読書日和

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「クレオパトラの葬送」田中芳樹

2007-05-19 11:32:17 | 小説
今回ご紹介するのは「クレオパトラの葬送」(著:田中芳樹)です。

-----内容-----
横浜から香港(香港)へ向かう豪華客船クレオパトラ八世号に乗り込んだ薬師寺涼子警視。
一見優雅な要人警護の任務だが、対象者が複数の組織に命を狙われるいわくつきの人物では、災厄の女王・お涼が無事に航海を終えるはずがない。
絶世の美貌と無謀を振りかざし、「ドラよけお涼」が紺碧の海を破壊と殺戮の紅に染める!

-----感想-----
薬師寺涼子シリーズの第四弾。
ひとまず、今回で薬師寺涼子シリーズは一段落しようと思います。
この一週間で4冊読みました。
電車での移動時間を読書に当てて良かったと思います

「ホセ・モリタ」という、元ラ・パルマ共和国の大統領が香港に着くまで監視するのが今回の任務。
ホセ・モリタは「日本史上最大の詐欺師」と呼ばれるほどの人物
日本の国籍は持っていないと言って大統領選に出馬して当選。
その後ラ・パルマ共和国でホセ・モリタの圧政への不満が爆発し暴動が起きる。
直後、日本へ入国したモリタは突然「自分は日本国籍を保有している」と主張し、亡命同然のごとく日本にいすわってしまった。
大統領時代は日本政府からの援助金を着服して私腹を肥やし、日本の政治家たちにも金をばらいた。
そのことで日本政府は弱みを握られているので、ホセ・モリタを国外に追い出すことが出来ないのだ。

なんか、現実世界でもよくある話ですね
高校のころ、フジモリ前大統領というのがテレビで話題になってました。
たしか日本国内に亡命していて、外国から身柄の引渡しを要求されてましたね。
なぜこういった人たちは往生際が悪いのか、気になるところです。。。

で、ホセ・モリタですが、当然涼子がこんな人物を警護するはずもなく(笑)、冷ややかに応じます。
船内で起きた殺人事件にホセ・モリタが絡んでいると見た涼子はモリタ一派に接触していくが…。

薬師寺涼子シリーズは古畑任三郎シリーズに似ているかもしれませんね
犯人が誰なのかはわかっていて、どうやって追い詰めていくかを読者は楽しむ。
敵として登場するのは汚職政治家が多いのも面白いです。
現実の政治家たちも汚職に手を染めているのかと思うと怒りを覚えますが…。

次は何を読もうか、考え中です。
とりあえず、これから出かけるので何か良い小説がないか探してみます。
それではまた。

※図書レビュー館を見る方はこちらをどうぞ。
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2 コメント

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まさに! (viviandpiano)
2007-05-19 18:10:10
これはフジモリ氏のことでは・・・(^^;
なかなかに痛烈な批判めいた作品ですね。
読んでみたいような気がします。

本物は今は確かチリにいるんでしたっけ?
娘が大統領選出馬とか騒動になってましたよね。

古畑任三郎も豪華キャストで面白いシリーズですよね。
イチローが出たときとか、びっくりしました。
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viviandpianoさんへ (読書日和)
2007-05-19 18:21:06
この作品は政治家を扱うことが多くて、いろいろ参考になります。

ホセ・モリタのモデルはフジモリ氏の可能性が高そうですね。

今はチリでしたか、現実の世界でも政治家は往生際が悪いですね(笑)



イチローは当初、「ハチロー」という名前で出演する予定だったらしいですよ。

本人が「イチローで良い」と言ったそうです。

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