鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

ドローンに挑戦

2022年03月31日 | 議会活動
令和4年3月31日(木)

 近年、様々な場面でドローン(無人航空機)の活躍が注目されています。行政関係では、災害現場での探索や危険箇所の点検、農業における農薬散布や生育調査など、多方面にわたります。
 昨年7月に発生した熱海市伊豆山地区の土砂災害現場でも、いつ次の崩落が発生するか分からない中、早期の現状把握と再発防止対策のために、現場への調査員の派遣やヘリコプターも風圧が強いなどで近づくことができない状況下で、ドローンの活躍が注目されました。
 一方で、ドローンは空撮などが一般の人でも容易に可能なことから、自らが所有し、操縦することで気軽にその目的が達成できるために、ドローン愛好家が増えています。私の周囲にもそのような方が増え始め、以前から関心を持っていたこともあり、良き助言者が現れたことで、私自身がドローンに挑戦しようと考えています。

 空撮などが身近になった反面、無秩序な運用や予期せぬトラブルから、事故に発展することもしばしば見受けられます。
 そこで国(管轄は国土交通省)がドローン(無人航空機)の飛行ルールを策定し、操縦者にはそれを義務づけています。まだ、車の免許のような明確な免許制度はありませんが、今後は導入を考えているようです。

 基本的なルールは、飛行ができる(できない)空域が設定されています。できない空域であっても、安全性を確認し、許可を受けた場合には飛行可能となることもあります。
 基本的にできない空域とは、空港等の周辺の上空空域、人口集中地域(ネット上に公開されている国土地理院の「地理院地図」で確認可)の上空、地表から高さ150mを超える空域が対象となり、それ以外では「飛行可能空域」としています。
 その他、飛行前点検や日中の飛行、目視範囲内での限定飛行、人や第三者の建物等から30m以上の距離を保って飛行など、10項目のルールが設定されています。

 さらに、この6月20日からは、100g以上の無人飛行機は登録が義務化され、無登録の機体は飛行することができません。操縦者から離れて飛行することがあり、操縦ミスや機体の不具合で墜落などが生じた場合、その現場に操縦者がいないこともあり得るので、誰の機体か責任の所在も明確にすることが必要であり、登録の義務化は必要な措置のようにも思えます。

 免許の有無は別として、操縦者の基礎的な知識はもちろん重要ですが、ドローンを安全に飛ばすための実務の重要性は高く、それに慣れるための訓練に十分な時間を要することが必要です。
 知識を得るための座学や実機を使った訓練など、良い指導者の指導を受けることが重要と感じています。

 先日は、私が日ごろお世話になっている方でドローン歴3年の方にご紹介いただいた指導者から、ドローンについての仕組みや規則、実機の取扱、実機による体験操縦の機会をいただき、私も挑戦することに決めました。
 ちなみに、私の知人は70歳後半、指導者は86歳で、新しいことに挑戦されている二人からは年齢を感じさせないものがあります。これもドローンの魅力かもしれません。

 いつか、大空に自分のドローンを飛ばしてみたい、そんな目標を抱えて、大先輩達から指導を受けたいと考えています。
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感染症とボーイスカウト活動

2022年03月30日 | 議会活動
令和4年3月30日(水)

 青少年の健全育成を目指す、歴史の長いボーイスカウト活動に、新型コロナウイルス感染症がじわじわと影響しています。その実態を感じる機会に立ち会いました。

 過日行われた、ボーイスカウトの上進式に声をかけていただき、その場で感じたこと、関係者からお聞きしたことをお伝えしたいと思います。
 ボーイスカウトは、団体のホームページから引用すると、「ボーイスカウトと聞くとイメージするのはキャンプやハイキング、そして街頭募金などとよく言われます。ボーイスカウト活動は、野外で、子どもたちの自発性を大切に、グループでの活動を通じて、それぞれの自主性、協調性、社会性、たくましさやリーダーシップなどを育んでいきます。そのプログラムはバラエティに富んでいて、各年代においても様々です。
 1907年にイギリスではじまった青少年教育活動は、今では世界では172の国と地域、5,700万人以上、日本には団と言われる活動母体が約2,000あり、約9万人が活動しています。」とあります。

 私がボーイスカウトと関わり始めたのは、12年以上前のことで、私が富士市内で環境教育に関わる活動していることを知った関係者の方からお声がけをいただき、ボーイスカウトを連れて野外学習のお手伝いをさせていただいたことです。
 彼らは、野外活動を通じて先ほど触れたような活動目的に沿って成果を上げているものですが、近年、保護者自体の自然体験が少ないこともあり、その子供は自然の中で遊び、学ぶ機会が少なくなっています。その結果、子供の精神的な不安定さや未熟さが指摘され、問題を生じることが各方面の調査・研究で分かっています。
 その代わりを周囲が、また、ボーイスカウトのような団体が子供達に体験をさせてあげる環境を提供しています。

 上進式とは、ボーイスカウトには進級制度があり、小学生低学年はビーバースカウト、年齢が増えるにつれてカブスカウト、ボーイスカウト、ベンチャースカウト、ローバースカウトと進級していくその節目で行われるものです。

 初めて参加した12年前から比べると、急激にこの2年ほどの対象者が減り、上進式に参加するとその状況が如実に分かります。感染症の時期と重なるものの、現実には、その前から減少傾向が続き、感染症が決定づけたという感があります。

 リーダーにお聞きすると、野外活動が主体とはいえ、感染症はその活動にもブレーキをかけ、1年間の事業計画の多くが中止に追い込まれたことで、活動の効果が薄れ、退会も増えているとのことでした。

 今、時代はSDGsや脱炭素社会など、環境への配慮や重要性が問われています。子供の時から環境教育に触れ、屋外での活動を通じて青少年の健全育成を担うことは、それらの社会の方向性の原点にも関わるものであり、継続に支障が出ている現状を、何とか改善できるよう取り組んでいかねばなりません。
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鳥獣被害対策推進議員連盟の設立

2022年03月29日 | 議会活動
令和4年3月29日(火)

 春めいてきました。早期に咲く河津桜はすでに緑の葉を付ける状況ですが、ソメイヨシノなどはこれからが本番といったところです。今年こそは花見を期待する声も聞こえてきますが、まだどうなるか分かりません。

 さて、農業に関わる人たちはこの時期、畑の準備や種や苗を植える時期を迎え繁忙期に入っていきます。花もそうですが、植物を育てる楽しみは、きれいな花を咲かせる、多くの実りを収穫することが目的で、そのために日々の世話や努力が欠かせません。

 しかし、大事に育てている農作物が、成長する過程で荒らされ、特に収穫直前での食害や、悪天候により甚大な被害を受けると、その時の落胆はなんとも言えません。
 最近は、鳥獣被害が目に余る状況にあり、その対策は急務となっていますが、対策推進による一部での効果があってもその課題解消は見えてきません。
 この時期に畑の準備のために現地に出向くと、鳥獣被害に遭った経験が過ぎり、意欲を減退させるという声も多く聞かれます。地域農業を維持していくためにも、この課題にしっかり取り組むことは欠かせません。

 この事態は国や県も十分承知しており、市町と連携して鳥獣被害対策を講じています。農林水産省の資料や静岡県の資料を見ても、対策の効果が現れているとして、鳥獣被害額は年々減少傾向のようですが、獣種によっては増えています。特にシカの被害は大きく、静岡県ではシカ対策に力を入れています。
 本県の令和元年度における鳥獣種別の被害額は、イノシシ、ニホンジカが多く、全体の約7割を占めています。イノシシ及びニホンジカによる被害額は、昨年度に比べて微増したが、近年はほぼ横ばいで推移しています。

 しかし、シカやイノシシ以外の被害も見過ごせません。サルやハクビシン、アライグマなど、その他カラスなどの鳥類による被害が出ています。私の畑では毎年、サルの被害に悩まされています。中山間地だけでなく、市街地近くまで出没する鳥獣対策は、待ったなしです。

 このような状況を鑑み、私の所属する会派では、「鳥獣被害対策推進議員連盟」を設立することとなり、私も参加しています。この議連では、獣害の現状把握と、農林水産被害や観光被害を防ぐための政策の立案と提言。後援会や勉強会、視察等を通じた情報収集。関係機関や団体との意見交換など実施する計画です。

 私もサル対策のための防護柵の設置について、関係者の助言をいただき、設置しています。その効果も検証し、当事者の一人として参加していきます。
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清水港湾事務所開設100周年を迎えて

2022年03月28日 | 議会活動
令和4年3月28日(月)

 清水港にある国の管理事務所が100周年を迎え、その記念式典に出席してきました。100年の歴史は重く、そしてその発展の過程は地域のみならず日本の海運の歴史とも深く関わり、これからも将来にわたり、時代の変化に柔軟に対応すべき清水港の姿を垣間見ることができました。


(主催者の挨拶)

 私の地元には田子の浦港があり、地域経済における港湾としての重要な役割を見てきました。この田子の浦港も清水港湾事務所が直轄事業として取り組んでいる港の一つです。清水港に比べれば規模も小さくその役割も異なり、何よりも歴史は清水港の半分ほどです。しかし、それぞれの地域の特性を生かした港の役割があり、さらに、清水港を中心として駿河湾内にある田子の浦港や御前崎港が連携して、海運に寄与することがあります。その意味では、清水港について関心を持つことも必要となります。冒頭で触れた、過去、現在、未来の港のあり方は、特に今後は連携が強まることが予想されます。


(県内港湾で実施されている国の直轄事業)




(直轄事業として、田子の浦港での取り組みも紹介)

 県は、それぞれの港の管理者として、清水港管理事務所、田子の浦港管理事務所、焼津漁港管理事務所、御前崎港管理事務所を置いています。
 私の地元の田子の浦港管理事務所管内では、所管業務は単に港だけに関するものと思いがちですが、その周辺のまちづくりなどにも関わっています。例えば、田子の浦港東側のスポーツ公園や西側のみなと公園などがあり、田子の浦港と漁港とに関わる、港の賑わいを創出するための観光振興などにも関与しています。

 話しは戻りますが、式典の来賓挨拶の中で、難波副知事は港の管理とまちづくりとの連携を強調していましたが、まさにそのことを述べていたと思います。

 清水港は静岡県と海外を結ぶ海の主たる玄関であり、県内特産品のお茶も古くから輸出品として扱われ、工業県として自動車をはじめとする数々の製品がここから世界に出ていきます。また、その原材料が世界からここに輸入されています。その多くが、効率の良いコンテナ船で運ばれていますが、世界基準の超大型コンテナ船が複数停泊できる岩壁の整備が進められており、その結果、欧米航路の寄港先にもなっています。
 近年は、富士山世界遺産登録もあり、観光振興には特別に力を注いでいますが、クルーズ船の誘致が盛んで、そのための接岸施設や旅客ターミナル、CIQ(税関、出入国管理、検疫)の効率化などのための対策も進められています。

 昨年開通した、長野県・山梨県と本県を結ぶ中部横断道は、短時間での物流を促進し、旅客・貨物とも増えており、その終点となる清水港への期待はますます高まっています。

 2050年に向けた脱炭素化は港湾も積極的に取り組むべき課題であり、カーボンニュートラルポートとしてその構想が打ち出され、港周辺を巻き込んだ、大型プロジェクトが見えてくると考えます。





 いずれにせよ、港湾管理について地方だけでは対応できず、国との連携が重要であり、今回の記念式典を通じてその思いがさらに強く印象づけられました。
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富士山にまつわる歴史的資料に感動

2022年03月27日 | 議会活動
令和4年3月27日(日)

 富士宮市にある静岡県富士山世界遺産センターを久しぶりに訪問しました。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、来訪者の動向がどうなっているのかが気になる課題の一つでしたが、今回はさらに大きな目的があって訪れたものです。

(久しぶりに訪れた静岡県富士山世界遺産センター)

 まず、感染症の影響については、感染が広がる以前は年間30万人以上が訪れる人気の施設でしたが、この2年間は大変厳しいもので、10万人に届かないということでした。仕方ないことではありますが、感染症が落ち着いたときに、この施設の魅力が伝わり多くの来訪者を迎える企画が用意されていることを期待したいと思います。

 さて、この施設の魅力に触れる体験をしてきたので紹介したいと思います。
 以前、世界遺産センターの運用が始まる直前に、私は県議会の一般質問で「収蔵品の計画的な購入についての予算確保」について質問した経緯がありました。その時の県の答弁では、理解をいただき予算確保に努める回答が得られ、以降は、富士山世界遺産センターにふさわしい、富士山に関連する歴史的資料などの確保を進めてきたようです。
 この質問に際し、歴史的な美術等に造詣が深いある方から、収蔵品を持つ意義についてお話を聞く機会があり、施設を訪れる人たちへの関心を高めるとともに、自前の収蔵品を持つことにより、他の関連施設との連携のためのカードにもなり得るというものでした。つまり、魅力ある収蔵品を持つといっても限界があり、他の施設が所有する魅力ある収蔵品を借りて自分の施設に一時的な展示をすることで集客率を高めることができます。相手にしてみれば、こちらが所有する収蔵品が魅力に感じることで、連携が高まりその交渉はしやすくなるというものでした。このことは、施設の運営にとっても重要なことと感じています。

 久しぶりに訪れた世界遺産センターでは、センターの副館長と研究者の方から、最近の収蔵品についてお話を聞く機会があり、その中には歴史的なお宝の収蔵品が揃い始めていると伺い、その経緯について説明をいただきました。

(説明いただいた世界遺産センター所属研究者と私に助をいただいた方と)

 1枚の屏風はその歴史的背景がどうなっているのか、専門家が丹念に調べ研究してその答えを導き出します。多くの時間を要するとともに、専門性の高い見識と知識が必要であり、単に有名な作者が描いたということだけでなく、どのような経緯でこの作品が誕生し、歴史的な場面に登場したのかを読み解くことが、この作品の価値を高めることができます。その結果、驚くお宝発見につながっています。

 今回説明いただいた研究者は、世界遺産センターに所属し、この最前線に立つ方の説明であり、その地道な研究の一端を説明していただくとともに、対象となった収蔵品をじっくりと見させていただき、私のようなこの分野には全くの素人でも、感動を実感することができました。
 特筆すべきは、取得した収蔵品は、その後の世界遺産センター研究員による調査で、貴重な歴史的資料であることが判明したことで、その収蔵品を見せていただいたので、以下に紹介します。

(「秋景富士三保清見寺図」静岡県世界遺産センター蔵)


(新たに歴史的な背景が解明された「富士飛鶴図」 静岡県世界遺産センター蔵)


(日本が外交史の中で外国政府に送った屏風の1枚とわかった)


 
(海外に贈る屏風制作の指示書が外務省資料として残っていたことで判明)

 改めて、収蔵品の確保とその歴史的価値を高める研究体制の重要性を認識するとともに、今後もどのように体制を維持させていくのか、富士山世界遺産センターの外観にもこだわりましたが、運用の中身、ソフト面での充実の重要性を改めて実感する機会となりました。
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