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非国民通信

ノーモア・コイズミ

I wanna be communist

2008-08-05 23:07:52 | ニュース

蟹工船ブームで共産党人気? 新規党員急増「体験したことない状況」(産経新聞)

 共産党の新規党員が急増している。同党広報によると、党員数は平成2年の50万人をピークに減少が始まり、ここ10年は40万人前後で推移していたが、19年9月の第5回総会時から現在までに約9000人が入党したという。志位和夫委員長は幹部会報告で「『蟹工船』が若者を中心にブームとなり、マルクスに新しい関心が高まっている。テレビ局が『資本主義は限界か』という企画を立て、その答えを共産党に求めてきた。党が体験したことのない新しい状況だ」と語り、年内に2万人超の新規党員を獲得する目標を掲げた。

 興味深いのは、新規党員のうち2割が30歳以下の青年で、60歳以上の高齢者も2割を占めるという点だ。同党広報はこう分析する。

 「いくら働いても何の展望も持てないのは自己責任だと思い込まされていた若い人たちが、それが実は政治の責任で、政治を変えなければならないと考えるようになった。高齢者は後期高齢者医療制度をきっかけに、これまで国を支えてきたのに、その仕打ちはないだろうと、期待を寄せるようになったようだ」

 引用ここまで。この後、反共産党主義者のアイドルとして名高い筆坂氏などが登場して忸怩たる思いを滲ませたコメントを寄せておりますが、そのケがあればリンク先をお読み下さい。

 さて、共産党の入党者が増えていると言うことです。どうした風の吹き回しでしょうか。なんでも新規党員のうち2割が30歳以下、60歳以上も2割だとか。人口構成を考えれば不思議ではない気もしますが、共産党党員の年齢構成からすれば特筆すべきことなのでしょうか? 近年は若年層と高齢者に自民党支持が強く、相対的に4~50代の野党支持が強いわけですが、それを鑑みると30歳以下で2割はかなり多いのかも知れませんね。

 では何が転機になっているのでしょうか? なかでも興味深いのは、今まで政治拒否、とりわけ左翼への拒否が強かった若い世代の動向です。どう変わる兆しを見せているのでしょうか? (まだ一部に留まっているとはいえ)若者の願うところが、こうした左派政党の主張するところと重なり合ってきたとすれば、遅ればせながら日本にも正常化の道筋が現れると思いたいものです。ただ、状況の好転ではなく、状況の暗転が入党者の増加に繋がっているのならば……

 引用元の記事では、赤木智弘氏が御用学者のような登場の仕方をしているわけですが(まぁ、主張の内容からすれば不思議でもないのかも知れませんが)、この赤木君を典型的な例とする(左翼に対する)反動主義のごとき主張が、若年層の世論の主流、とりわけネット世論の主流と今までは見なされてきました。この辺をどう呼んだらいいでしょうか? 経済に関してはダイヤモンド社あたりのそれに近いので、B層ならぬD層?

 例えば奥谷禮子のような露骨に労働者を侮辱した発言に対しては、総じて誰もが怒りを感じてきたわけです。それが一方で労使問題や経済政策に関してとなると意見が割れる、労働者重視の左翼的見解を支持するよりもむしろ徹底して否定する、結果的にダイヤモンド社あたりに頻出する御用学者と同じことを言い出す人が若い貧困層に目立っていました。これがD層(仮)。

 もしかしたらこのD層にとって、より深刻なのは雇用や所得の問題ではなく、名誉の問題だったとしたらどうでしょうか? 不安定な職、少ない給与も問題ですが、それよりも切実だったのは、そうした低賃金の非正規雇用であることへの負い目であり、周囲の白眼視にあったとしたら?

 貧しいといっても「将来に希望が持てない」「人に誇れない」レベルの貧しさであって、即座に生活の破綻に繋がるレベルの貧困に直面している人は(増えつつあるにしても)多数派ではない、世論を形成するだけの「数」を揃えていたのは前者です。この前者、希望は見えないにせよ、極限まで追い詰められてはいません(追い詰められていないのはなによりですが)。時には家族がセーフティネットとして機能しており、冷たい視線を浴びつつも生活は難なく維持できているケースもあるでしょう。ですからリスクを冒して労働環境を変えるだけのモチベーションには乏しい、むしろ彼につきまとうのは、「立派な社会人たり得ていないこと」への不名誉、恥の意識です。

 いい年して派遣だから、バイトだからと軽蔑されている(気がする)、親元にいることで馬鹿にされる、自身もみっともなく感じる、現金な女の子から見向きもされない(ex.加藤智大)など、プライドの傷つくケース、胸を張れないケースは盛りだくさんです。そこで将来の目処は立たないにせよ、生活自体は今すぐに破綻するほどでもないのなら、優先して解消されるべきはどっち?

 ここで「時代の犠牲者」が登場します。自分の能力不足や怠惰のせいで「立派な社会人」になれなかったのではない、単に参加者と椅子の釣り合わない時代に遭遇した、その犠牲としてこうなったのだと、現在の自分を正当化するわけです。ある世代において、これは正しい、紛れもなく椅子の数と参加者は釣り合わず、割を食ってまともな職に就けない、そういう人は大量生産されましたから。自らを犠牲者と位置づけることによる自己正当化は厳然たる事実として説得力を持ちます。

 ところが、世の中の労働環境が改善されたらどうなるか? 椅子の数と参加者の数が釣り合ったなら? 椅子の数が足りているのに、椅子取りゲームからはじき出されている、そうなってしまうと椅子に座れないのは自己責任と見なされる危惧は高まるばかり、自らを犠牲者と扱うような発想は、急速に説得力を失います。そうなってしまうよりは、自分に犠牲者の地位を保障してくれる、自らの境遇を道徳的に正当化してくれる社会であった方が好ましい、そう考えた人は、経済・労働を巡る左翼的な主張を拒絶するしかないわけです。

参考、
現代のレイシズムとしての能力主義

 生活よりも名誉の方が至急の問題である、それも改善されるべき状況なのですが、しかるに下には下がいるもので、名誉よりも何よりも明日の生活すら危うい、そうしたレベルの貧困も目立ってきているのが昨今です。まだ名誉の方を心配する余裕がある間は労働者のための政党よりも誇りを取り戻してくれそうな「威勢の良い」指導者を選ぶでしょう。しかるに、その余裕すら失われてとにかく労働者側に便宜を図ってくれそうな政党に集うしかない、そんな選択が共産党入党者の増加の正体だとしたら、まぁ手放しで喜んでもいられないのかも知れません。

 

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27 コメント

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Unknown (ju)
2008-08-06 09:09:57
コメント有り難うございました。
経営に搾取されない世の中は出来ないのでしょうか。
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世代の温度差 (案の運)
2008-08-06 16:17:31
もともと、ちょっと勉強した若者が共産主義に傾倒することは珍しく無いでしょう。
どうしても、知識や理論の量が、経験のそれを上回る時期は、理念や枠組み先行で考えます。
その結果、そういった若者の指向が、共産よりに傾倒することは、むしろ自然とも言えます。

ただ、今の40代以上は、それも一過性のものとして、
就職と同時に『卒業』してしまったのでしょう。
少なくとも、目の前の仕事と給与に比べれば、思想の求心力は小さかったですし、
企業が国の経済を牽引し、その恩恵を国民が享受することができました。
また『労働運動』というフィルターが働くため、『社』や『共』の字に、
拒否反応が強いのもここから上の世代でしょう。

今の30代は、企業からの恩恵は享受できていないものの、
成長期に好景気を経験していることや上世代の影響からか
『労働運動』に負のイメージを持つ割合が高いように見えます。
ちょうど、公務員批判や教師批判が大きいのも、この30代以上の世代です。
(特に教員は、法曹や医師と違って職能団体がないため、
 意見の集約自体に『労働運動』のフィルターがかかります)

20代以下は、そういったフィルターの影響をあまり受けていないため、
享受している恩恵よりも、思想の方が求心力を持つのかも知れません。
返信する
うすら青く薄っぺらな舌 (単純な者)
2008-08-06 21:10:57
こんにちは。

管理人さんの報じた記事と問題点の提示は良く読んだのですが。

深く重たい現実世界の運動の歴史に対して一生を安全な位置に置き一度たりとも身を挺して思想や政治や経済に取り組んだ経験も無しに「うすら青く薄っぺらな舌」でさえずっているコメントだなぁと他から思われることを想像すら出来ない人間も覗いて居るんだという知見を得ました。

ネットウ共通の自分が使用している言葉の概念規定すらおぼつかない。まぁ、キーボードを叩けば文字が並んで出てくる自分の世界何だからいちいち教えてあげるほどの親切さは持ち合わせていないけど。

では。
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「他者の救済」への是非が分かれ道。 (mahounofuefuki)
2008-08-06 21:16:15
 はじめまして。TBありがとうございます。
 貴ブログの物事の本質を見透かす眼力にいつも恐れ入っています。

 ご指摘のように、我々「氷河期世代」の非典型労働者にとって最大の問題は、社会から「一人前」として認知されないという「尊厳」の問題です。「フリーター」とか「派遣」とか「ニート」といった「氷河期世代」にまつわる言葉自体が「普通でない」という意味でグサッ、グサッと心を傷つけているわけです(この問題は最近、本田由紀さんが分析されているようです。まだ読んでないのですが)。貧困とは単に衣食住に不足している状態ではなく、その社会で当然とされる生活様式を維持できない状態であるという経済学の定義に従えば、労働者の「尊厳」の問題は決して軽視すべきでないと考えています。

 実は我々世代の雇用待遇差別問題に対する怒りの原動力も、「貧しさ」もさることながら「社会に人間性や努力や能力を認められていない」という自尊心の被害意識にあります。「ガテン系連帯」の人が組合を立ち上げたきっかけは、花見の席で正社員から「その年で派遣なんて終わってるな」という一言だったと言います。「貧困」か「尊厳」かという二者択一ではなく、現代の「貧困」には「尊厳」の損害(実際、派遣などではまさに「人間」ではなく「部品」として扱われている)が大きなウェイトを占めているわけです。

 問題なのは自己の尊厳を気にすること自体に、差別意識が内包されていることです。私個人の話をしましょう。私が以前仕事のなかった時、街で小学校の同級生に偶然出会ったことがあります。「今どうしてる?」「いや・・・実は失業中なんだ・・・」「仕事見つかるといいね」というやりとりがあったのですが、私は彼の眼差しに「口先だけの同情」を感じ、ひどい屈辱感を得たわけです。しかもその屈辱感は彼が実業系の高卒で、私の方は世間的に一流とされる大学を出ているのに、という「学歴差別」に起因している。後でそれに気づいて慄然としました。同じことは「女に生まれれば良かった」といった秋葉原の加害者氏や、「在日」や「障害者」のような「既存の可視化された弱者」に嫉妬する赤木氏にも当てはまるでしょう。

 「自己の尊厳」だけを問題にする限り、自己に「差別のまなざし」を投げかける社会構造こそが問題で、そのためには直接差別してくる正社員の「没落」を望むのはむしろ自然なことだと考えています。だから正規雇用が決して増えることはないという悲観的な見方を絶対視するならば(実際、財界の関係者は「年長フリーター」を正社員にする気がないと明言していますから、それは根拠のある見方です)、自己が典型労働者になるよりも、現在の典型労働者を自分たちに対して差別できないような位置まで引きずり降ろそうとすることに未来を感じる。まさに「他者の苦役」が「自己の救済」の必要条件になるわけです。

 それじゃ、かくいう私は何で非正規雇用の正規化、つまり「他者の引き下げ」ではなく「自己の引き上げ」による「尊厳」の回復という、前述の方法よりも実現可能性が低い方に賭けるのか?というと、それが赤木氏と私と隔てる最大の相違点ですが、私は「自己の救済」を望むと同時に「他者の苦役」を見たくないからです。自分が苦しいからといって自分と同じ苦しみを他者に与えても私は喜べない。正確には私は「自己も他者も救済される」ことを望んでいます。そしてここが重要ですが、ある種の「弱者」は「自己だけの救済」を望んでいて、場合によっては「他者の苦役」を「自己の救済」と錯覚する、しかし「左翼」はあくまで「全員の救済」を目指している。左翼を支持する「弱者」とそうでない「弱者」の違いは「他者の救済」を積極的に容認するかどうかなのではないかと。まあ私の場合、他の「ロスジェネ」系の人と同様、既成左翼に不信感をもっているのに、それでもなお左翼たろうとするのは、左翼の比でないくらい右翼が大嫌いだからですが・・・。

 そうとなれば最近の共産党ブームは、「おれさえよければいい」という自己の自尊心の回復だけを問題にする、それ自体ある意味新自由主義的な思考の減退が起きていると見てよいのではないか。注意しなければならないのは、それは「優しい人」が増えたのではなく、ホームレスが派遣会社の社長になるような「成り上がり」ルートがもはや完全に閉ざされたことに起因するという点ですが・・・。あと以前、私のブログの「蟹工船」に関するエントリでも示唆しましたが、どこかに「理解してくれる仲間」を欲しているところがある。「仲間とともに立ち上がる革命ファンタジー」に憧れるのは、むしろ孤独感を反映していると思うのです。

 なお「余裕すら失われて」共産党員が増えたという説には賛成できません。本当に余裕のない人は党費を払えないから入党などしません。この点については筆坂氏が言うように入党のハードルを下げたのだろうと考えざるをえません。志位質問で共産党を見直した人も、雇用問題以外では保守的だったりしますから。

 長文になってしまったことをおわび申し上げます。
返信する
語り尽くされているので少し (ノエルザブレイヴ)
2008-08-06 22:31:40
レイシズムが流行るのも国民の(ここで取り上げられているような)自尊心を守る努力があまりなされた形跡が無いことに関係しているのかも知れません。
返信する
たぶん (×第二迷信)
2008-08-06 22:43:03
(オヤジの口癖でしかたないな、と思いつつ)
「いまどきの若者」のことだから、「集団」そのもののイメージが私なんぞと違います。

 欧米に比べたら、自主的な「政党所属率」そのものがかなり低い日本では、「いままでの党員数」が少なかった、とも言えるし、
 「少ないのを前提にした」組織運営をされているとも言えるかもしれない。

 まわりがみんな「同類」であれば、「雑談」の延長が「会議」にもなるのかもしれないが、
自分の好きなテーマだけでなく、「他人の痛み」までつっこんだ政策なりを「会議」でできるかどうか?
 ということも。
(たとえば、年金者とワーキングプアが、「DV被害について」学習しようという支部員を、「仲間」と同じレベルで応対できるか…というような)

 目先の問題だけでなく、継続して「団結」するだけの根性があるかどうか。
 (いや、目先だけでも団結できたらいい、というハードルなのかもしれないが)
返信する
Unknown (GO)
2008-08-06 22:59:13
わっははっは!「蟹工船」はマルクスの時代、すなわち資本がむき出しの搾取をする時代「のみ」を書き出したのではなく、レーニン…すなわち帝国主義の時代…ロシアの漁民をバカにし、「国益」の名の下に労働強化される時代を描き出しているのですよ。現在の日本共産党が「国益」に対してたたかうことができるのでしょうか?まあ、それはおいといて、「レイシズム」は帝国主義的な「排外主義」に繋がるものですから、「蟹工船」から若者たちがそのおかしさを学んでいただければいいと思います。
返信する
Unknown (非国民通信管理人)
2008-08-06 23:45:45
>juさん

 コメントありがとうございます。経営に搾取されない世の中、そのためには経営側を変えることもさることながら、労働側が変わることも必要になってきますね、僅かなりとも労働者の向く方向が変わってきているのであればなによりです。

>案の運さん

 う~ん、でも日本共産党と共産主義を結びつけて考えるのは、共産党よりの人には滅多にいないと思いますよ。党内の生きた化石か、反共産党主義者ぐらいではないかと。まぁ、この反共産党主義が極めて強固だった反動主義の年代が年をとって、それに比べれば屈託のない世代が20を超えてきたのはあるかも知れませんね。

>単純な者さん

 「政治拒否」が長らく若年層(だけではないですけれど)の主流を形成してきましたから。政治や運動に関わることを軽蔑して、自分は高いところにいるつもりの人が少なからずいるわけです。それでも、こうした政党に入る、実際に行動する人が僅かなりとも増えてきたことには希望を持っていきましょう。

>mahounofuefukiさん

 こちらこそ、コメントありがとうございます。尊厳や名誉を重視する人は「他人を引き下げる」=「(自分自身は変わらないのに)相対的に自分の順位が上がる」ことに意味を見出すのでしょうかね。むしろ私自身は「他人がどうなろうと、自分の待遇の改善こそが大事」なのですが、こういう考え方はいかがでしょう?

 ちなみに入党者の経済事情はデータがないのですが、党費は収入の1%で状況により免除も認められると聞きます。党からしてみればワープアの所得の1%よりも党員増の方が遥かに望ましいわけで、ハードルを下げる中には党費云々も含まれているような気がします。

>ノエルザブレイヴさん

 実際のところ経済力や社会的地位の低さによって失われた自尊心を取り戻すには、経済や社会を変えていく必要があるわけですが、それを拒んで他のものに縋るとなると、レイシズムが選択肢として浮上してくるのかも知れませんね。

>×第二迷信さん

 私の世代ですと、どの党であろうと政党に所属すること自体が白眼視されかねない空気がありますね。その辺の垣根が低くなったなら好ましいことですが、まとまれるかどうかは未知数と。でも、これが一歩になればなによりです。

>GOさん

 「蟹工船」から何を読んでいるかはしばしば論議の対象になりますねぇ。労働問題の面で云々は聞きますけれど、排外主義などの面に触れたケースは寡聞にして知りません。同じ小説でもそこから何を読み取るか、何に目を向けたがるか、そこは世の動きを見る上で鍵になりますね。
返信する
余裕がなくなっている事実 (傍観者A)
2008-08-07 01:28:49
はじめまして。歴史修正主義反対のリングをたどってこちらに参りました。

>しかるに、その余裕すら失われてとにかく労働者側に便宜を図ってくれそうな政党に集うしかない、そんな選択が共産党入党者の増加の正体だとしたら

案外、そのあたりが真相かもしれないと考える傍証のようなニュースを目にしましたので、紹介させていただきます。

http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080805/biz0808051154007-n1.htm

減産で派遣800人契約解除 トヨタ九州、北米不振で

   2008.8.5 11:54
   このニュースのトピックス:景気

 トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)は5日までに、主力の北米市場での販売不振に伴う減産を理由に、派遣社員計約800人の契約を解除した。同社としては初の大規模なリストラとなる。トヨタ自動車グループは、グループ全体の2008年の世界販売計画に掲げていた985万台を950万台に下方修正。トヨタ九州もその影響を受けた。

 トヨタ九州の全従業員約8200人のうち、派遣社員は約1950人で2割強を占める。派遣元は日総工産(横浜市)など3社で、6月と8月の2回に分けて契約を解除した。

 トヨタ九州は高級車レクサスを生産、主に米国に輸出している。08年3月期の生産台数は44万台、売上高は初めて1兆円を超えた。しかしサブプライム住宅ローン問題による米景気の減速やガソリン価格の高騰で販売が振るわず、09年3月期の生産台数は前年度の1割減となる見通し。
返信する
う~む。 (アダモ)
2008-08-07 02:36:44
拝啓、非国民通信管理人様。いつも、私のつまらないコメントにお答え頂きありがとうございます。

私などはちと、読解力が足りなくてこのエントリーの趣旨をうまく読み取れなかったのですが、今回の趣旨は、「『自分が不遇なのは自分のせいではない』と思いたいがために『本当に自分を不遇な状態に追い込んでいる存在』の主張を支持してしまうという矛盾がある」ということでよろしいのでしょうか?

だとしたら、根が深い問題ですね。それが我々労働者(私も「労働者」の端くれです。幸いなことに正規雇用者です)の待遇が悪くなり続ける理由の一端なのかもしれません。

と、的外れだったら申し訳ありません。

話は変わりますが、相変わらず産経はぶっ飛んでますね。読者を(嘲)笑わせるのが目的なのでしょうか?

蛇足ですが、産経のこっちの社説もぶっ飛んでます。

【主張】原爆の日 北の核許さぬ決意新たに:
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080806/plc0808060255002-n1.htm

これは何かのギャグでしょうか?

蛇足ついでにもう一つ。人気ブログランキングぶっ契りの一位おめでとうございます。今後も管理人様の鋭い論評に期待しています。

非国民通信ばんざい!
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