京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の880km」

2021-07-22 08:17:25 | 時計修理

7月22日木曜日。南島原市の朝、京の桜の季節を思い出します。ここ島原半島は京都から880キロとかなり離れています。引越しの際にバイクを運ぶと8万円と追加料金がかかる。中古バイクがもう一台買えそうな金額に驚きました。

この京都、南島原間では10年の時差があるようです!引越し後まだ一月もたっていないのに早速南島原市役所から市民税の督促状が届く、今月は3100円。8月2日までに収めろという。コロナ疎開も楽はないようです。高齢化で税収が少ない地域を実感しますね~。住民票が必要なクルマも手に入ったし駐車場も確保できたしそろそろ京都市民に戻ろうかね~。

床のリフォームも何とかめどが立ちました。次はフスマ、障子など建具の修理が待っています。京都で買い忘れた「かんな」待ち。熊本地震でかなり家屋の被害が進んでいました。このゆがんだ建具の修理作業には数種類のカンナがないと無理なのだ。

6月から始めたコロナ疎開の重労働でかなり疲れもたまっていてとうとう耳がボコボコしてきた。これはロレックス修理3個分、カルティエ20個分の疲労度に近い、過労状態を耳が教えてくれる。このまま進むと眼に影響が出てくるので今日は一休み。

来週は私の苦手な建具の修理が最後に待っています。古い京町家では敷居が途中で進まなくなるので一度外して上部をカンナで削る。削りすぎると当然フスマが外れやすくなる。何度もよいしょっと持ち上げて試す腰に痛みがくる作業が苦手なのだ。来週からチャレンジ!

時計もどれだけ責められるかが修理のポイント。ちなみに巻き芯つくりでも長いと水が入るし短いと規制レバーが作動しやすくなって頻繁に止まる。天真つくりはさらに0、数ミリの世界です。削りすぎるとまたやり直す。何度涙をのんできたことか!失敗作も成功作も一般の人には違いはわからない。誰も困苦労をわかってくれないつらさもありますね~。

コロリンピック・ソフトボール中継アナウンサーの絶叫が耳に悪い。もうちょっと穏やかに報道できないかね~。大声を出して騒げばいいのかいな~。この引越しはコロリンピック疎開の目的もあったのだ。いまだにテレビは接続していない。8月に一度京都へ戻るのでその後でもいいかぁ~。

その後でもいいか~?こののんびりムードはこちらの図書館がお気に入り!テレビを見なくてもいいのだ。3100円の市民税は南島原市の図書館利用費として気持ちよく収めました。めでたしめでたし~!

 

コメント (1)
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