読書日和

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「巴里・妖都変」田中芳樹

2007-05-17 23:27:09 | 小説
「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズ第三作。
今度の舞台は巴里(パリ)。
出張でパリを訪れた薬師寺涼子と泉田準一郎。
到着早々空港で不審極まる殺人事件が発生。
リスのような猿のような、奇怪な動物が老人を襲ったのだ!
殺された老人の勤め先「アルゴ」の総支配人が事件に絡んでいる可能性を感じ、屋敷に乗り込む二人だが…。

というわけで、今回はパリが舞台です。
リスのような猿のような、奇怪な動物の正体は一体何なのか、それを追ううちにすごい展開が待っていました。
終盤はどんでん返しな展開が連発で見応え十分です♪序盤でのほんの些細な記述が伏線になっていたり、思わぬ人物が強敵だったりで波乱の連続でした。
今回は「錬金術」が話に関わってきますね。
石を金に変えたりする大技ですが、そんなことが本当に可能なのでしょうか…。謎の動物と錬金術がやがて一本の線でつながり、黒幕の正体を見破った涼子たちが突入してからの展開には意表を突かれっぱなし。
何度読んでも面白いと思います。

最後に、豆知識になりそうな文をご紹介。
6月の花嫁(ジューンブライド)に関するものです。ジューンブライドは幸福になるという言い伝えの理由、みなさんはご存じでしょうか?
私は知りませんでした…。

『6月は英語で「ヘラの女神の月」という意味である。結婚の守護神であるヘラが祝福してくれるからこそ、6月の花嫁は幸福になれるのだ。』

テレビでジューンブライドと聞くことはあっても、その真の意味は不明のままでした。
今回この小説を読んでその意味を知ることができました。
まさかギリシャ神話の女神が出てくるなんて…。

それではまた♪

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2 コメント

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ハマってますね! (viviandpiano)
2007-05-18 02:02:55
薬師寺涼子さんのシリーズ、かなり面白いんですね。
今度見かけたらチャレンジしてみようかな~(^^)

ギリシア神話って奥が深いですよね。
色んな有名なエピソードがたくさん出てくるんですけど、
読んで思うのは、神様が人間くさいってこと(^^;
キリスト教などの絶対神と違い、ギリシア神は人間の感情を持ってますよね。
嫉妬や怖れなどという負の感情までも。

ジューンブライドが女神ヘラと関係あるなんて、知りませんでした!
ヘラも・・・ものすごい女性(女神)ですけど(^^;
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viviandpianoさんへ (読書日和)
2007-05-18 06:28:58
ギリシャ神話読んだことあるのですね!

私はまだ読んでないので内容が気になってます。

全能の神ゼウスとその妻ヘラがこの小説に出てきました。

ヘラは嫉妬の感情を持っているみたいです。

神々と巨人族の戦いというのもありました。

たしかに人間ぽいですね(笑)
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