元に「宅地造成及び特定盛土等規制法」(盛土規制法)が施行されました。これに先立ち、昨年、静岡県でも盛土に関する条例が施行されており、様々な課題を抱えながら運用が始まっていますが、この法律が施行されたことで法と条例のすり合わせが行われ、条例の見直し等も行われます。

 国土交通省のホームページによると、法律が施行された背景には、熱海市で大雨に伴って盛土が崩落し、大規模な土石流災害が発生したことや、危険な盛土等に関する法律による規制が必ずしも十分でないエリアが存在していること等を踏まえ、「宅地造成等規制法」を抜本的に改正して、「宅地造成及び特定盛土等規制法」とし、土地の用途にかかわらず、危険な盛土等を包括的に規制します。

改正の概要は、
(1)スキマのない規制
〇 都道府県知事等が、宅地、農地、森林等の土地の用途にかかわらず、盛土等により人家等に被害を及ぼしうる区域を規制区域として指定
〇 農地・森林の造成や土石の一時的な堆積も含め、規制区域内で行う盛土等を許可の対象とする 等

(2)盛土等の安全性の確保
〇 盛土等を行うエリアの地形・地質等に応じて、災害防止のために必要な許可基準を設定
〇 許可基準に沿って安全対策が行われているかどうかを確認するため、(1)施工状況の定期報告、(2)施工中の中間検査及び(3)工事完了時の完了検査を実施 等

(3)責任の所在の明確化
〇 盛土等が行われた土地について、土地所有者等が安全な状態に維持する責務を有することを明確化
〇 災害防止のため必要なときは、土地所有者等だけでなく、原因行為者に対しても、是正措置等を命令できることとする 等

(4)実効性のある罰則の措置
〇 罰則が抑止力として十分機能するよう、無許可行為や命令違反等に対する罰則について、条例による罰則の上限より高い水準に強化 等(最大で懲役3年以下・罰金1,000万円以下・法人重科3億円以下)などとなっています。

 盛土規制法は施行されましたが、この規制を適用するためには「規制区域の指定後(施行日から2年以内)」となります。2025年5月までの間に、基礎調査を行いそれを踏まえて規制区域を設定し、その範囲が対象となります。規制区域は、盛土等により人家等に被害を及ぼしうる区域です。
 規制区域内で行われる盛土等は許可の対象となり、土捨て行為や一時的な堆積も対象となります。

 規制区域には、「宅地造成等工事規制区域」(市街地や集落など、人家等が存在し、盛土等が行われることにより人家等に危害を及ぼしうるエリアやこれらに隣接・近接する区域)と、「特定盛土等規制区域」(市街地や集落からは離れているものの、地形等の条件から、盛土等が行われれば人家等に危害を及ぼしうるエリア)があります。

 県の盛土条例については、盛土規制法の適用も見据えつつ、条例の運用の見直し、規則改正等により対応します。その際には、盛土規制法と盛土条例による規制が重複しないよう、条例の必要な見直しを行うことになります。

 盛土が行われる場所は目に付きにくい場所が多いように感じます。また、このような場所なので土地の有効利用がしにくいことがあります。さらに業者でない一般の方の土地を借地として活用したり、土地の改善につながるといった名目で土砂の搬入を受け入れるケースも見受けられます。残土処理などは社会経済活動においては必要不可欠であり、盛土が必要なケースは少なくありません。
 ただし、これが事故につながらなければいいのですが、現状はそうではないケースが各地で増えています。土地所有者の責任は重く、善意のつもりで提供した土地が問題を起こすと、今回の法律や県条例では厳しく追及されることも理解しなければなりません。
 法等に基づく手続を厳粛に受け止め、事故等が発生しないように努めていく必要がります。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

韓国忠清南道友好協定10周年事業から

2023年05月27日 | 議会活動
令和5年5月27日(土)

 今週水曜日、本年が静岡県と交流する韓国忠清南道との友好協定10周年を迎えたことで、両県道関係者が静岡市内において記念式典を開催しました。私も県議会代表として出席し、県民の皆様にもご参加いただいた記念講演、知事や幹部の懇談会および歓迎レセプションに出席させていただきました。


(忠清南道知事の挨拶)


(民俗芸能の紹介)


(レセプションにて 忠清南道議員と)

 韓国忠清南道は、静岡県が取り組む地域外交の一つで、韓国内では唯一の友好協定を結ぶ地域です。忠清南道は百済の王都があった場所であり、公州や扶余という百済歴史遺跡地域があります。私たちの日本文化も百済の影響を大きく受けてきたことで、日本の歴史上も関わりの深い地域です。

 静岡県では朝鮮通信使を通じて韓国と歴史的な繋がりがあります。県のホームページによると、鎖国時代の日本(徳川政権)にとって朝鮮(李朝朝鮮)は正式な外交のある唯一対等な国家であり、徳川将軍の代替わりのたびに通信使とよばれる使節が訪れた。通信使は近世における我が国と朝鮮の平和外交の象徴であった。通信使は、江戸時代に12回来日しているが、その経路はほぼ一定しており、今回、その宿泊地のうち、通信使にかかわる往時の遺構や建造物の一つとして、興津清見寺があります。
 16世紀末、2度行われた豊臣秀吉の朝鮮侵略は、韓国民にとっては今もなお歴史上の日本に対する悪いイメージとして残っている中で、徳川政権時の両国の友好的なイメージは、もっと多くの人に知っていただく歴史の一つです。徳川家康といえば静岡であり、百済の王都であった忠清南道との繋がりは明白です。

 しかし、近年、日韓間は政治もギクシャクした時期が続いていましたが、韓国政府が現政権に変わり、日本との交流が加速しています。先日開催されたG7広島サミットでも、日韓交流が好転した印象を与え、その見方は今回来賓として訪れた、韓国総領事や忠清南道知事、同行された道議員の挨拶にもにじみ出ていました。
 私自身も、歓迎レセプションの席で個別に会話を交わす中で、実感しています。互いに本音を伝えることで、韓国の方々の日本に対する考え方が様々であることも理解できました。これが民間外交の良さかもしれません。

 その他、人口規模や地域性などに似通ったものがあることなどから友好協定を結んだと聞いています。

 新型コロナウイルス感染症の影響もあり、長きにわたり富士山静岡空港と韓国をつなぐ航空便が止まっていましたが、ようやく春先から再開され、毎日運航しています。この再開により、より交流が進み相互理解が深まることを期待したいと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする