☆タイトルだけは知っている、かつて映画化もされた米文学作品の再映画化。
画面は常に色彩豊かで鮮明、驚くほどスタイリッシュな意匠を施されていた。
だが、物語のテーマ、その普遍性あってこそ、映像表現は活きる。
主演はディカプリオで、私の大好きなキャリー・マリガンがヒロインだ。
謎の富豪ギャツビー・・・、その夜毎の大邸宅の絢爛豪華なる大パーティーは、ただ一人の女性、人妻のデイジーに向けたメッセージであった。
非の打ち所のない大富豪の紳士ギャツビーだが、恋焦がれしは、人妻であるデイジーであったが故に、その人生は不協和音を奏でていく。
私は、これが、私を含む多くの男性の姿であろう「振られ男」の、一つ間違えれば「ストーカー」みたいな物語であるので、
その作品としての完成度以前の問題で、なーんか身につまされて辛かった。
ましてや、恋の相手が、世界で最も可愛いキャリー・マリガンである。
女優が美しいのは当たり前、でも、ずーっと見つめていたくて、目が離せないような魅力の女性は、現代では稀だろう。
・・・クィーン・オブ・短髪
ギャツビーの、数年会えなくても心が魅かれ続ける気持ちが分かるし、
ディカプリオの、デイジーを見つめ続ける熱の入った視線の演技も素晴らしい。
私とても、世界を左右するような富でもって、この女を手に入れたい。
とは言え、私の口座はマイナス残高だけどね^^;
◇
・・・お金で手に入れられない「運命」と、
どんなに華麗かつ強靭なる精神を持つ男でも、その「運命」の取りこぼし・・・、
たった一人の女の存在で、思った以上に「脆い」と言うことが分かる作品であった。
◇
二人を観続ける人物・青年ニックを、トビー・マグワイアが演じるが、物語の忠実なる傍観者として、いい演技をかましていた。
ギャツビーとニューヨークに向かうシーンがあるが、
あのシーンの高架は、マグワイア主演の『スパイダーマン2』で、ドクター・オクトパスと激闘を繰り広げる鉄道だよねぇ?
(2013/06/14)