Masayukiの独り言・・・

老いの手習い日記です。

八十八茶を頂く

2017-05-04 22:41:48 | Weblog

 今年の八十八夜は5月2日と聞いた。この日は立春から数えて八十八日目ということで年によって変わるようだ。この頃収穫した八十八茶は、香りが抜群なだけでなく、テニアンという成分を豊富に含んでいる。これはうまみ成分でお茶をよりおいしく飲めるだけでなく、リラックス効果や集中力アップの効果も期待できると言われている。静岡県には牧之原や川根茶等日本を代表するお茶の産地があり、この頃になると”あかねだすきに菅の笠”と歌われるように茶摘み娘さんが手摘みする姿がよく見かける、というのは昔のことで今は機械摘みとなっていてそうした姿は見かけなくなった。時代が変わっている。

 八十八茶は、秋から春にかけて蓄えられた栄養が含まれた新芽を、手摘みで一芯二葉か一芯三葉で摘むため手間がかかり今ではそうした農家が少なくなった。それ故八十八茶を飲むことは至難なことになった。私はお茶を飲むのが大好きで若いころから濃いお茶を飲んでいた。これが習慣になっていて今では良いお茶を飲みたいとの願望は強く持っている。そこで八十八茶は無理としても、機械摘みの新茶は、一年間通して飲めるよう購入することにしている。しかし実際に購入できるのは5月下旬と言われている。

 亡母もお茶が好きであった。生前母は、地域のためいろいろの行事に参加していた。そんなつながりから近所の人が、少量であるが八十八茶を頂いていた。その母も亡くなって三年目となるのでそうしたことはなくなったものと思っていた。しかし、5月4日正午ごろ、その人が見え「八十八茶が入ったので仏壇に供えてください」と持ってきてくれた。高価なものであり一旦はお断りしたが頂くことになった。前述したとおり私も有度山の茶協同組合に毎年新茶を注文してある。しかしこの組合は手間がかかるのか八十八茶は取らなくなったと言った。それほど収穫は少なくなっているのだ。

 我が家には昨年購入した新茶が少し残っている。これを今年の新茶までの繋ぎに飲んでいるが、これは昨年の5月末に500g/袋にしたものをいくつか冷蔵庫の冷凍に入れ小出しにして飲んできたものである。その新茶は一年経っているが香りはまだ残っていておいしく飲んでいる。頂いた八十八茶はまず仏壇に収め、夕食時その一部を下し、急須に入れ85℃ほどに冷ましたお湯を注いだ。八十八茶は濃緑色の細い茶であったが、注いだお茶は薄緑色の甘い香りがして、今までの茶とは格段に優れていた。その急須で4回飲んだが渋みもあまり感じなかった。おいしいお茶であった。

 



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