鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

「富士講」について その5

2010-03-26 06:57:53 | Weblog
『岩波講座日本通史 別巻2』に宮崎ふみ子さんの「民衆宗教のルーツをもとめて─富士講」という論文がある。これは富士講の研究史をたどることによって、富士講の歴史的位置や特質を押さえようとした論文で、「富士講」というものを調べるにあたってたいへん参考になる論文。研究史については措いといて、富士講の歴史的位置や特質、言い換えればなぜ江戸後期の江戸市中の庶民を中心とする人々が富士講というものに心を惹かれたのか(「八百八町」と言われた江戸市中に、「八百八講」と言われるほどの富士講の爆発的広まりがどうして生まれたのか)ということについて、宮崎さんが触れているところを、抜き出してみたい。 . . . 本文を読む