(前回からの続き)
先述のように、「アベノミクス」の推進役(?)である日銀および公的年金基金(年金積立金管理運用独立行政法人:GPIF)によって、超高値付近での(?)日本株の買い上げが今後も続き、その結果、両者による主要企業株式の保有率が異様に高まる事態はもはや避けがたい感じです(というか、すでに十分に異常といえる水準ですが・・・)。ということは、アベノミクスはこうした本邦産業界の「国有化」を通じて、わが国を(非効率と不合理が支配する)共産国家にしようとしているのか・・・?
・・・というわけで個人的には、上記は日本経済にとって99%災厄以外の何ものでもない、と大いに嘆いているところです・・・が、1%だけ、ひょっとしたらコレ―――日銀・GPIFによる主要株式の買い占め―――が、近い将来に予想される世界恐慌から日本を救うことになるかも?なんて次のような突飛な想像をしたりして・・・
・・・以前こちらの記事に、アベノミクスの円安誘導が外国人からみた日本株の割安感を高め、その結果、高い価値を創出する日本企業が次々に外資に買収されるリスクが生じる、なんてことを書きました。とりわけ中国企業はこの先、敵対的な(?)M&A攻勢を日本にかけてくるに違いない!? で、そのとき日銀等による上記の株式所有が、かつての「株式持ち合い」みたいに、結果として本邦企業つまりそれらがもつ資産や人材や高度技術等が外国に奪われるのを防ぐ役目を果たすのではないか・・・?
個人的には近い将来、世界経済は(金融システムや通貨制度の変更をともなうほどの)大きな転換点を迎える気がしてなりません。そのとき・・・中国、のみならず欧米の支配層や投資家は、自分の資産を守るべく、真に価値のあるものにマネーを逃がすように振り分けるのではないか。で、その逃避先が「金」(ゴールド)であり、一握りの優良企業の株式・・・。ということで、上記転換局面のある時点から世界中の一流会社の買収にチャイナマネーが殺到する結果、それらの多くが中国資本の傘下に・・・(あるいは突如、金本位制に復帰したアメリカが強大になった「新ドル」で世界中の株を一気に買い上げる、とかもコワイところ?)
ところが日本企業だけは中国人の手に渡ることはなかった。いったい、なぜ?ってそれは、日銀・GPIFがアベノミクスの産業国有化政策に沿って(?)これらの株式の過半をとっくに買い占めていたから・・・なんてことになって、「インフレ年率2%達成」目標取り下げなどで立場が苦しかった(?)日銀の現役員陣は一転、日本国民から「救世主」に祭り上げられる・・・
人間万事塞翁が馬―――何が幸いするか、わからない。アベノミクスもまた、然り・・・か?
(「『アベノミクス』共産化が進む日本だが・・・」おわり)
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