邦画ブラボー

おすすめ邦画(日本映画)のブログ。アイウエオ順(●印)とジャンル分け(★印)の両方で記事検索可能!歌舞伎、ドラマ感想も。

「真田幸村の謀略」

2017-10-07 | ★ぐっとくる時代劇映画

猿飛佐助(あおい輝彦)が宇宙人?という

奇想天外時代劇だが

監督は中島貞夫

脚本は笠原和夫なんです。

 

松方弘樹の幸村は、ドーランも黒々で

精悍でどっしり!なんだけど、

真田十勇士をストップモーションでコミカルに登場させたり、

のっけから隕石が飛んで来たり、

大陸帰りの真田広之が韓国語でぺらぺら喋ったりと

びっくりの連続。

 

幸村が執念で追う、家康は萬屋錦之介。

大阪城でヒステリックに叫ぶ淀君に

高峰三枝子という豪華キャスト。

高峰三枝子は

「犬神家の一族」の汚れ役が素晴らしかったけど、

すでにこういう濃いキャラをやっていたのですね→ ×

というのは間違いで

この作品は1979年公開

「犬神家・・」は76年・・だから

犬神家のほうが先でした。

とにかく、達者な演技に見惚れた。

 

笠原和夫の脚本は

リズムが良く、長い台詞も心地よく耳に入ってくる。

「そうなの~~?」などという

妙な現代語が混じっていないのもいい。

そうそう、成田のミッキー(成田三樹夫)も

大阪方の重鎮として出ており

ドスの効いたセリフにうっとりしました。

他に丹波哲郎、梅宮辰夫も。

 

大阪城落城シーンは

色々な映画で何度もみるけど、何度見ても感慨深い。

秀吉が一代で築きあげた豊臣家が無残に

滅ぼされてしまう・・日本の戦いの歴史ですね。

 

合戦シーンは迫力があり、

派手な甲冑姿の幸村が何人も現れるシーンは、鳥肌ものの

見どころでした。

 

ラストにも、あっと驚くショットが待ち構えている、

エンターテイメント時代劇でした。

 

時代劇専門チャンネルにて

 

今日も良い日でありますように。

 

 

 

 

 

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千恵蔵の「はやぶさ奉行」

2017-01-06 | ★ぐっとくる時代劇映画

片岡千恵蔵「はやぶさ奉行」

 

やっぱり

千両役者の顔だよね~~~

ゴージャスです。

眼力というよりも

顔力があります。

 

遠山の金さん!といえばおなじみの啖呵。

このシーンが見たいがために最後まで見てしまうという・・・

千恵蔵の割れがねのような渋い声と

独特のセリフまわしと息づかい?がカタルシスを生みます。

 

桜吹雪・・・

 

しかし

お奉行様 → 公務員 が 刺青って・・・・・

確かに意外性はあるけど・・・

やっぱりまずいよね (^_^;)

 

 

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丸山(美輪)明宏の「雪之丞変化」

2014-10-10 | ★ぐっとくる時代劇映画

時代劇だけを365日放送しているその名もずばり

時代劇専門チャンネル」で

美輪明宏

丸山明宏を名乗っていたころ(三十代)のテレビドラマシリーズ「雪之丞変化」(全13話)を放送している。

 

長谷川一夫主演:市川崑監督の映画版は筆者の大好物なのですが、

この美輪版も素晴らしい。

妖しい魅力を放つ雪之丞は美輪明宏にぴったし!の題材だと思いました。

 

無残に死に追い込まれた親の仇を付け狙う

あやかしの女形役者、雪之丞。

それを助ける

謎の盗賊、闇太郎(二役)。

しっとりとした女言葉の雪之丞(メイクは究極に濃い)は、

美しく艶やかですが

男性、しかし

女のエッセンスを凝縮したような存在。

そしてべらんめえで粋な闇太郎は

仕草もバシッときまっていて

男以上に男っぽく見えます。(しかしメイクは大変に濃い

 

要するに美輪的世界基準にデフォルメされた存在なのです。

 

この二人が入れ替わり立ち代り現れて視聴者の頭を混乱させます。

さらにややこしいのは

雪之丞に恋い焦がれる熱狂的ファンの娘(映画では若尾文子が演じた)との絡みは、

女同志のラブシーンのようにみえて、実は男女なのですが

演じてるのが美輪さんなので、ジェンダー的によくわからなくなります (^_^;)

逆宝塚」ともいえる

倒錯・幻惑の世界です!

 

さらにこんがらかるのは、雪之丞と闇太郎のツーショット。

なんと!ひとりでラブシーンが成立という離れ業。

誰にでもできる芸当ではありません。相手役が必要無いのですから!!!!

 

けれんといえばこれほどけれん味たっぷりの

作品はなかなか無いかも。またそれを一級のエンターテイメントにしているところが

さすがです。

さらに、

用心棒侍の細川俊之が

雪之丞を

「ふたなりの化け物」・・・と言い放つシーンがあり、

こういう台詞を

言わせてしまう

美輪明宏の度量の大きさに びっくりしました。

 

長谷川一夫が演じる、味わい深いボルドーワインのような雪之丞も

素晴らしいですが

この美輪版も、

強烈さでいえばウォッカ、

香りでいえば

強烈な芳香を放つブランデーのような味わいといえましょう!

 

平凡な日常に辟易している 老若男女におすすめです!

美しいもの、怖いもの(^_^;)、刺激を好む 方はさらにおすすめ。

メリハリのある派手な演出ならこの人!の、御大五社英雄が監督であることも付け加えておきます。

 

*補足:全13話放送とのことでしたが、差別的表現が含まれるということで

二話分カットされるそうです。非常に残念。

 

 

 

 

 

 

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「眠狂四郎 魔性剣」

2014-01-07 | ★ぐっとくる時代劇映画

今年の初映画は

「眠狂四郎 魔性剣」となりました!!

 

 市川雷蔵主演

「眠狂四郎シリーズ」第六作目となるこの作品の目玉は

狂四郎を兄の仇と狙うおりん役の

嵯峨三智子です。 

この頃の嵯峨三智子は

もしかしたら

母親の山田五十鈴を凌いでいたといっても過言ではないんじゃないかと

思わせる才能を感じさせます。

妖艶

ロウたけた美貌

小股の切れ上がった女

魔性の女

数々の形容詞を並べても語りつくせないほどです。 

 

物語は狂四郎が、

例の毒舌

ひとりの女の心をズタズタにし、死に追いやってしまったことから

始まります。

でもその事をちょっぴり後悔した狂四郎は

贖罪のためか?お家騒動に巻き込まれた子供を救ったりと

柄にも無く

「いいおじちゃん」になったりもします。

 

「据え膳をいただこう」

のシーンや

転びバテレンフューチャーの

おどろおどろしい黒ミサの場面など

けれん味もちらちらで楽しめます。

ただ、円月殺法をお見舞いする相手に

スターがいないので

ちょっともの足りない気も・・・やっぱりこういうシリーズは

狂四郎に見合う

バ~ンとした悪役が欲しいところですね。

 

その穴を埋めている嵯峨三智子は

狂四郎をつけ狙い、物陰からちょろちょろ出てきて、 

「お前さんにかかわるものはみんな不幸になるのさ」

「ふん カッコつけやがって」

「ざまあ見やがれ」

 

さすがの狂四郎もぐさっとくるような

捨て台詞を吐いては猫のように消え

強烈なオーラを放ちます。

 

雷蔵も著書

雷蔵、雷蔵を語る」で

「非常に貴重な人材で、

特に時代劇をやらせれば

彼女ほど仇っぽい演技が出来る女優は他にいないだろう」

と言っているほどです。

また、共演した時は「彼女の強烈なお色気発散、立ち居振る舞いといい日常会話のエッチさ加減(本文どおり)に

たじたじとした」そうです (爆)

一方、

「いろいろと苦労していることが人間のふくらみにならず

だんだん本質と遠ざかっていくようでは損をすると思うが。このままでは惜しい」とも。

 

この本が出版されたときはすでに彼女は

薬物依存、スキャンダルや整形で

いつの間にか我々の前から姿を消してしまっていたのでした。

 

惜しいですよね~~~

 これは

最高に美しかった頃の彼女と雷蔵の

ツーショットを拝める

貴重な作品といえるでしょう。

 (どうでしょうこの”おりん”の必殺流し目。

狂四郎に悪態をついているところなのに、この色気ですわ!!)

 

1965年 安田公義監督

日本映画専門チャンネルにて

 

 

 

 

 

 

 

 

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笹沢左保の「峠」シリーズでござんす(感想)

2012-04-22 | ★ぐっとくる時代劇映画

笹沢左保の股旅ものっていうと

すぐに浮かぶのは

「あっしには係わり合いのねぇことでござんす。」

木枯らし紋次郎」!

この「峠」シリーズは、

「紋次郎」の撮影中に主役の中村敦夫が怪我をしたため、

復帰まで番組が休止。

その穴埋めで急遽作られた

たった四回のシリーズだと言う事ですが、

とても充実した内容。

隠れた股旅ものの傑作と言ってもいいと思う。

紋次郎にも共通する、主人公である渡世人たちの

クールな生き様が心に残ります。

 

プロットが面白いのは当たり前なんだけど

各話演出もキレが良くて、一気に見てしまいました。

音楽もまことに良しで

股旅気分を盛り上げます。

高橋悦史主演森一生演出宮川一夫撮影の

第一話といい、

まあほんとに

甲乙つけ難いんですけど、

いつもは繊細な文学青年のような役が多い

松橋登が、

ニヒルで寡黙な渡世人を演じる第4話:

森一生演出「鬼首峠に捨てた鈴」

が、

展開といい、乾いたムードといいものすごく良かったです。

絡む子役がまた上手くて・・・・

 

川津祐介も「青春残酷物語」以来の

適役!

第2話「狂女が唄う信州路」で

持ち味である硬質な魅力を振りまいています!!

 第3話は天知茂と梶芽衣子の共演が見逃せません。

4話とも、甘さ抜きのビターなムード。 

渡世人が話す特殊な台詞が素晴らしい。

全編に渡り独特の美学が貫かれているのは

さすがで

笹沢左保を無性に読みたくなってしまった!!

****

時代劇専門チャンネル」さん、

これからも隠れた名作をどんどん放送しておくんなせぇ。

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「大殺陣」

2011-05-12 | ★ぐっとくる時代劇映画

 十三人の刺客」、「十一人の侍」、「大殺陣」は

工藤栄一監督の集団抗争時代劇の三部作だ

どれも最後に大迫力の抗争場面が控えているが

この作品では

「川」に入っての斬り合いが爆発的にエネルギッシュ!

手回しカメラによるリアルな映像は

まるで自分も斬り合って!?いるような気持ちにさせてくれる。

そしてこの作品では「音」もすごい。

戦闘場面にかぶさるすさまじい怒号と叫び声が、より臨場感を増している。

他にも「音」が効果的に使われている場面があって特徴的だと思った。

四代将軍家綱の時代。

大老酒井(大友柳太郎)は甲府宰相・綱重を

 後継に立て、自分の天下にしようともくろんでいた。

それを阻む一派が綱重を狙う。

新婚ほやほやの里見浩太朗も思わぬことから企てに巻き込まれてしまう。

それにしてもこんなに激しく暗い里見様(現・水戸黄門様)、見たこと無い!

さらにクライマックスでの平幹二郎!の

大爆発で胸がす~~~~っとするサービス付。

これが無きゃ、あまりのことにやりきれませんわ。

 

白黒映画。他の二作同様、光と影のコントラストが最高に美しい。

全体的に話が暗くて娯楽作とは言えないが、

ハードボイルド時代劇の傑作として後世に残る作品だと思う。

脚本は「十三人の刺客」の池上金男。

これもまたおちゃらけ無しのマジ時代劇です。 

三部作全部に出ているのが若くてイケメンだった

里見浩太朗なんですね!時代劇好きイケメン好き必見。

 

★追記:深作欣治の傑作時代劇「柳生一族の陰謀」の印象的なラスト、

錦ちゃんの狂乱はこの大友柳太郎から着想したのではと思いました。

関連記事

十三人の刺客

十一人の侍

 

1964年 

 

監督 工藤栄一 

企画 松平乗道 

脚本 池上金男 

撮影 古谷伸 

美術 富田治郎 

照明 安田興一 

音楽 鈴木静一

 

 

 

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「十一人の侍」

2011-05-10 | ★ぐっとくる時代劇映画

ひ、ひとが燃えてる~~~~~!!

びっくりしたなあもう!!

何度「あっ!」と叫んで腰が浮いたことか。

工藤栄一監督の過激な演出が冴え渡っております。

このあいだ三池監督によってリメイクされた

「十三人の刺客」(’63年)の4年後に公開された佳作。

無駄なジョークもいれずに一気に突っ走る、

ソリッドな任侠集団抗争時代劇。

 

将軍の弟であることを嵩に、暴虐を極める館林藩藩主松平齊厚(菅!貫太郎)に

主君を殺され、お家御取り潰しの憂き目に会う

夏八木勲以下忍藩十一人の侍のリベンジ物語。

冷徹なお役人水野越前守(佐藤慶)に

まんまとだまされる館林藩家老、南原宏次=(今回は悪役じゃない)が哀れでした。

十一人の中には

「十三人の刺客」メンバー、里見浩太朗西村晃が入っていてにんまり。

を守る館林藩家老には大友柳太朗と、

要所要所を

いい役者でがっちり固めております。 

さて、大願成就までには犠牲がつきもの。

あっぱれな死に様をさらす若侍(近藤正臣いい仕事してます)、

夫の邪魔にならぬよう自害する侍の妻など、日本人にはぐっとくる泣き所も押さえております。

ここいらへん、ちょっと「忠臣蔵」入ってます。

ためにためて

いざ!という決行場面は半端なく美味しいです!?

深い森の中、

疾走する馬が砂煙の中、浮かび上がってくるシーンは鳥肌が出そうなくらい

カッコイイ。これだけでもものすごい見もの!

さらに

ラストの豪雨(この設定は「七人の侍」の激しさを思い出させる)の中での死闘は

「十三人・・」を彷彿・・いやもっとすごいかも!・・と思わせる迫力で大満足。

侍社会の無常観も漂わせ、圧巻エンターテインメントに仕上がっています。

 

余談ですが、

工藤監督って「刃物」の扱いがうまいというか、

殺陣がものすごくリアルで痛そう・・・

撮影の吉田貞次は「仁義なき戦い」シリーズのキャメラマン。

どどど~~~っと音がするような、臨場感のある画を撮られております。

アドレナリン沸騰!

1967年

企画 岡田茂 天尾完次 

脚本 田坂啓  国弘威雄  鈴木則文 

撮影 吉田貞次  

美術 塚本隆治 

照明 井上孝二 

音楽伊福部昭 

追記:この映画を企画された岡田茂さんがお亡くなりになったとか。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 

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「十三人の刺客」見ちゃったもんね

2010-09-29 | ★ぐっとくる時代劇映画
これからごらんになる方に

注意点:
本編が始まる前にトイレに行っておくこと
ラストは斬り合いが続き、息がつけません。
それとお子様には見せないほうがいいです。強烈な映像が含まれます。

*********************


オリジナル工藤栄一版を見ているので
今回は新しい映画を見るつもりで
楽しもうと心に決めていたが
やっぱり比べてしまった!

派手なセット、CG、
もういいってくらいたっぷりの
ひとりひとりの個性を生かした戦いぶり・・
刺激いっぱいのアメリカ映画を見慣れた人にも
十分応えられる娯楽性を持っている。

戦闘場面でハリウッド映画みたいに音楽が入っていたら
嫌だなと思っていたけど、
工藤版と同じく
一切音楽無しだったのはナイス!

また、工藤版で度肝を抜いたハンディカメラによる
リアリティあるカメラワークも継承。
さらに工夫が凝らされ、パワーアップされていました。
カメラいいな、と思いました。

ただ三池流の悪趣味・・いやエキセントリックな演出は
私は苦手~~

ざっくりいいますと
ベテラン、若手、中堅を上手く配してエンターテイメントとして
派手にまとめたと思うが、
面白いところあったんだけど~~
刺激あったんだけど~~
・・・・むむむ・・
まあ、時代劇に何を求めるか・・でそれは違ってくると思います。
とだけ言わせてください。

これ
リメイクではなくて

登場人物と筋は似ていても、
方向性が全く違う映画ですね。

パワフルで乗りに乗ってる三池監督、次は当然3Dでしょうね。

私はシネコンのレディスデイに行ったのですが
お客は7割方入っていて
場内に年配の男性がけっこういらっしゃったのが印象的。
(水戸のご老公のような和服姿のご隠居様も!)
皆様は
どんな感想を持たれただろうか?
とても興味があります。

ごらんになったらぜひ感想お聞かせください!

追記:この作品を見たら
工藤版見ていない方、ぜひごらんになってください。
と言うことも言わせてください・・

2010年
監督:三池崇史
原作:池宮彰一郎
脚本:天願大介
音楽:遠藤浩二 
撮影:北信康
美術:林田裕至

関連記事

●工藤栄一版「十三人の刺客」

●「十三人の刺客リメイクされたのね」(昭和版とのキャストの比較)

●「十三人の刺客」リメイク談義::邦子とブラ子の会話

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「座頭市牢破り」

2010-09-28 | ★ぐっとくる時代劇映画
座頭市16作目、勝プロとしては第一回作品。

監督が山薩、撮影宮川一夫とくれば
見ない手は無い!と飛びつくが
勝プロ一回目なので
もしかして
山本 + 勝監督???作品?

冒頭、盛り場で無理やり的当てをやらされた市が
見事に極小の的を射抜き、野次馬の度肝を抜くシーンの始まりは
ワクワク。
かぶさる音楽も何処かゴジラの登場を思わせるように派手で
まがまがしく、つかみはオッケ~!!

が・・

とある村にわらじを脱いだ市は
百姓たちを啓蒙するインテリ侍(鈴木瑞穂)に出会う。
悪い親分と善い親分の対決に巻き込まれて悪い方を倒したつもりが
善いと思っていた方(三國連太郎)も実はワルだったため
不覚にも沢山の犠牲者を出してしまう。

がここで
待った~~!

最初に市が心酔していたはずの
ニセ善玉三國連太郎親分の心変わりがさっぱり説明されていない。
西村晃が演じる残虐で色好みの役人の扱いも中途半端で
イマイチ乗れない筋運び。
もしかして三國連太郎が咳をしていたことに関係あるのかしら?
全然わからな~い!

市に斬られてしまう子分に細川俊之と酒井修がいて哀れを誘ったり
座頭に扮した藤岡琢也と鳳啓助が笑いを取ったりするが
なんだかもったいな~い。

囚われた啓蒙侍を救い
うそつきの三國連太郎の首をすっぱり斬って
得意の三味線早弾きも披露したりと市さんは大活躍ですが・・
題名の「牢」は破っていないし
(襲うのは街道でしたし)

なんだかつじつまが・・・

ラスト、百姓たちに「シェーン!カムバック!」さながらに
「市さ~~ん!」「いちさ~~ん!」と惜しまれながら
田んぼの一本道を去っていく姿はまるでヒーロー!

不気味で恐ろしかったゴジラがどんどんアイドル化していったように
シリーズ最初の、ひとり裏街道を歩いていた座頭市は
このあたりからどんどん饒舌になり
ヒーローになっていったのであります。
それはそれでカッコイイですけど
孤独で淋しくて強い市が好きだったなあ。

勝新によると思われる演出のアイディアが
そこかしこに見られるので
そういうところを探すのも面白いかも。

どうでもいいことですが
落ち武者に代表される元結が切れたざんばら髪って
不気味だけど、三國連太郎がそうなると怖さ百倍で最恐!

1967年
山本薩夫
脚色 中島丈博 松本孝二  猿若清方
原作 子母沢寛
撮影 宮川一夫
美術 西岡善信
音楽 池野成

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「侍」再見

2010-01-19 | ★ぐっとくる時代劇映画
「桜田門ノ変」の記事を書いてから
たまらなく「侍」が見たくなって
再見!

最初の映像から桜田門だったのね!

カメラとカット割りが
カッコよくて痺れる。

脚本は
星野監物(伊藤雄之助)率いる水戸浪士が
浪人鶴千代(三船敏郎)の素性を探る動きと
鶴千代の生い立ちを知る東野英冶郎の語り、
狂言回しの役割を果たす記録係の記述と、
三本立ての構成で
次はどうなるどうなると引っ張り込まれていく。

橋本忍の真骨頂。
さすが~~~~!の上手さ。

ラストの死闘は
なんとたっぷり8分!

その間、よけいな音楽は一切入れず、
歌舞伎の雪の場面で使われる
太鼓を打ち鳴らす「ドン!」「ドン!」という音が合間に入るだけ。
音が消されたような雪景色の中
凄まじい雄叫びと呻き声が響き渡る。
ここで変な音楽が入ることなど考えられない緊迫感だ。

襲われた側も襲った側も死に物狂い。
現場のモタモタ、ゴタゴタ、ズビズバ?が手に取るように伝わってくる。

すごい臨場感で息がつけない!
高々と首を挙げる三船の表情と後姿は
何かに呪われているようで
ギリシャ悲劇と言うよりはホラー!

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