鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2007.11.横浜「馬車道・本町通り」 その6

2007-11-10 05:56:27 | Weblog
 横浜駅近くでの用事を終え、紅葉坂の県立図書館には向かわず、横浜都市発展記念館に行くことに。「写された文明開化 ─横浜 東京 街 人びと」展を観るためです。みなとみらい線の「日本大通り駅」構内の開催記念パネル展示から受けた印象は強烈でした。特に鈴木真一撮影の、明治初期の横浜居留地を写したパノラマ写真は印象に残りました。幕末・維新期の横浜を写したパノラマ写真というと、私はベアトの写真をまっさきに思い浮かべるのですが(『F・ベアト幕末日本写真集』P13~16)、日本人で当時の横浜のパノラマ写真を写していた人物がいたのです。この「鈴木真一」という明治期の写真家の名前を、私はこのパネル展示で初めて知りました。「鈴木真一」とはどういう人物なのか。それを知りたいという思いもあって、みなとみらい線に乗って「日本大通り駅」で降り、横浜都市発展記念館へ。この横浜都市発展記念館の建物は、横浜市認定の歴史的建造物「旧横浜市外電話局」を保存・活用したものだという。もともとは「横浜中央電話局」として昭和4年(1929年)に建てられたもので、レンガ風のタイルを外壁一面に張り巡らした建築です(『なか区 歴史の散歩道』による)。パンフレットの「開催にあたって」には、次のように記されています。  「西洋との出会いに際して、わたしたちの祖先が出した答えが“文明開化でした。横浜と東京には洋風の建物が造られ、電信や鉄道で結ばれました。人びとはチョンマゲや刀を捨て、新たな生活スタイルを創造していきます。古写真を通して、近代都市として生まれ変わろうとする横浜・東京の風景や人びとの表情を紹介します。」  展示構成は、Ⅰ 写真でみる文明開化 Ⅱ 各地の風景 Ⅲ 明治の人びと Ⅳ カメラマンのプロフィール─横浜写真小史─ 〔特設コーナー1〕 西南戦争と西郷隆盛の写真の存否 〔特設コーナー2〕1 幕末のトリック写真 2 下岡蓮杖・内田九一写真鑑定術。  会期は、平成19年9月14日(金)~20年1月4日(月)。 . . . 本文を読む