☆「メソッド」「メソード」という言葉を聞くと、私は、受験期に『試験に出る英単語』を覚えつつ、序盤の何番目かの「method」を「メットホッド」と発音し続けていたほろ苦い思い出があり、
試験にでる英単語―実証データで重大箇所ズバリ公開 (青春新書) | |
森 一郎 | |
青春出版社 |
また、この作品では、入試を終えて、続く学生時代に出来る友人のほとんどが小劇団に所属しているような野郎ばかりであったことも思い出させてくれた^^
まあ、そいつらは、<アクターズスタジオ>なんて縁がなかったし、その後も永遠に縁はなかったと思う・・・^^;
◇
面白かった!
メインの3人のうち 男二人、 堺雅人も香川照之も演技派として有名だ。
その二人が、片や非常な殺し屋・コンドウ、一方は売れない役者・桜井を演じ、
その二人が、銭湯で足を滑らして記憶を失ったコンドウの事故を発端とし、立場を逆転させ、
それぞれの生活を演じることになる。
桜井は、あれよあれよと意外なうちに、殺し屋・コンドウを演じなくてはならず、
記憶を失ったコンドウは桜井として、「自分であろう桜井」を取り戻しつつ、売れない役者として演技を学んでいく真摯さを示す。
元々、コンドウは、暗殺稼業を、数々の職種を演じることでターゲットに近づいていたこともある。
メインのもう一人である、恋を知らず、されど結婚願望はある雑誌編集者の女・香苗を広末涼子が演じ、
私は、広末がどんなになろうとも、ずっとファンでい続けると決心している者であるが故に、その世間とのズレのある、でも、スレてない生真面目な役柄に、非常に魅力を感じるのだが、
香苗は、その後 記憶を失ってはいるけど、だが、殺し屋としてきめ細やかな仕事振りに定評のあったコンドウの、ベーシックにある「律儀な生き方」に次第に心を魅かれていくのだった。
コンドウの記憶がいつ戻るかを心配する桜井は、頻繁にコンドウのもとを訪れ、広末を前にし、演技をかまし続けなくてはならず、また、殺し屋としての活動も続けなくてはならない。
コンドウは、売れないながらも役者稼業を続けつつ、
記憶が戻った後も、香苗との恋を継続したいと願う。
物語の起伏としてのヤクザとのいざこざも、二人の作中「演技!」「演技!」「演技!」が繰り返される。
香苗も、ヤクザの愛人(森口瑤子)も、最終的には演技に組み込まれていく・・・。
これは、そんな素晴らしいコメディ作品だ。
だが、次第次第に、なかなか長い尺の中盤から、「愛」に関する小さなエピソードが散見され始める。
失恋、乗り換え、義務的な恋愛、恋(警報音)のキュ~ン!、過去の思い出、振られても相手を想う・・・、などなど。
それが、クライマックスに弾ける。
感動!
だが、その感動に抗うかのような愛人役の森口瑤子の現実的なオチのつけ方も良い。
私がロリコンの振りをしているホモであることは有名だが、
最近、森口瑤子のようなタイプの女が気になってしょうがなくて困っている^^;
PS.ラジオで三遊亭鬼丸師匠が、この作品は見に行く! と言ってたなぁ^^
落語的な魅力に溢れた作品でもあった^^
それから、香川照之は、身体に無駄な肉がついてないなぁ、スマート!!
(2012/09/15)