山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

リニアトンネル残土問題

2023-06-03 10:20:49 | 環境

静岡県出身の私は、最近リニア新幹線の開通問題について関心を持ち始めた。
それは、静岡県の川勝知事が大井川の水問題とトンネル残土の盛り土問題を理由に静岡工区の着工にストップをかけており、そのせいで開通時期が遅れるとのことで、世間からひんしゅくを買っているからである。


そして、最近は、川勝平太氏を選挙で選んだ静岡県民が悪いとか、懲らしめのため静岡県に新幹線を一駅も止めるなとか、静岡県の産物を買うな、などという極端な意見まででているのである。
リニア開通の遅延によって被ったJR東海の損失は、川勝知事が払うべきだなどという極端な意見まで当然のようにでている。

多くの人の受け取り方は、川勝知事が正当な理由なくごねてJR東海に対していやがらせをしているというような見解である。そして、リニアを楽しみにしていた我々が、生きているうちに乗れないかもしれないとか、すべての矛先が川勝知事に向けられているのだ。

・・・

しかし、こうやって、川勝知事が完全悪のようにまくしたてる世論は本当に正しいのだろうか?

最近、リニア工事に関していろいろ調べてきて分かったことに、リニアのトンネル掘削工事で大きな問題となるのは、静岡県に限った水問題よりも、むしろリニア全域にわたるトンネル残土の盛り土問題ではないかと思うのである。

他の県では既に工事が行われているわけだが、長野県の飯田市では既に盛土のことで問題がおきていて、住民がリニア開通に対して反対運動をしていたことが分かった。
しかし、長野県は知事が反対しているわけではなく、すでに工事も始まってしまっているので、JR東海は困らないから、そのようなことが今さら取り上げられないだけである。

問題は発生しているのに、ニュースとして報道されないのだ。
そして、工事の着工を許可しない川勝知事に関してだけ大騒ぎされるのである。

静岡工区のトンネル残土については、大井川上流部の燕(つばくろ)沢近くの川沿いに360万立方メートルの土を盛る計画だそうである。

トンネルを掘った土には重金属なども含まれるため、環境汚染にもなるし、昨日のような大雨が降った場合は、下流に崩れ落ちる可能性も高い。
ただただ予定通りにリニアを開通させたいと言う欲望のために、トンネル残土の問題をそのままにしてよいのだろうか。

リニア新幹線の問題として、トンネルが多いということは、単に乗っている人が景色が見えないなどということではなく、大きな環境破壊問題でこれは深刻だと思う。

川勝知事が燕沢を視察して、ここは不適切だと意見しているわけだが、何も知らないどこか他県の人は、「リニアに反対なんかしてる暇があったら、伊豆山の土石流事件を解決しろよ」などと意見を言う人もいる。だが、これこそ伊豆山の盛り土被害に通じるものであり、その規模は伊豆山5.6万立方メートルに対して、燕沢360万立方メートルなので、60倍以上の量となるわけだ。

JR東海からは、トンネル残土に関して誠実な姿勢がほとんど感じられない。
例えば、長野県では残土の置き場34か所中、19か所は「土石流危険渓流」や「地滑り危険個所」であることがわかったそうだ。それに対してJR東海は、そこに残土を置くことに法的規制はないとして変更はしないとのことである。

これでは、もし何か災害が起きた場合も、法律に違反したわけではないので、責任を負う義務はないとして逃れてしまうのだろう。

山梨県の長崎知事は、山梨県工区にまで川勝知事が口出ししてきたため、なんとしても工事を進める方法を考えあぐね、ついに静岡空港に新幹線の駅を作ったらどうかという提案を出してきた。もしこれに川勝知事が飛びついて、それならリニアの静岡工区着工を許可します、なんて急に許可を出すのであれば、それは川勝知事が単にやっかみでリニアに反対していたことになる。
しかし、川勝知事がそのようなおいしい話に惑わされることなく、これまでと同様に、水や残土の問題に真摯に取り組むのであれば、それは本当なんだと判断できると思う。

トンネル残土は東京都や神奈川県では海の埋め立てに使う計画などとしているそうだが、本当に埋め立てる必要のある場所があるのか?
伊豆地方では、伊豆縦貫道路の工事に伴い、ここでもトンネル残土問題が発生し、必要もない港の整備をわざわざ計画して埋め立て計画などが立てられるのではないかという危惧が起きている自治体もあるようである。

トンネル工事というのは、その残土によっておきる環境破壊は捨てて置けない大問題であると感じる。

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海洋プラスチックごみ(2)

2019-11-20 23:34:26 | 環境

次は、別の海岸です。こちらはもっと湾の中にあって砂浜です。

波打ち際は水も砂もきれいです。

しかし、波が穏やかなせいか、あまり大きなゴミは打ち上げられていないものの、小さなゴミがすごいです。

なんか、すごく気持ち悪い。 イライラしてきませんか?

細かいプラスチックゴミがいっぱいです。砂浜の所々にかたまっています。

人間がまとめたわけではなく、自然に集まっています。

海の底や海水中にもあるんでしょう。 イルカや亀などが、食べてしまうはずです。

このようなゴミの中から、写真を撮ろうと思って、ストローとペットボトルの蓋を手の届くところから5秒くらいで拾い上げて真ん中に置いたのが下の写真です。

やっぱりストローは多いです。

紙パックに突き刺すタイプのもあって、先が尖っているので危ないです。

紙パックや容器はあまり落ちていませんが、最初は、容器にささったまま、どこかに捨てられていたはずです。

これはまた別の位置で、ほんの数秒で集めたもの。

このそばに、ストローみたいなのが落ちていて、ストローだと思って拾い上げたら、何かの生物=貝みたいなもの、がありました。

木の枝などもストローに似ています。

真ん中の6本以外は、ストローではなく自然物です。

液体が入って蓋のしてある飲み残しのペットボトル。 ペットボトルは、このパターンが多い。

こちらの海岸は、ゴミ拾いはしていません。

やっぱり、プラスチックごみは環境破壊。 問題ですね。

 波打ち際がきれいなのは、ゴミは満潮時に、もっと陸のほうに打ち上げられているからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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海洋プラスチックごみ(1)

2019-11-19 23:09:46 | 環境

週末ちょっとブログをサボっていましたが、田舎に行ってこんなことをしていました。

海洋プラスチックごみ拾い→実は、「ゴミ研究~~~!!」

現在、世界で問題となっております。

はたして、日本の海(伊豆東海岸)はどんな状況であろうか?

波打ち際は、きれいな海。。。

しかし・・・

こんなものが、打ち上げられているんです。

このあいだの台風で流木や枝とともに、プラスチックゴミも大量にうちあがっていました。

上の写真では、ジョウロやゴム草履やプラスチック製品の破片がありますね。

このようなプラスチックゴミが、自然木と一緒に、海岸の石の上に、ごちゃまぜに落ちています。

それを拾って、こうやってビニール袋に入れて行きます。

タッパ・網・容器のふた等など。

とても多いなと感じたのは、ペットボトルの蓋です。

ペットボトル自体は少ないです。ペットボトルは、空のものは数少なく、不思議なことに、蓋がしまっていて、中身が残っているものが多いです。適度な重さと空気が入っていることから、水中に浮くか漂って、波とともに打ち上げられやすいのかもしれません。そういうものは、蓋を開けて中身を捨ててからゴミ袋に入れます。どんな人が飲んでたんだかね~。

結構多いのが履き物の底。サンダルや靴などですが、海の中ではがれて底の部分(ゴム製)が打ち上げられているようです。

ペットボトル・履き物・スコップのおもちゃなどは、もともと海岸にあったものか、流れ着いたものかわかりません。

野球のボール・おもちゃのボールなども結構落ちています。この海岸は石だらけでキャッチボールなどはできませんので、やはりどこかから流れついたのかもしれません。

それから、ストローはやはり多い。タピオカの太いのもあるし、四角い紙容器に突き刺して飲むストローなどは、海の生物に突き刺さりそうです。これを見ると、やはりプラスチックではなく、麦わらでストローを作ったほうがよさそうです。

ビニールのゴミでは、アイスのパピコにいくつか遭遇しました。食べたあと中に空気が入って水に浮かぶんでしょうね。

昔、海岸によく落ちていたもの・・・それはピンクのイチジク浣腸(使用済)だったなあと思いだしました。

昔は、プラスチックのものってイチジク浣腸くらいだったのか?あれも中に空気が入って水に浮かんで打ち上げられたんだろうね。ちなみに今回イチジク浣腸はありませんでした。

すごく多いのは、発泡スチロールの破片で、割れたものが摩耗して角が丸くなっています。

次に、ナイロン製やビニール製の紐・縄類が多いです。

このように、細い木の枝などと一緒になってからみついています。

波の力はすごく、トタンがもみくちゃになって流木と一緒にかたまっていたりします。

ゴムかプラスチックの太いチューブなどもあります。

細かい木の枝の間に、プラゴミや自然の小石などもはまりこんでいます。

袋に入らないような大きなゴミもたくさんあります。(みんなが拾い集めた物です)

今回は、不法投棄したものというよりも、台風で持っていかれたらしい物が多いように思いました。

海辺の家や漁業関係の仕事で使っていた容器や道具なども多いようです。

中には、海岸の石の下に埋まっていて、数人で協力し、掘り出すのに一苦労したものもありました。

シート状の物は埋まりやすいのかな?

瓶や缶は意外に少ないです。

本当にプラスチックが多い。

太平洋側なので、中国・朝鮮・韓国や他国から流れ着いたようなゴミはありませんでした。

すべて近隣の自分たちが使っていたものですね。

こちらは、拾ってゴミ袋に入れたゴミたち。

・・・

そして、お掃除後。

これは、ほぼ自然木だけのゴミ。

プラゴミが交じってないときれいですよね。

美しい海。。。

しかし、打ち上げられたゴミがあれだけあるということは、海の底にもたくさん沈んでるんでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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利根川水系汚染元判明

2012-05-25 19:18:47 | 環境
今日の午後のニュースによると、水道水の水源に基準を超えるホルムアルデヒドが含まれていた事件で、その原因物質であるヘキサメチレンテトラミンを排出した業者が特定できたとのことだ。

ヘキサメチレンテトラミンを廃棄物として出していた会社は、埼玉本庄市の金属加工会社「DOWAハイテック」というところだが、その会社が廃液処理を委託していたのは、群馬県高崎市の中間処理業者であり、その業者が、きちんと処理をしないまま、利根川水系の烏川に廃液を放流してしまっていたとみられる。業者は、「ヘキサメチレンテトラミン」が含まれていたことは知らなかったと言っており、それを処理する設備などはなかったそうだ。

となると、今後は、委託した「DOWAハイテック」と請け負った中間処理業者(名称不明)の責任問題となるのだろう。

さて、そこで「DOWAハイテック」とはどういう会社か検索してみたところ、ホームページを開くと皮肉にもまず「環境にやさしい技術で社会貢献する」という文字が現れ「DOWAハイテックのものづくりは、地球環境や社会地域との調和の中で」と記載されているのだった。当社のサイトによると、環境への取りくみ、特に川の流域における環境の整備に力を注いでいることがピーアールされており、
「2006年に設置された排水サイクル推進室を中心に、工場排水基準にとどまらず環境基準を念頭に置き、総排水量の低減、排水リサイクルの推進の取り組みを3か年計画で開始しました。」
「排水浄化設備(名称「ピオパレット」(登録商標))を導入し、工場排水の浄化に一層努めています。」などと記載されている。

このような記載を見ると、この会社が独自に廃液処理を完璧にしているように思いこんでしまうが、実際には、中間処理業者に委託している部分もあるということで、会社案内サイトを見たからといって、その会社の全てが分かるわけではないものだと思った。

さて、この会社の技術・製品はどういうところに使われているのであろうか。
・テレビ プラズマテレビの銀ペースト
・携帯  電気を通す部分のめっき加工
・自動車   〃
・腕時計 ボタン電池の酸化銀
・パソコン 液晶画面のITO薄膜
このような製品は、現代人のほぼ全ての人々が使っているものであり、生活に必要不可欠とも言えるものである。
しかし、こういう製品を作るためには、環境に悪影響を与える化学物質が必ず出てきてしまう。

化学物質は、益にもなり、毒にもなるものであり、その管理や処理はきちんとしなくてはいけないということを改めて考えさせられた。
ヘキサメチレンテトラミンは、それ自体は有害なものではないため、規制の対象になっていないそうだ。また、処理を委託した会社では、処理業者が勝手に成分を把握して処理するものと思い込み、記載もしていなかったというし、委託されたほうも、成分については調べることもなく廃棄しているという。すべてが、他者かませの精神であり、問題だと思う。
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ホルムアルデヒドの原因究明

2012-05-25 02:21:16 | 環境
ホルムアルデヒド 続報

24日夜の記事によると、利根川水系の汚染物質は、厚生労働省・環境省の調査により、ヘキサメチレンテトラミンであると推定されたそうだ。
水道水を取っている川の上流には、埼玉で2事業所、群馬で3事業所、計5施設の、ゴムやプラスチックの工場があり、そこで硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンが使われているそうだ。
これらのうちのどこかから、0.6~4トンが流出したと推定され、さらに流出もとを特定するため、立ち入り調査などが行われるらしい。

ヘキサメチレンテトラミンとは、4個の窒素原子がメチレンによってつながったものだそうで、水中で塩素と反応しアンモニアとホルムアルデヒドに分解されるそうだ。


残念ながら、私には、化学反応式がわかりません・・・。
とにかく、どの施設からどういう経緯で、大量のヘキサメチレンテトラミンが流出したのか、早く判明させてほしいです。
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工場廃水は基準値以下

2012-05-20 17:29:09 | 環境
水道水ホルムアルデヒドの問題で、取水の上流にある工場廃水を調べた結果、数値は基準以下で問題はなかったという。それでは、何が原因だったのだろうか?
現在のところ、川の水にも問題はなくなったようであるが、原因がわからないのでは、今後再発する可能性もあり、安心できない。今後も川の数か所の地点で測定を続けていくらしい。

この件が、気になるため、ときどきテレビをつけてニュースを探したりしていたが、休日とあって、普段は夕方5時に始まるニュースも全然やっていないのだった。今日は夕刊もないし、なかなか情報がない。ネット上のニュース記事に、工場廃水には問題がなかったことが書いてあった。
夜のテレビニュースを見ることにする。
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浄水設備の新旧差

2012-05-20 02:20:49 | 環境


今回、同じ川から取水している浄水場でありながら、ホルムアルデヒドのために断水した地域と断水しない地域があったそうだ。どこが違うかというと、浄水設備の性能にあるという。
東京都では断水した地域はなかったが、東京都の浄水場は新しい様式のものであり、より多くの有害物質を除去できる性能があるそうだ。性能のよい新しい設備に替えるためには、費用もかかるが、それでも安全な水を都民に届けるためにとのことで、費用を惜しまず設備を整えているとのことである。

今回の出来事とは関係なしに、ちょうど一昨日だったか、テレビで東京都村山浄水場の設備を紹介している番組が放送されていて、見たばかりだった。オゾンを発生させて有機物を分解する最新の装置などが紹介されていた。また、電源なども複数あり、いかなるときにも水を供給できるようにしているとのことだった。先日、境浄水場を眺めたばかりだったので、浄水槽の似ている風景がテレビで映し出されて興味深かった。世界に誇れる日本の水道設備だなあと思ったばかりだ。

それが、皮肉にもその翌日にこんなことになったので、驚いてしまった。
ホルムアルデヒドを除去しきれず、断水に至った千葉の浄水場は設備が古いものだったそうだ。となると、早急に新しいものにしなくてはいけないだろう。

今回は、ダムの水を放水するなどして、川の水かさを普段の2倍くらいに増やし、有毒物質を薄めることにより濃度を下げることができたようであるが、上流に化学工場があって産業廃棄物のようなものを流していることも驚きであった。
いつまでもダムの水で薄め続けているわけにもいかないだろうし、根本的に改善しないといけないだろう。

(写真は、4月末に見た境浄水場 桜の木も新緑となり、ツツジが咲いていました。)

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ついに断水に至った

2012-05-19 23:56:05 | 環境
基準を超えるホルムアルデヒドが浄水場の水から検出された事件で、その後、野田・柏・我孫子・八千代市で、断水する事態になってしまった。20万以上の世帯、店や病院などでも水が使えず、給水車が出たりしたらしいが、大変なことになった。
原因は、未だわからないようだが、川の上流に樹脂や合成ゴムなどを作る工場があり、そこで使われる「ヘキサメチレンテトラミン」の可能性があるとのことだ。

水道水がこんなことになるなんて、私が記憶する限り、未だかつてない出来事であり、汚染源が解明されて、原因をなくさないかぎりは、今後も起こる可能性があり、全く安心できない。
また、このようなことは、この地域に限ったことではなく、日本全国どこでも起きる可能性があり、過失や事故ではなく、何者かが故意にしたり、テロ行為によるものである可能性もなくはない。全くおそろしいことだ。

その割には、テレビでも何にも大騒ぎをしていないようだが、大騒ぎをしてないところが、余計に不気味な感じさえする。

安全できれいな飲み水は、日本が誇れるものの代表的なものであったのに、それがこんなことになるなんて全く残念なことだ。それでも、浄水場でしっかり管理しているからこそ、水質が守られているわけだ。

それにしても、飲み水に適さないからと、水が水道から何も出なくなるとすれば、それが長期間続いた場合、トイレや洗濯もできず、基本的な生活ができなくなってしまう。衛生面にも問題が出てくるだろう。これから、暑い季節になるし、水がなくなったら大変なことである。

昨年の大地震、津波・原発事故以来、今年は竜巻が起こったりもし、今まで当たり前に備わっていた電気や水道などのライフラインが、いつ支障をきたすかもわからない不安を覚える。

そんな中で、スカイツリー開業や金環日食は、楽しい出来事なのだろうが、どうにも楽しい気分にはなれない。人の命や健康が危険にさらされていて、安心して暮らせない。
有害化学物質や放射性物質は、人間がもたらしているものだが、人間はそれらを制御しきれるのだろうか。
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ホルムアルデヒドの危険

2012-05-19 10:56:34 | 環境
今朝の新聞に、千葉・埼玉の利根川水系の浄水場からホルムアルデヒドが高い濃度で検出されたという記事が載っていた。ホルムアルデヒドは発がん性のある化学物質で、国の基準値を超えて水道水に混じったりしたら大変なことだ。各浄水場では、それなりの対応策を取っているので、家庭に供給される水道水に混じることはないらしい。しかし、浄水場からホルムアルデヒドが検出されるなんて、これは放射能以上に怖いことではないだろうか。

なぜ、このようなものが検出されたのか、原因はわかっていないが、利根川上流の群馬県のほうで、有害化学物質の含まれた工場廃水などが流された可能性が高いようである。ホルムアルデヒド自体が水源に混じったのではなく、塩素と混じるとホルムアルデヒドが発生する化学物質らしい。
千葉・埼玉・茨城・群馬・東京という関東の広範囲の浄水場で通常を超える値が検出されているそうであり、たいへんな問題だと思う。

このニュースを、昨日も今日もテレビのニュースでは見なかったので驚いた。新聞よりテレビの方が速いと思うがそうではないのか。
パソコンでニュースを読むと、昨夜の夜9時頃に第一報が出ており、今日の深夜0時頃に続報がでている。おそらく、今朝のニュースでは放送されていたはずだが、私が寝ていてテレビをみていなかったのだ。その後は、休日番組をやっているので、相変わらずテレビニュースはきいていない。新聞は深夜に記事が書かれ印刷されて、朝配達されたわけで、すごいもんだな~と思う。

早く原因が解明されることを願う。
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イタイイタイ病

2008-11-22 02:26:16 | 環境
富山県神通川流域で1912(大正元)年ごろから発生し、1955年(昭和30年)に確認された。鉱業所から排出されたカドミウムが原因で、体内で蓄積されて発症し、症状は激しい痛みを伴う。

原因は、岐阜県の三井金属鉱業神岡事業所(神岡鉱山)が鉱山の製錬に伴って未処理廃水を流した。そこに有害なカドミウムが含まれており、それが神通川下流の水田などに流れ、農作物を介して人々の体内に入ってしまった。
症状は、多発性近位尿細管機能異常症と骨軟化症が主な特徴であり、初期は多尿・頻尿などがあり、進行すると、骨がもろくなり、筋力も低下し、運動障害も起こる。患者は激しい痛みを訴え、イタイイタイと苦痛を訴えるので、それが名前となった。
最初は原因がわからず、農民の風土病と思われていたが、この地域の医療に長年携っていた開業医の萩野昇が最初に鉱毒説を唱え、原因が究明された。

感想
カドミウムというのは、もともと自然界に存在する毒物であるが、人間が手を加えることによって危険な状況を作り出してしまった。
イタイイタイ病は、名前からいって非常に苦痛を伴う病気ということを実感し、辛い症状が連想される。このようなものの危険に長年さらされながら、耐え続けた地域住民のかたが非常に気の毒である。

カドミウムの危険性は現在は認識されているので、このようなことは二度とおきないと信じたいが、一方現代としては、やはり原発の放射性廃棄物などが非常に心配である。


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新潟水俣病

2008-11-22 01:52:36 | 環境
新潟県に起こったメチル水銀による公害病。熊本県の水俣病と原因が同じなので、新潟水俣病、あるいは第二水俣病とも言われている。
1965(昭和40年)、日本海に注ぐ阿賀野川流域で発生したので、阿賀野川水銀中毒とも呼ばれる。
原因は、阿賀野川上流の昭和電工鹿瀬工場が廃棄したメチル水銀による。熊本のチッソと同様、アセトアルデヒドを生産する過程で副生されたメチル水銀を未処理のまま、排出していた。
昭和電工は、原因について、別の農薬説(1964年に起こった新潟地震で、倉庫に貯蔵していた農薬が流れ出た)を主張していたが、農薬は流出しておらず、農薬に使われているのはフェニル水銀だったので成分も違っていた。
新潟水俣病は、熊本よりも後に起こったので、政府が最初の水俣病に対して早期に適切な対応をしていれば、昭和電工の操業停止も早くできたはずであり、政府の責任が問われるものだった。

感想
公害病というと、原因が推測されるものの、加害者はなかなか認めようとせず、政府の対応も遅れ、被害が増大するという経緯をたどることが多い。
4大公害病に同じものを原因とする水俣病が2つはいっているということは、工場によるメチル水銀の垂れ流しがいかに危険なものだったかということを物語っている。

新潟といえば、昨年も中越沖地震があり、刈羽原発が火災を起こしたなどというひやりとすることも起きている。
水俣病の場合、地震は関係なかったわけだが、地震などの天災に加えて、工場などの有害物質や原発の放射能漏れなどが起きることも考えられ、今後、新たな被害が起きないよう十分に注意しなければいけないと思えた。
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水俣病

2008-11-21 19:36:25 | 環境
「水俣病」とは、1956年(昭和31年)に熊本県水俣市で発生が確認された公害病。
工業排水にメチル水銀が含まれていて、それが海に流れ、魚介類に蓄積され、それらを食べた地域住民に、手足や口がしびれるなどの症状が起こり、死者もでた。

症状としては、中毒性中枢神経疾患であるため、感覚障害、運動失調、視野狭窄、聴力障害、平衡機障害、言語障害、手足の奮えなどがある。
重症の場合は、狂騒状態から意識不明になり、死亡したりすることもあり、軽症の場合は、頭痛、疲労感、味覚・臭覚の異常、耳鳴りなど。軽症の場合、水俣病によるものかどうなのかの判断は難しい。

原因は、「新日本窒素肥料」(現在の「チッソ」)という会社の水俣工場で、アセトアルデヒドの生産に触媒として使用した無機水銀(硫酸水銀)に由来するメチル水銀による。
アセトアルデヒドは、アセチレンを希硫酸溶液に吹き込んで、触媒下で水と反応させることにより生産されるが、触媒の反応過程で副生されたアルキル水銀化合物(主として塩化メチル水銀)が工場から排水として流されていた。特に1950年代から60年代にかけて水俣湾(八代海)に多量に廃棄され、海の魚にメチル水銀の生体濃縮が起こり、これを日常的に多量に食べていた沿岸の住民に被害が及んだ。

初めのうちは、原因がわからず、そのために対応も遅れて被害が拡大した。

「水俣病」という名前はあまりにも知られている言葉だが、実際はなんだったのか、あまり考えたこともなかった。自分が小さい時に、やはりニュースなどでよく聞いていたもので、記憶に残ってはいるが、そんな世代の人間でさえもほとんど内容がわかっていないのだから、現在の子どもや若者は詳しいことは知らないだろうと思える。
私は、水俣市というのが熊本にあるというのも初めて知った。熊本には水俣病の資料館もあるらしい。


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四日市ぜんそく

2008-11-21 00:58:29 | 環境
四大公害病

1 水俣病
2 新潟水俣病
3 イタイイタイ病
4 四日市ぜんそく

この中で、「四日市喘息」について書いてみます。
1960年から1972年にかけて発生しました。石油化学コンビナートから排出された硫黄酸化物による大気汚染が原因で、喘息や気管支炎になった住民がたくさんでたそうです。
「四日市」とは、三重県の四日市市です。
当時は、公害についての認識が薄く、経済成長を最優先させていたので、被害が大きくなってもなかなか対応が進まなかったようです。
石油コンビナートは海沿いの地域に6社が建設していて、そのうち、最初に対応したのは現在のコスモ石油でした。対策は「脱硫装置」を使ったことでした。また、これ以後、硫黄を多く含んだ原料を使うのをやめたそうです。
そして、今では石油コンビナートがあっても、大気汚染はおきていません。

さて、ここで「四日市ぜんそく」を取り上げたのは、これが始まったのが1960年という、私が生まれた年だったからです。しかし、その他の3つも同じ時期を前後して起きていることに気がつきました。この時代は、そういう時代だったのかと改めて認識しました。
すでに戦後の混乱からは立ち直り、その後高度成長でぐんぐん発展した時代でしたが、このように人体や環境に深刻な問題を起こす公害がさまざまなに発生していたのですね。そんな時代に自分は成長したんだなということを思います。

子どものころ、私は静岡県の伊豆に住んでいましたが、ニュースで確かに石油コンビナート地域の喘息のことを放送していたのを見た記憶があります。それは、遠い都会の出来事のように思えました。
小学生4年生くらいのときに、川崎から喘息の男の子が転校してきました。空気のきれいな伊豆のおばあちゃんの家で生活するためとのことだったと思います。色が白くて、そういえばなんとなく体が弱そうな感じでしたが、その子が田舎に来てから喘息の発作を起こしたというようなことは、見た記憶も聞いた記憶もありません。やはり、空気がきれいなのでよかったのかもしれませんね。思い返してみると、その子は中学に入るときはいなかったので、1年くらいで戻って行ったのでしょうか。

そんなこともあって、自分の地域に比較的近い場所では、神奈川県川崎市というのも大気汚染の激しいところだという印象がありました。
川は京浜工業地帯で、石油コンビナートや重化学工業の工場が多数あるようです。

しかし、四日市喘息が4大公害に入っていて、川崎は入っていないのですから、四日市の大気汚染は、川にくらべて、はるかにひどいものだったのでしょう。
でも、日本全国さまざまな場所で、似たような問題が起きていたことは確かですね。

当時、工業が発展したら、大気汚染になるのはあたりまえだと思っていました。それは避けがたいことだと思い込んでいたのです。しかし、そんなことはありませんでしたね。
ちゃんと取り組めば、様々な問題は「解決できる」可能性も高いといえるでしょう。
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突然、今さら、今でも足尾銅山事件

2008-11-20 00:45:57 | 環境
・環境社会検定試験(ECO検定)を受ける予定です。試験は、12月21日です。
そこで、毎日、ほんの少しずつ勉強をしています。
今日、難しかったと思った問題は「足尾銅山鉱毒事件」についてのものでした。
中学の頃、社会の教科書に載っていたようですが、あまりよく覚えていませんでした。

足尾銅山ってどこにあるのか?群馬かと思ったら「栃木」でした。
足尾銅山は江戸時代に発展した銅山ですが、明治になってさらに発展し、20世紀の初頭には日本の銅産出量の4分の1を占めるほどになったそうです。
しかし、銅の精製時に出る排煙や鉱毒ガスなどによって、酸性雨が降り、近辺の山が禿山になってしまい、木がなくなった山は土が崩れ、それが洪水の原因ともなりました。
また、洪水のときに鉱毒も川の中に流れ出てしまい、それによって川の周辺の土壌が汚染され、稲などの農作物が大きな被害を受けました。この川は「渡良瀬川」です。
この渡良瀬川から農業用水をとっていた群馬県山田郡毛里田村でも被害が大きかったそうです。被害はさらに下流にも及びました。この問題に対して、代議士田中正造が農民運動の中心となって活動しました。
この事件は、明治時代後期に発生した日本の公害の原点といわれるもので、1899年の推計でも1000人以上の死者がでています。
その後も銅山は1973年まで、工場は1980年代まで続き、現在も、2007年の水質検査において環境基準を上回る汚染が観測されるなど、環境破壊は完全に回復されたわけではないようです。

「足尾銅山事件」なんて、古~い話という気がしたのですが、今でもこの地域は公害の痕跡が消えていないのですね。実は過ぎ去った過去の話として片付けられないなと思いました。

そして、今、中国などでも工場による川の汚染などが激しいようなので、なんとかしないと大規模な公害の被害が発生するのではないかと危惧されます。

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大気

2008-03-01 19:11:30 | 環境
今日は、「大気」の勉強をしよう。
地球環境の三代要素は、大気・大地・海なんだそうだ。
地球の大昔の大気は、二酸化炭素・窒素・水蒸気でできていたが、地球の冷却や、光合成をする植物の働きなどにより、約5億年前には現在の大気になった。
現在の大気は、窒素78%、酸素20.9%、アルゴン0.93%、二酸化炭素0.03%の構成となっている。

大気は4つの層からできている。

1 対流圏・・・
地上から10~15kmくらいまで。
空気が対流して気象変化がおきる層である。

2 成層圏・・・
対流圏の上、地上から高さ50kmくらいまでをいう。
この層の20~30mくらいまでは、オゾン層がある。
オゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線を吸収し、地上のものを守っている。
このオゾン層がフロンなどによって破壊されると、有害な紫外線を防ぐことができなくなるので、問題となっている。

3 中間層・・・
成層圏の上、地上から約50~80kmの範囲。大気は薄い。

4 熱圏 ・・・
中間圏の上、地上から約500kmまでの範囲。大気は極めて薄い。

熱圏の上、数万kmまでは、外気圏が広がり、宇宙につながっている。

大気は、生物に必要な酸素や二酸化炭素を供給し、地表温度を適度に保ち、対流により水蒸気や気体を移動させている。また、オゾン層によって紫外線を吸収している。
隕石が地球に向ってきても、摩擦熱で消滅させ、地表に届かないようにしている。

以上、「eco検定 ポイント集中レッスン」(技術評論社)P24.25の内容より。

大気というのは、長い年月の間に成分が変わって来ているのですね。
ということは、今の大気の状態もそのまま永遠に続くわけではなく、人間のしたことの影響でオゾン層がなくなったりし、思わしくない状態に変化していき、地球環境が大きく変わってしまうことは充分にあり得ます。一方、仕組みがわかっているのならば、良い環境に保つこともできると言えます。
だから、そのように努力したいものですね。
     


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