邦画ブラボー

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「憎いあンちくしょう」

2006年06月13日 | ★イカス!映画たち
高揚感に包まれる、
不思議な映画だった。

北大作(石原裕次郎)はディスクジョッキー、司会者、
テレビ出演と分刻みのスケジュールをこなす大忙しの人気者だ。
やり手マネジャーの典子(浅丘ルリ子)は大作の恋人でもあった。

都会的でクールな二人・・のように見えたが、熱かった!

仕事に追われる毎日をおくっていた大作は、
中古ジープをタダで九州まで運んでくれる人を
募集しているという女性(芦川いづみ)に出会い
見知らぬ男女の愛を成就させるために、
テレビの生放送の中で「俺が運びます!」と言ってしまう。

この直前、典子に「拒否」されてモヤモヤ最高潮だった大作。
仕事はどうなる!

慌てた典子は大作のジャガーを駆り、ジープの後を追いかける。
後半からはロードムービー風な展開になり、
スピーディーな演出に
見ている方もぐいぐいひっぱられて行く。

それは二人の愛を探す旅でもあった。

音楽は黛敏郎で、甘くやるせない調べを効果的に散りばめている。
裕次郎の囁くような歌声も
映像にぴたりと溶け込んでいる。

それにしても激しさを秘めたモダンガール、
浅丘ルリ子は絶品です。
化粧もナチュラルメークで可愛らしい!

二人とも無茶やるなあ~~な展開なのだけど、
メチャメチャパワーがある。

それだけに青空の下でのラストシーンには実に爽快だった。

可憐な美女、芦川いづみは
藤竜也の奥さんになってから芸能界を引退してしまったが
お元気なのだろうか。
ディレクター役の長門裕之が、「業界人間そのものズバリ風」で◎

鮮烈な映像をリアルタイムで見た方がうらやましい。

1962年 蔵原惟繕 監督作品
脚本 : 山田信夫 企画 : 水の江滝子 
撮影 : 間宮義雄  
音楽 : 黛敏郎 美術 : 千葉和彦

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
北大作は誰でしょうか (さすらい日乗)
2006-06-14 07:15:51
裕次郎が演じる北大作は、実在の有名な人物をモデルにしています。

「今日の三行広告から」という番組も実際のラジオ番組をモデルにしています。
返信する
そうだったんですか (ブラボー)
2006-06-14 09:25:10
テレビ局や

ラジオ局の臨場感も楽しめましたが

マスコミへの批判もちょっと伺えました。



実在の人物だったのですか~~



それと後半のロードムービー的展開は

新鮮でした。ジープもいいかんじ。
返信する
答えは下のサイトに (さすらい日乗)
2006-06-15 06:51:30
「さすらい日乗」http://blog.goo.ne.jp/goo1120_1948/

です。
返信する
!!!ありがとうございます (ブラボー)
2006-06-15 08:41:25
目から鱗落ち!でした。



私にとっては

「ダヴィンチ・コード」の謎解きよりも

興味深く、面白かったです。



典子の謎も解けました~~



裕次郎の歌、よかったです。

返信する
本日ラピュタで。 (くり)
2010-07-12 21:55:34
じつに30年ぶりぐらいに。これは結局浅岡ルリ子主演の映画なのでしょう。ルリ子が輝いているのは、当時の恋人蔵原惟善監督の、なせるわざなのでしょう。博多の祭りの場面で、素足に褌すがたの男たちのなかへ、ルリ子が放り出される場面はエロスですね。なにより昔の風景が懐かしい。DVDを買おうかな、とちょっと思ったのですが、裕次郎がちょっと旬を過ぎてぶくぶく。あと5年はやく作られてしればなあ
と残念。
返信する
くりさんへ (ブラボー)
2010-07-12 22:46:19
浅丘ルリ子さんという
女優さんは激しくて美しくて
稀有な存在ですね。
女優の中の女優といいますか・・

この映画のルリ子さんも
またキラキラとまぶしいばかりです。
蔵原監督とのロマンスも何かで読みました。
私生活もドラマチックですよね。
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Unknown (憎いあンちくしょう )
2010-11-12 00:10:59
憎いあンちくしょう
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