☆続編の『天使と悪魔』の公開に合わせて、<ワーナーマイカル・日の出>で、「おさらい試写会『ダ・ヴィンチ・コード』鑑賞会」が行なわれた。
以前、母親が、自分や私や親戚の名前で出していた応募が当たったのだ。
当たったのは、何故か、飯能に住んでいる妹の旦那名義であった^^;
で、二人まで有効の招待状で私と母親が観に行った。
会場の、いわゆる「中ブロック」だけを客席として、会場は盛況であった。
◇
三年前の作品である。
私は未見であった。
私は、かような衒学趣味に溢れたミステリーには、自分では造型が深いと思っている。
そして、そのようなミステリーにおいては、日本の「本格」作品群ほどのレベルにある作品はないと思っている。
だから、この作品には興味がなかった。
しかし、いざ観てみると面白い面白い^^
この作品を難解に思えた人には悪いが、私は、親がクリスチャンだったせいか、クリスチャンにとっては苦々しい内容ではあるが(^^;)、その世界観の把握を基礎知識として持っていたので、非常にエキサイティングな二時間半の上映時間を過ごせた。
◇
なにぶん新作ではなく、DVDも出ている作品なので、多くを語るつもりはないが、ちょっと書く。
私は、大いなるこけおどしでもある「歴史上の新事実」を描くミステリーにおいては、それを納得させる圧倒的パワーが必須であると考えている。
そのパワーをパワーとして機能させるテクニック及びスピードも大事だ。
この作品は、長大な原作をまとめた映画作品であるが、原作にあっただろう丁寧な理屈の積み重ねをやむなく捨て去ったが故に、圧倒的なパワーでグイグイ観ている者を引っ張ってくれる作品となっている。
私は、一日半の時間軸で、次々に進んでいく物語にワクワクした。
素晴らしい^^
だが、探偵役であるロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)の過去のトラウマなんてものも丁寧に描かれている。
また、見落としがちだが、細かい点では、キリスト教史の謎の鍵であるヒロインのソフィーが、
現在において、事件の黒幕が机の上にあった物を掃き落すクライマックスのシーンでビクッと体を震わせるのだが、
それが、彼女の過去の謎を解く回想のシーンで、彼女を育てたシオン修道会の幹部ソニエールの、彼女に怒りながら机の上にあった物を掃き落す…、そんな記憶と符号させるなど、粋な演出が冴える。
ヒロインの謎は、私はすぐに分かったけど、彼女(オドレイ・トトゥ)のクセのある顔は、いかにも「やんごとなき血筋」って感じでいいですね^^
◇
良い味出していたのが、「マグ二ートー」ことイアン・マッケランだ。
彼が演じた宗教史学者と、宗教象徴学教授のラングドンの問答は良かった。
「二ケーア公会議において、コンスタンチヌス帝によって、キリストは人間から神と認識されることになった」
「いや、その前から、民衆によって、キリストは神格化されていた。コンスタンチヌス帝は、それを採用したに過ぎない」
・・・手前ミソだが、私、つい三日ほど前に、半藤一利の天皇についての言説に対し、ラングドン教授とほぼ同じ意味のことを語っている。
[本日の産経新聞の気になる一文(1)] (クリック! 笑覧あれ!)
◇
これにて、『天使と悪魔』を期待して見に行けまする^^v
(2009/05/14)
以前、母親が、自分や私や親戚の名前で出していた応募が当たったのだ。
当たったのは、何故か、飯能に住んでいる妹の旦那名義であった^^;
で、二人まで有効の招待状で私と母親が観に行った。
会場の、いわゆる「中ブロック」だけを客席として、会場は盛況であった。
◇
三年前の作品である。
私は未見であった。
私は、かような衒学趣味に溢れたミステリーには、自分では造型が深いと思っている。
そして、そのようなミステリーにおいては、日本の「本格」作品群ほどのレベルにある作品はないと思っている。
だから、この作品には興味がなかった。
しかし、いざ観てみると面白い面白い^^
この作品を難解に思えた人には悪いが、私は、親がクリスチャンだったせいか、クリスチャンにとっては苦々しい内容ではあるが(^^;)、その世界観の把握を基礎知識として持っていたので、非常にエキサイティングな二時間半の上映時間を過ごせた。
◇
なにぶん新作ではなく、DVDも出ている作品なので、多くを語るつもりはないが、ちょっと書く。
私は、大いなるこけおどしでもある「歴史上の新事実」を描くミステリーにおいては、それを納得させる圧倒的パワーが必須であると考えている。
そのパワーをパワーとして機能させるテクニック及びスピードも大事だ。
この作品は、長大な原作をまとめた映画作品であるが、原作にあっただろう丁寧な理屈の積み重ねをやむなく捨て去ったが故に、圧倒的なパワーでグイグイ観ている者を引っ張ってくれる作品となっている。
私は、一日半の時間軸で、次々に進んでいく物語にワクワクした。
素晴らしい^^
だが、探偵役であるロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)の過去のトラウマなんてものも丁寧に描かれている。
また、見落としがちだが、細かい点では、キリスト教史の謎の鍵であるヒロインのソフィーが、
現在において、事件の黒幕が机の上にあった物を掃き落すクライマックスのシーンでビクッと体を震わせるのだが、
それが、彼女の過去の謎を解く回想のシーンで、彼女を育てたシオン修道会の幹部ソニエールの、彼女に怒りながら机の上にあった物を掃き落す…、そんな記憶と符号させるなど、粋な演出が冴える。
ヒロインの謎は、私はすぐに分かったけど、彼女(オドレイ・トトゥ)のクセのある顔は、いかにも「やんごとなき血筋」って感じでいいですね^^
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良い味出していたのが、「マグ二ートー」ことイアン・マッケランだ。
彼が演じた宗教史学者と、宗教象徴学教授のラングドンの問答は良かった。
「二ケーア公会議において、コンスタンチヌス帝によって、キリストは人間から神と認識されることになった」
「いや、その前から、民衆によって、キリストは神格化されていた。コンスタンチヌス帝は、それを採用したに過ぎない」
・・・手前ミソだが、私、つい三日ほど前に、半藤一利の天皇についての言説に対し、ラングドン教授とほぼ同じ意味のことを語っている。
[本日の産経新聞の気になる一文(1)] (クリック! 笑覧あれ!)
◇
これにて、『天使と悪魔』を期待して見に行けまする^^v
(2009/05/14)