経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

金(きん)は 嵐の夜に輝きを増す (上)

2024-04-11 07:38:55 | なし
◇ 政治・経済の複合要因で最高値を更新中 = 金(きん)の価格が高騰している。ニューヨーク商品取引所の先物価格は9日、1トロイオンス=2384.5ドルに上昇。8日間連続で、史上最高値を更新した。ことしに入ってからの上げ幅は約15%に達している。ロンドン市場の現物取り引きでも最高値を更新。東京の小売り価格も、1グラム=1万2622円の最高値を記録した。

当面の価格上昇について、市場では「FRBが利下げすれば、利子を産まない金の価値が相対的に上がる」と説明している。だが、これは現在の市況を説明するための、きわめて表面的な原因。本当はもっと重要で巨大な政治的、経済的な要因が、金の価格を押し上げている。このうち、まずは政治的な要因についてみてみよう。

最大の要因は、なんと言ってもウクライナとガザで展開されている2つの戦争。将来を見通せない不安感が、金に対する需要を増大させている。特に直近ではイスラエルのイラク領内にあるイラン大使館攻撃が、不安をかき立てた。またアメリカやEUなどとロシア・中国などとの国際緊張も、新興国や個人の金購入を助長している。

これまでアメリカ人は、金の保有にはあまり興味を示してこなかった。それが最近は、個人による金の購入が目立つという。その理由の一つに挙げられているのが、いわゆる‟もしトラ”だ。11月の大統領選挙でもしトランプ前大統領が勝ったら、国際緊張はさらに増幅される。個人がこう考えて、金を買い始めたのだという。このような政治的原因に加えて、経済的な要因も金の価格を高騰させている。

                     (続きは明日)

        ≪10日の日経平均 = 下げ -191.32円≫

        ≪11日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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