股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

悪魔はいつもそこに

2020年10月12日 21時26分30秒 | 映画評論ア行

製作年:2020年
製作国:アメリカ
日本公開:2020年9月16日
監督:アントニオ・カンポス
出演:トム・ホランド,ビル・スカルスガルド,ライリー・キーオ,ロバート・パティンソン

オハイオ州ノッケンスティフ。アーヴィン・ラッセルは自分とその家族を守るべく、亡き父にまつわるトラウマを克服しようとしていた。そんなアーヴィンの周りに邪悪な者たち―強盗で生計を立てるカップル、腐敗した保安官、俗世の欲にまみれた牧師―が集ったとき、世にもおぞましい惨劇が引き起こされてしまう。
2020年にNetflixで配信されたアメリカ合衆国のスリラー映画。監督はアントニオ・カンポス、主演はトム・ホランドが務めた。本作はドナルド・レイ・ポロックが2011年に上梓した小説『The Devil All the Time』を原作としている。

主人公のアーヴィンは両親を亡くし、そのトラウマから克服しようとしていた。田舎町を舞台に、そんな彼と周囲の人間たちとの間で次々と起きる出来事。悪魔や神様や幽霊なんかより、一番怖いのは人間だとこの映画を観て改めて感じました。神を信じること自体は自由だと思うが、時には人を殺すことすら躊躇わないのなら、信仰というのは場合によっては本当に恐ろしい…。キリスト教にあまりピンとこない日本人の僕でも、何か興味を惹かれるものがあったから不思議。信仰、そして暴力の連鎖がこれ程まで続くと絶望しかない。アーヴィンがこれ程までに犯罪者と繋がっていくのなら、かなりの悪運の持ち主だ。実は一番の悪魔はアーヴィンなのか!?(笑)何かを乗り越えるためには犠牲が必要なのかもしれない…目には目を歯には歯を。暴力には暴力を。切なくも恐ろしい…。「悪魔はいつもそこに」というタイトルの通り、普通の生活を送っていた人間がある日急に悪魔に憑りつかれてしまうリアルな怖さ。人間の奥底に眠る狂気とはこういう事だなと思いました。散らばった話が最後に一つに繋がる展開は見事でした。
アーヴィンを演じたトム・ホランドの闇を抱えた演技が素晴らしかった!父親役のビル・スカルスガルドは顔見た瞬間に“ペニーワイズだ!”とゾッとしてしまいました(笑)

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
コメント
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