邦画ブラボー

おすすめ邦画(日本映画)のブログ。アイウエオ順(●印)とジャンル分け(★印)の両方で記事検索可能!歌舞伎、ドラマ感想も。

石橋蓮司のトーク

2006-11-30 | 日々の泡
午後のN○Kに
石橋蓮司が出ていた。

昔を見ているものには
彼が国営放送に、それもトークショーに出るなどとは
考えもつかなかったことである。

今井正監督の「越後つついし親不知」(主演佐久間良子)で
演技に開眼。異彩を放つ演技をみせた。
(デビューは関川秀雄監督の『風呂焚き大将』:訂正させていただきます)
その後蜷川幸雄の劇団でもまれたのち、劇団「第七病棟」を主宰、
奥さんはあの緑魔子!(っていうだけでもすごいと思う)
映画テレビではここに書くのもはばかれるような
変質者、異常者、極悪人、犯罪人、鬼畜人、なども多数演じてこられた。

最近は役の幅をぐ~っと広げてコミカルな役、
重厚な役、なんでもござあれである。

この方は電話でコメントしていた蜷川幸雄も言っていたように、
人が考え付かないような個性的な演技をする。
感性が違うのだろうか。

舞台で鍛えられた人は違うなあと感じたのは
去年の大河ドラマでの富樫の迫力を見てから。
ピカイチでした。

今日見た時、最初は
「この人も毒が抜けたじゃん・・」と思ったが
たたずまいは普通を装っていても
どこかしらただならぬ風で、やっぱりヘンだった。(褒め言葉)

今夜放送のドラマ
「慶次郎縁側日記」では
高橋英樹の屋敷に長年奉公している初老の男を演じているそうだが、
面白いのはこの男「童貞」ということなのだそうだ!
そんな味わいのある?男はやっぱり石橋蓮司にしか
演じられないかもしれない。
ちょっと見たくなった。

普段作っている料理を披露するコーナーでは
おぼつかない手つきでざっくんざっくんとちくわを切り
どぼどぼとしょうゆと酒を入れた鍋で煮たり
焼き網で油あげを焼いたりしていた。

出来上がったものは
煮たちくわ」と「焼いた油あげ」以外の何者でもなく

アナウンサーたちは一口食べて、
「美味い!お酒が欲しくなりますね」などと
子供も笑うような
白々しいことを言っていたが、
本人は齧るなり、「こりゃひどい、まずい。こりゃだめだ」と、
めちゃくちゃで大笑いだった。

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男と女の間

2006-11-29 | 日々の泡
不思議だ。謎である。

女は女でしか無いが、
もしかしたら

男の中には女が棲んでいるのではないだろうか?

逞しい外見を持っていても、
むくつけきをのこであっても
男は女でもあるのではないか。(暴論)

そうでなければ
木下恵介
溝口健二
成瀬巳喜男があのように女を描けるわけが無い。
黒澤明は例外だけど。

三島由紀夫や川端康成にしたって屈折した女性心理を
あそこまで書ききるのは・・・

なんであなたにそこまで女心がわかるの?

女言葉で切々と歌い上げる
ピンカラ兄弟、
東京ロマンチカ、
ロス・プリモス、そして
マヒナスターズの裏声を聴いていてふと浮かんだ
妄想である。

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「美徳のよろめき」

2006-11-28 | ★愛!の映画
月丘夢路主演の不倫奥様もの。

原作は三島由紀夫のベストセラー小説で、
当時「よろめき」という言葉が流行語になったそうだ。

華族出身のお嬢様、節子(月丘夢路)は
実業家で金はあるが品が無い夫(三国連太郎)に辟易していた。
夫は仕事に夢中で妻に無関心、そんな暮らしに物足りなさを感じ始めた矢先!
昔の恋人(葉山良二)にばったり会ってしまう。

どこか浮世離れした「お嬢さん奥さん」は
銀幕のスター月丘夢路のイメージに
ぴったり。

「奥様、お洗濯やさんが来ました。」
「洗濯やさんに“お”をつけるのはお止めなさい」
美しい口からこぼれる美しい言葉、そして
立ち居振る舞いから匂ってくる気品がたまらない。

奥様が恋に落ちた揺れ動く心情を、
流麗なペン字でしたためた日記
今なら「ブログ」になるのだろうが、
思わず微笑んでしまうくらいに乙女チックな内容だ。

脚本は新藤兼人なんですよね。

全体に漂うそこはかとないユーモアが絶妙な塩梅。

友人のマダム、与志子(宮城千賀子)は
暇をもてあまし不倫ゲームにいそしんでいるが、
その相手というのが安部徹なのである。
見るからに絶倫・粗暴な男とマダムな与志子の関係が可笑しい。

鋭敏な?指先を持つ指圧師(西村晃)、
とっても胡散臭い産婦人科医(北林谷栄)等
脇役使いも秀逸で
中平康監督の洗練された
お洒落なエッセンスが散りばめられている。

お洒落といえば、月丘夢路が次々と変える着物にも目を見張ってしまう。
洋服風にウエストを絞った色っぽい着付けで、
大胆な抽象柄のやわらかい着物を着ている。
なんとそれに長い髪を下ろし耳にはイヤリングである!!
これは「よろめきファッション」なのであろうか??!
当時の女性はこの着方を真似したのかどうだろうか、激しく興味がわく。
月丘夢路だから似合うような気もする大胆な着装だ。

友人役の宮城千賀子は最新の洋装で、
まるでヴォーグのモデルのように優雅である。

肉体と精神のあいだでゆらぐ奥様の内面を官能的に描いているが
繰り返し出てくる「接吻シーン」が
たいへんエロティックで新鮮だった。
三島邸によく似た洋館が舞台だ。三島はこの映画に満足しただろうか?

そうそう、それと、三国連太郎ってとても男前だったんですね。

*この映画の教訓:火遊びの相手に顔が恐すぎる男を選ぶのはやめよう

1957年
監督 ................  中平康
助監督 ................  西村昭五郎
脚本 ................  新藤兼人
原作 ................  三島由紀夫
撮影 ................  岩佐一泉
音楽 ................  黛敏郎
美術 ................  松山崇

*映画の中のイイおんな*
月丘夢路:元宝塚出身。麗人という言葉がふさわしい人。
どこか現実離れした美しさです。特に宝石のようにきらきら輝く瞳にうっとり。
美しいおみ脚を拝むことも出来てその美しさに夢心地!
旦那様は井上梅次監督、ひとり娘は料理研究家の
井上絵美さん。(お母様に似てとても美人である)

宮城千賀子:着物姿の姐さん・・というイメージを持っていたのですが
この映画ではパリジェンヌのような着こなしでびっくり!
スタイル抜群なのにも驚いた!色っぽくてすごくカッコイイです。
ヘップバーンのような長いシガレットホルダーが似合う

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「日本の悲劇」

2006-11-27 | ★人生色々な映画
木下恵介監督が
「これでもくらえ!」
とばかりに投げつけたような、
過激で涙も凍る激辛母物作品。

戦後間もない頃、
食うや食わずで苦労を重ね
やっとの思いで育てた子供に見捨てられて
母は哀れ湯河原のホームから身を投げるのであった!!

簡単に言ってしまうとこんなストーリーだが
ずっしりと重い何かが見たものに覆いかぶさってくる。
ニュース映像や当時の世相がドキュメンタリーのようにはさまれ、
時代の背景がくっきりと浮かび上がってくる。

主人公の母親(望月優子)は戦争未亡人である。
あまりの貧しさと冷たい世間の仕打ちで
ねじまがってしまった子供の心は元には戻らない。

子供たちをいじめる業突張りの面々
北林谷栄・幼い姉弟をまま子いじめする親戚のばあさん
高杉早苗・嫉妬で顔がゆがんでいる上原謙の鬼嫁

子供たちは現状から必死に浮上しようとするあまり、母を省みない。
「僕のことを思ってくれるんだったら
養子になるのを承知してくださいよ。」(田浦正巳)
すがる母をあっさりと捨てる。
娘(桂木洋子)は妻子あるしぶとい男(上原謙)と去ってしまう。

望月優子が珠玉である。
みじめで、未練がましく、哀れで、涙もろく、
悲しいくらいに子供を想う母である。
見ていて辛くなるほどある意味、典型的な日本の母なのである。

木下監督は冷酷に、
しかしとてつもなく愛おしげににそんな母を描く。

こんなシーンがあった。

旅館にやってくる顔なじみの流しの青年(佐田啓二)に、
望月が「あんたのお母さん元気なの?
お母さんに、お母さんに親孝行してやりなよ」と、
多めに金を渡して好きな歌、
「湯の町エレジー」を歌ってもらって泣く。
佐田は「なんだかおふくろに会いたくなったなあ。
この金でなんか買ってやろうかな」と、望月をまた泣かせるが、
実は帰りにその金で飲んでしまうのである!

なんたる皮肉!

「戦争によって庶民の生活はめちゃめちゃにされた」
そんな木下監督の怒りがこめられている。
豊かさに憧れるあまり、
人間味を無くしていくことへの警鐘としても捉えられ、身につまされる。

作品中に望月優子が
熱海の坂道を歩くシーンがあるが
これは「女」で、
小沢栄太郎が質屋で盗みをする場所(ロケ地)と同じだった!

ラストは
「湯の町エレジー」で締めくくる、すごいセンスにまたもや脱帽!

*この映画の教訓:親の心、子知ってか知らずか

1953年
監督: 木下恵介
脚本: 木下恵介
撮影: 楠田浩之
音楽: 木下忠司

*映画の中のイイおんな*
桂木洋子:はっとする程綺麗な「ドールフェイス」です。
不幸な境遇の中で段々と
心が凍り付いていく可愛そうな娘をたくみに演じています。
あきらめの悪い妻子持ちの上原謙に言い寄られ
悪妻に毒づかれて、気の毒ったらありゃしない。
実生活では、作曲家の黛敏郎と結婚されたそうです。

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ど根性とモーツァルト

2006-11-26 | 日々の泡
「街は色づくのに、会いたい人はこない~~♪」

いやあ 名曲ですなあ。

知り合いが演奏するということで
室内楽のコンサートに行ってきた。

ピアノ、ヴァイオリン、フルート。
モーツァルト、ショパンの曲に浸り、
秋の一日を静かな音楽と共に過ごした。

のですが~!

異文化に触れ、
気分が変わったは変わったけど、
居心地はイマイチ。

だって昨日はコテコテ浪速のど根性映画
「りありずうむ(リアリズム)って、な、何だす?!」(by段平)を
見ていた人間がいきなり
西洋の古典音楽に馴染めるわけも無く・・
場違い人間が紛れ込んでしまった。

やっぱり歌舞伎座とかで
お囃子聴いているほうが絶対性に合うなあ。
と文化の違いを自覚した昼下がりであった。

♪人の優しさ 人のぬくもり
     ああ 通り過ぎてわかるものね~♪

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「殺陣師段平」

2006-11-25 | ★人生色々な映画
大正元年。
時代から遅れてしまった老殺陣師、
段平(中村鴈治郎)の
殺陣一筋、殺陣馬鹿な人生を描く。

全編にわたる関西弁の脚本を手がけているのは
なんと黒澤明
冒頭の世話女房(田中絹代)との掛け合い漫才のようなやり取りの中でも、
「青菜に塩」、「年寄りの冷や水」など
ことわざを使った気の利いた台詞が
テンポ良くポンポンと行き交い、
ファンなら大喜びの「挨拶代わりの黒澤節」が聞ける。

黒澤と橋本忍小国英雄の共作「七人の侍」や
黒澤プラス小国英雄・菊島隆三「椿三十郎」に出てくる「ことわざ使い」は
彼のアイディアによると確認した。

ひとつひとつの台詞も
ウィットに富んでおり
改めて脚本家黒澤明の才能に感嘆した。

段平は新国劇、沢村正二郎(市川雷蔵)一座の頭取だ。
頭取とは楽屋世話役のようなもので
一線からひいた閑職であった。
昔は歌舞伎の殺陣師として鳴らしたということで
「中村鴈治郎を向こうに回したこともある」と、
鴈治郎に言わせて笑いも取る。

新しい殺陣、リアルな殺陣を芝居に取り入れたいという沢村に
喰らいついていくような段平の執念は凄まじい。
とにかく鴈治郎がすごすぎて
いつも主役を喰う勢いの山茶花究もおとなしめ、霞んで見えた。
そういえば
上田吉二郎も出ているが、とってつけたような標準語を
喋っており、すごく似合わなくて可笑しい。

沢村との関係、女房や下働きの娘(高田美和)とのエピソードなど
はっきりいって面映いくらいコテコテの浪花節ではあるが
中村鴈治郎の舌を巻くような芸でこの上なく心地良く酔える。
市川雷蔵は一歩ひいて鴈治郎を立てている。

熱燗をちびちび飲みながら見たい今頃の時期にぴったりの映画。

監督  瑞穂春海

脚本   黒澤明
原作 長谷川幸延
撮影 今井ひろし
音楽   高橋半
美術 加藤茂

*映画の中のイイおんな*
高田美和:段平を思いやる心優しい娘。
まだ少女なのにしっかりしていて、そばにいてくれたらいいだろな~みたいな
芯が強くて気が利いて働き者で顔も可愛くて天使のように純真で
控えめで賢く、どこから見ても言うことなしのエエ娘を演じてます。

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アラーキーの写真術

2006-11-24 | 日々の泡
朝のテレビに
「愛の流刑地」豊川悦司と寺島しのぶが
見事な紅葉の中で出会うシーンが写っていたが、
撮影されたのはなんと真夏、8月だったそうで、
「見事な紅葉」はなんと「見事なCG」なんですって!

これなら中国に行かなくても
天安門の前での乱闘シーンとか、
オペラ座の中でのラブシーン、
真夏でも大雪シーンを撮るなど、
どんなロケ地も可能、なんでも出来そうである。

最近ではすごい映像を見るとすぐCGか?と
思ってしまうというか、
当然CGだろうと思ってしまうのが恐い。

その後にNHKを見たらアラーキーこと
荒木経惟が生放送で出ていたので
爆弾発言しないかなと期待して見たが
すっかり毒が抜けて好々爺になっちゃって・・でも元気。

亡くなった奥さんとのエピソードと写真、「冬の旅」を
VTRにまとめた場面では目じりにうっすら涙がにじんで
普段では見られない「マジ」な顔になった。
すぐ元に戻ってましたが!

写真に対する思いを語るときは
血色のいいお顔がもっとピンクに染まった。

「ズーミングは自分でズームがいい」
人物を撮るとき、カメラのズーム機能を使うんじゃなくて
自分が動いてズームしたほうがいい写真が撮れるそうだ。

また、実母の死に顔を撮った際も
いいアングルを探して周囲をぐるぐる歩き回り、
お母さんが気に入ると思われる、
一番いい顔に撮れる場所を探したとか。
アングルは重要で、かつ被写体に愛情がなければ
いい写真は撮れないって。

CGバリバリも面白いとは思うが
アラーキー的アナログ世界が
自分にはしっくりくるな~~と、
自覚した朝だった。いいもの見た。

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THE RING2

2006-11-23 | ★恐怖!な映画
中田秀夫監督のハリウッドデビュー作。

前作のTHE RINGは
ゴア・ビンスキー監督がメガホンを取ったので
これが正真正銘のデビューとなった。
興行成績も前作を上回るものだったとか。

悪の権化、貞子ならぬサマラに憑依された息子を
母親が捨て身で奪還する、母物ホラー

イメージのコラージュが悪夢のようでとても楽しめた。
オリジナルのザラザラしたビデオ画面の雰囲気も出ていたし、
当たり前だが、前作「THE RING」より
オリジナルの「リング」寄り。

息子役のデイヴィッド・ドーフマンの怪しげな目の下のクマと
妙に落ち着き払った態度も不気味でよかった。
この子は「テキサス・チェインソー」など
ホラーばっかりに出ているようだがやっぱり・・というかなんというか。
子供のくせに大人みたいで、
母親のことも「レイチェル」などと
名前で呼んでいるし、最高に生意気でおまけに陰気。
日本の小学生が親に向かって
「菜々子、愛してるよ。僕が君を守る」って言ったら、
噴出してしまうだろうけど、アメリカ人が言うと
そんなもんかと見てしまう。
だけどやっぱりこまっしゃくれていて可笑しい・・・
それが憑依されているものだから、よけい変てこで最高。

終盤、サマラにとりつかれた不気味な息子↑を
母親のナオミ・ワッツが必死で風呂桶(バスタブ)に沈めたところ、
イカの墨みたいなものを思いきり吐き出したのには笑った。
そして風呂桶=バスタブは見事にイカ墨色に染まったのであった。
それもなかなかだったが、なんといっても
やっぱり中田監督ならではのサマラ(貞子)の井戸登り!が見られたことが
大収穫だった。

黒髪、白いドレスのいわゆる貞子ファッション
関節が全部はずれたような異様な体の動きは
もはや貞子スタンダードというべきもので。
これはやっぱり偉大なオリジナルキャラクターである。

シシー・スペイセクが精神病院に入っている
サマラの母親役で出演していることも話題のひとつだが、
どうせ出すなら
もっと気持ち悪くてもよかったような気がする。

脚本は前作と同じアメリカ人だとはいえ、
全体に中田ホラー色が濃厚で、
ハリウッド映画には無い「じわじわ感」もよく出ていたと思う。

*映画の中のイイおんな*
ナオミ・ワッツ:ナオミという名前と、
強すぎない女であることが
日本人には親しみやすいですよね~
清潔感のある美人で恐怖に怯える表情も可憐です。

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市川崑特集

2006-11-22 | 日々の泡
日本映画専門チャンネルで
市川崑監督特集をやっている。

たまたまテレビをつけたら
ブリーフにランニング姿の岡田英次
よれよれのワイシャツを着た木村功が並んで走っていた。

豪華キャストが出演している「億万長者」という
ハチャメチャコメディのラストだったらしい。
今度見よう。

文芸ものからホラー、コメディ、
スタイリッシュな現代劇、記録映画、
さらには「トッポ・ジージョ」の映画を撮ってみたりと、
市川監督ってナゾ。
底知れない魅力がありますね。
じっくり色んな作品を見てみたい。

そんな偉大な監督が今も現役で活躍されていると思うだけで、
なんだかワクワクしてくる。

「犬神家の一族」も楽しみだけど、
今度は何を撮ってくれるんですか??

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「剣」

2006-11-21 | ★人生色々な映画
大学剣道部の主将国分(市川雷蔵)は
常に
正しく潔く完璧で体も心も
張り詰めている。

あまりにも純粋に理想を求めるがゆえに
汚濁に満ちた現実社会や人間たちに失望していく。

完全無欠の国分を地に堕とそうとするメフィスト的な
人間が川津祐介扮する副将の賀川で、
二人の対比が面白い。

市川雷蔵は国分の喜び、怒り、軽蔑、憤り、失望、
すべてを静かな表情で
演じきっている。
特に剣道部合宿で部員に檄を飛ばすシーンにはしびれた

「海があることを忘れろ。絶対に泳ぐな。
いいか、俺たちは苦しむために来たのだ。」

苦しみ抜いた後の喜び・・・
すごい世界がそこには開けていそうな・・・
すべて捨てて国分さんに魂を捧げたくなる
リーダーシップなんですけど・・・硬い。
堅くて強すぎる男なのであった!

そして女は要らないそうです!

彼の頭にあるのは試合に勝つことのみで
その他のものは一切排除するのであった。

しつこいようですが女は要らないみたいでした。

雷蔵はもちろんパーフェクトだけど
川津祐介の鋼のように締まった肉体、
美しい石を思わせるような瞳の中には
危険で激しい光が宿っているようで、スリリングだ。

この世に単純で純粋な世界は存在しうるのだろうか?
と、きたところで
やっぱり原作者を重ねてしまう。
複線としてエキセントリックなエピソードが
挿入され、複雑でデリケートな世界も覗くし。

厳しい練習風景、
熱気がこもった浴場での乱闘、
ストイックな男の世界が繰り広げられる。

国分の崇拝者であったはずの部員壬生(長谷川明男)が
最後の最後に心の弱さを露呈したり
誘惑者である女が意外と一番国分を理解していたりして
皮肉な結末もまた面白かった。
監督役の河野秋武も剣道家らしいたたずまいを見せていた。

それにしてもやっぱり
雷蔵天才!

監督 三隅研次 脚本   舟橋和郎
原作 三島由紀夫 撮影 牧浦地志
音楽 池野成 美術 内藤昭

*映画の中のイイおんな*
藤由紀子:国分を誘惑しようとする女を演じてます。
目鼻立ちがはっきりした現代的お嬢さん、娘さんです。
さっぱりしていて気性が激しそうで
スタイルもいいんですが爆発的な魅力に欠けるかもねえ。

角梨枝子:おっと!この人を忘れてはいけませんでした。国分の母親役で
ちらっとしか出ませんが強烈な印象を残します。
きちんとした奥様風なのですが、
若い男に囲まれてマージャンしていたり。
美人杉、色っぽ杉の梨枝子母に国分は眉をひそめるのです!

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