鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

農産物への異常気象の影響

2018年07月31日 | 議会活動

平成30年7月31日(火)

 

 今日で7月も終わり。振り返ってみると西日本の豪雨災害や台風被害、高温による熱中症被害の続出など、異常気象による災害が頻繁に発生した1ヶ月でした。

 地元では大きな災害が発生せずホッとしているところですが、熱中症の救急搬送の話だけは聞こえていました。

 

 週末の台風12号が接近している最中、いつもお世話になっている梨栽培農家から連絡があり、「台風の強風による果実の落下を心配しているので、既に十分に熟していることもあり採りに来ないか。」というものでした。

 

 市内西部、富士川左岸の松岡地区は富士梨の名産地で、一面に梨畑が広がっています。この地域は土壌が肥沃で梨の栽培には適しており、この時期は「幸水」という品種が出回っています。大変甘く、果汁もたっぷりで家族はもちろんのこと、遠方の知人などに贈ると大変喜ばれています。

 

 摘果の時期は平均的に8月上旬ですが、今年は人間にとっては酷暑が続く異常気象という言い方をしますが、梨にとっては好条件な様で、1週間ほど早くその時期が到来したようでした。

 そのタイミングでの台風の襲来ですから、農家にとってはたまったものではありません。台風が通過した土曜日は所用で出かけることができず、翌日日曜日に先方にお邪魔し見事な梨を目にすることができました。

 早速、台風の影響はなかったのかと聞くと、強風による落下はいくらかあり、それでも想定内だったので被害は無かったということでした。落下した果実を見せていただくと、地面によっては少し硬いところもあり、傷が付いて売り物にはならないということでした。しかし、時間がそんなに経過していなかったので、傷みは気にならない程度ですが、これを市場に出して消費者に届く頃には痛んでしまうとのことでした。

 そこで、商品から外れた梨は、無料で私の手元へ。内心、ラッキーと思いながら、遠慮なくいただくとともに、傷のない正規品を有償で譲っていただくことになりました。

 

 農家にとって、台風シーズンに出荷が始まる梨やモモなどは大変気がかりなものであるに違いありません。同じように、全国から集まるスーパーマーケットの野菜売り場では、異常気象による野菜への影響が深刻で、高騰しているとのことです。キャベツの1/4カットなどと売る方も、買う方も大変な努力をされているようです。

 

 私達の食生活に欠かせない農産物は、でき方がその時の気象状況に大きく左右されます。店頭の値段の裏に、自然と闘っている農家の努力を忘れてはいけないと思います。

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9月議会に向けて準備開始

2018年07月30日 | 議会活動

平成30年7月30日(月)

 

 県議会9月定例会は、9月18日から10月11日までの間に開催されることになりました。私は今期最後の一般質問を予定しており、その準備に向けて資料集めや情報収集に動き始めました。

 

 一般質問の課題は常日頃の議員活動の中でアンテナを高くして集めておくことは当然のことですが、その内容は多岐にわたり、数も少なくありません。また、日々状況が変わり、どんどん課題が蓄積されていきます。

 

 一般質問は質問時間が25分間以内と決められており、当局の答弁と合わせて50分を目途にしていますので、その条件を満たすためには質問項目数でおおよそ5~7項目に絞らなければなりません。

 また、自分主体の質問項目に加え、所属会派からの要請による質問などが出てきたときには、自分の質問項目を減らして要請された質問を入れることもあります。多眼的な視点で、その時々に議論しておかねばならないことを取り上げることが大切なので、それを実行しているということになります。

 

 さて、私の一般質問は9月27日と予定が決まっています。開会は9月18日で、通常、準備は1ヶ月ほど前からとなりますが、9月議会の前はお盆の休暇や視察などがあり、この時期から意識して始めないと間に合わなくなることもあり得ます。

 これまでため込んだ、気になる課題のメモや新聞の切り抜き、行政資料の整理から始まり、骨子を組み立てていきます。また、必要に応じて所管の担当者からヒアリングや現場に出かけていくこともあります。この時点では、絞り込まねばならないといいつつも、どれも捨てがたい項目であることから、準備の流れの中では悶々とする時期といえるかもしれません。

 

 今日はとりあえず質問項目候補にあげたものを整理し、それぞれを所管する担当者とのヒアリング日程などの計画を立てました。日程表に書き込むと、いかに時間がないかが分かります。悠長なことはいっていられません。

 

 8月末までに目途を付けるためには、少し前詰めで作業しないと実現できないことから、職員の皆さんにも無理を申し上げながら、県庁に通い続けたいと思います。

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異常気象は続く

2018年07月29日 | 議会活動

平成30年7月29日(日)

 

 記録が始まって以来、初めて台風が日本列島を東から西へ移動するという経験のない異常事態が起きています。

 今夏は国内において集中豪雨、高温が続くなどにより大きな被害が出ていることはご承知の事と思いますが、世界的に見ても特に北半球では熱波による火災が発生し、多くの犠牲者が出ています。

 今年が特別な気候なのか、今後の見通しはどうなのか、不安がぬぐえません。

 

 東から西へ移動する台風12号は、静岡県の南海側を通ったことで大きな被害は報告されていませんが、熱海市の海岸に隣接したホテルのレストランの大型ガラスが高波で破壊されてけが人が出たことや、台風の進路に近い伊豆半島などで崖崩れが発生したなどの被害が報告されています。

 これまでの台風の常識では、台風の進路は西から東へ移動し、進行につれて勢力が弱まります。去った直後の「台風一過」の天気は青空が拡がり、季節によっては南方から台風に乗って運ばれてきた「赤とんぼ」が舞う姿を見かけることがあるなど、私達も自然の中に生かされている一部として実感してきました。

 ただ、これまでは同じような台風の動きであっても、台風の勢力は巨大化し、風速、雨量とも以前にも増して強力になっており、これは地球全体で起きている傾向でもあり、海水温の上昇や海流などの影響が大きいとも聞いています。

 

 今夏の異常なコースは、台風の進路に影響する高気圧の気圧配置による影響が大きく、このような動きになったということで、これ自体は異常気象と結びつけるものではないようにも思えます。しかし、先ほども触れた台風の動きに伴う風雨の変化、台風が過ぎた後の天候回復などは、理屈の上からすると違う状況になるということで、気象情報には特に気をつけていかねばなりません。

いずれにしても、大きな被害が発生しないよう願うところです。

 

 さて、この異常気象は今後どうなるのでしょうか。異常気象で注視されるのが「温暖化」です。その原因には私達人間の営みである生活の中から、温暖化の原因となる大量の二酸化炭素やメタンなどの排出が大きな影響を与えていることとされています。分かりにくいのはこれらの原因が特定されていても、その現象が現れるのには長い時間を要するといわれてきました。その結果、これらの問題を解決する技術革新なども期待し、問題解決を先送りする風潮が蔓延している感は歪めません。

 しかしどうでしょうか。最近の異常気象は過去の気象と比べ、明らかに「異常」である事実は否定できません。温暖化の影響は既に始まっているのかもしれないという不安を否定できる材料は見つからず、今この時代にすむ私達が冷静に現状を見据え、今できることを実行していかねばならないように思います。

 

 防災上の注目は巨大地震・津波に備えた取り組みに目が向きがちですが、発生頻度の高い異常気象があたえる被害は決して小さくありません。地震・津波は人間の力でどうすることもできませんが、異常気象と人間の営みに一定の関係があるとすれば、その解消に向けた努力に正面から向かい合うべきと考えます。

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福祉事業所説明会2018

2018年07月28日 | 議会活動

平成30年7月28日(土)

 

 強い台風12号の県内接近により、各地で計画されていた夏まつり等が中止や延期となり、開会式でのあいさつにお声がけをいただいた全てが中止となったことから、今日一日の外出予定がなくなり、資料整理をして過ごしました。

 ところが、手帳に記録していないイベントのチラシが見つかり、急遽、そのイベントに出かけてみました。

 

 イベントは、富士市内の「福祉事業者説明会2018」といい、チラシの見出しでは、“就学前から就労・生活まで困り感のある方の関わる事業所が一堂に集まる説明会!”と書かれていました。さらに対象者は、本人・保護者・支援者・福祉に興味のある方大歓迎で、パネル展示・体験コーナー・紹介スライド上映・成年後見制度・障害年金・本人向け講座を展開していました。

 

 主催は、NPO法人富士市手をつなぐ育成会で、共催は静岡県立富士特別支援学校、富士圏域自立支援協議会、富士市障害者自立支援協議会で、後援には富士宮市地域自立支援協議会と静岡県自閉症協会富士支部が名を連ねています。

(開催内容を記したポスター)


(各事業所が事業内容をパネル紹介)


 

 私が出席するきっかけとなったのは、1ヶ月半ほど前、富士市内の4つある福祉避難所の一つ、東部プラザで行われた障害者の皆さんによる自主防災訓練(避難所体験)にお招きいただき、このイベントの開催を紹介していただいたことでした。

 出席した感想を結論から申し上げると、障害者を支援する仕組みは一部について知っていても、今回のように一堂に会して全体が見える機会はこれまでになく、私にとっては大変参考となる経験をさせていただきました。

 

 福祉事業所の役割には、障害のある人やその家族の生活や支援などの相談窓口となる「相談支援」。企業就労を希望する人を対象とした「就労移行」。企業就労が困難ですが支援することで就労を可能とする「就労継続A型」。企業に就労したが離職した人や一般就労が困難で福祉就労の場を提供する「就労継続B型」。常に介護を必要とする人への「生活介護」。自立した日常生活または社会生活ができる訓練などを行う「自立支援」。障害児者の日中における活動の場の確保や家族の一時的な休息を目的とした「日中一時」。学校就学中の障害児に対して放課後や夏休み等の長期休暇を支援する「放課後等ディサービス」。創作活動や生産活動の機会を提供し社会との交流等を行う「地域活動支援センター」などがあります。

 行政資料などで言葉を知っていても、その中身がどのようなもので、実際にどう機能しているか、現場の活動などをパネルやスライドでそれぞれの事業者が紹介していただくことでよく理解できました。

 

 会場には2時間半ほど滞在し、多くの方々と意見交換することができました。現場の声は貴重で、様々な課題もお聞きすることができました。一方で、県議会として取り組む発達障害者児支援や特別支援などについてもお伝えし、双方の理解が深まったように思います。しかし、参加者は障害者やその家族がほとんどで、一般の方は少なかったようにも感じました。

 富士市や富士市議会ではユニバーサル就労支援の取り組みが積極的に展開されているということですが、障害者児やその家族と市民との交流はまだまだ十分とはいえないように感じました。このような機会が生かされるべきと考えます。

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市幹部と住民との懇談会

2018年07月27日 | 議会活動

平成30年7月27日(金)

 

 富士市長や幹部職員を迎えての地区住民を対象とした行政懇談会が開催され、地区まちづくり団体の顧問として出席してきました。この会合は年一度地域で開催されるもので、全市内26箇所を1年かけて回ります。

 直接市長をはじめ市幹部と意見交換が行われる場なので、住民にとっては市政の現状を知ることができ、市にとっては直に住民の考えなどが聞ける機会であり、市政にとっては大変意義のあることです。

 

 懇談会の流れは、開会に先立ち主催者や私達顧問のあいさつの後、市長の講話が約40分、続いて地元が市に質問した要望等について担当部署の責任者が答えるというもので、2問が当日の回答、1問は文書回答というものでした。

 

 市長の講話内容は、市政運営の柱となる「生涯青春都市像」、中核市移行についてなどを主体に八割方の時間を割き、その後、市第五次総合計画の大柱の中から特に触れておきたい内容について説明をいただきました。市長が一番力を入れて取り組んでいる内容だけに、その思いが伝わってきます。

 

 地元からの質問は、一つ目が地域にある福祉施設の改善整備についてで、もともと古い建物でありますが耐震性には配慮されているものの、畳の大広間などは高齢者にとって足が不自由な場合が多く、畳に直接座るのは難があるための改善と、子どもが利用するプールの改修が要望として出されました。

 また、この施設がある場所は、誰もがどこかで一度は見たことのある光景、富士山を借景として新幹線、水田に人気がある撮影ポイントにあり、春など田んぼにレンゲが咲く頃には、多くの写真撮影者が訪れるため、付近の道路に車が駐車し住民にとっても通行障害となるなどの対策を求めたもので、福祉施設の駐車場を開放して問題解決につなげてほしいというものでした。

 市の回答は、一つ一つ丁寧に説明がありましたが、住民にとっては満足のいくものではないようで、この後のフォローは地元選出の市議の出番がありそうです。

 

 そのほか、「公共施設の再配置計画について」と題した質問では、児童数が毎年減少する地元の小学校は卒業生が二つの中学校に別れ、一方の中学校には主にこの小学校の卒業生のみが進学することから、その中学校の生徒数の減少は深刻で、学校運営やクラブ活動についての影響が大きく、喫緊の課題として市に対策を求めたものです。

 60年ほど前には、各地で大規模校化が進み、中学校などの統廃合が行われましたが、この地域では一方の中学校の存在にこだわり、地域の意志として統廃合を拒否してきた歴史があります。しかし、時代が進むにつれ、こだわりの歴史が薄れ、生徒数の減少と子ども達の教育上の不利益が問題として指摘され、私が平成7年に小学校PTA会長、続いてその中学校PTA役員の頃に、今回の要望の背景となるきっかけについてPTAの間で議論した記憶があります。しかし、その頃はまだ元気だった統合反対派の人達を説得するまでには至りませんでした。

 あれから20年たち問題はさらに深刻化しています。今回の地元要望と市の答弁を聞いていると、地元の統合に関する古い歴史的な背景を市は理解しており、この問題解決には地域の中でこれまでの歴史的背景を踏まえて議論し、コンセンサスを得ることが先決で、その結果を持って市に要望しなければ前進しないことが分かります。

 残念ながら、地元にはその理解はないようで、市が解決してくれるという雰囲気はぬぐえません。

 

 懇談会終了後、要望説明をした地域代表に私の感想として、解決のための地域の取り組みについて助言をさせていただきました。

 

 問題解決にはその背景を正しく知ることが大切です。また、自分達で何ができるか検討し、汗をかくことを避けてはいけません。その流れの後に、行政を動かすという手順であれば、解決できることも少なくありません。

 

 政治は現場を知ることが重要で、小さな地域の懇談会ではありましたが、私にとっても大変有意義な時を過ごすことができました。

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