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【銀行分割、大学無償化が支持される背景】アメリカ新政権を待ち受ける巨大危機④

2016-03-15 00:02:20 | アメリカ

(前回からの続き)

 先述の理由から、アメリカの次期大統領にもっとも近い(?)ヒラリー・クリントン前国務長官が率いる「クリントン政権」が日本に対して「アベノミクス」の是正や環太平洋連携協定(TPP)の仕切り直しを求めてくる可能性は高くはないと考えられます(?)。ということで安倍政権・黒田日銀は、米新政権とはそれほど摩擦を起こすことなくやっていけるのではないか・・・

 ・・・アメリカの新政権が直面することになる真の大問題は、やはり世界的なバブル崩壊でしょう。こちらの記事にも書いたように、すでにこのプロセスは始まっているわけです。やがてこれがアメリカ・・・の金融システムに及ぶことは不可避と考えられます。これにどう対処するか?こそが次の大統領の最重要ミッションとなることは間違いありません(!?)。これに失敗するとたいへんなことに・・・といった意味で、いま大統領の座を争っている各氏はじつに度胸があるよな~と小心者のわたしは感心する次第です。もっとも共和党の最有力候補ドナルド・トランプ氏はABCの番組で、米経済はバブル(We’re in a bubble.)で、それが弾けつつあるのなら、自分が大統領になる前に弾けてほしい、自分がバブル崩壊を継承するのはいやだ、と、じつに正直に語っていますが・・・

 で、その大統領選の民主党候補指名レースですが、先日行われたミシガン州の予備選ではクリントン氏有利の事前予想を覆し、バーニー・サンダース上院議員が勝利しました。これで同氏の通算勝ち星は9つとなり、同13勝のクリントン氏に一歩、近づきました。個人的にはそれでもクリントン氏の優位は揺るがないと考えていますが、いっぽうでサンダース氏の健闘は米社会に大きな影響を与えそうだ、とも思います。というのは、これによって同氏の主張に注目が集まり、上記バブルの「影」に対する米国民の関心がいっそう高まるからです。

 「公立大学授業料の2年間無償化」「大銀行の分割や銀行を対象とした新税の導入」・・・サンダース氏が掲げる政策のなかには、バブルの元凶や弊害を取り除こうという意図が感じられるものが少なくありません(実際にできるかどうかは別だが・・・)。

 ・・・いまやすっかり「蓄財の府」と化した(?)感のある米大学の学費の支払いに若年層の多くが困窮するいっぽう、その学資ローンは日本円で数十兆円もの巨大金融ビジネスへと変貌しましたtoo big to fail」(大きすぎてつぶせない)をいいことに(?)、FRBがアレンジした超低金利環境(QE)のもと、大銀行はレバレッジを効かせたリスク資産投資で巨利をむさぼってきたわけです。その間、アメリカの一般市民は、高騰を続ける教育費、不動産価格や賃料、そしてガソリン代(最近は急激に下がったが・・・)などなど・・・つまりはバブルの負の側面に苦しめられてきました。そんななかでサンダース氏の上記主張が多くの人々の共感を得るのはもっともなところ・・・

(続く)

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