『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『ザ・ウォーカー』を観た]

2010-06-20 14:28:29 | 物語の感想
☆どうあっても、B級にしか為り得ない、最終戦争後の時代の戦いの物語を、思った以上に格調高くセピアチックに撮り、見せ場もふんだんで面白かったのではないでしょうか?

 アクションが西部劇スケールなので、『マッドマックス』よりも表現が退化したと思われそうだが、この作品は、原題が示す通り、その目的とすべきものが違う。

 これは、西欧のリアルな宗教の教えを醸した物語であった。

 ・・・で、私は、ここから、『アイ・アム・レジェンド』と言い、『ハンコック』と言い、『7つの贈り物』と言い、デンゼル・ワシントンは、神の如きものを目指しているのだろうか? ・・・と、長々と書こうと思ったら、おいおい、上記の三作品はウィル・スミスじゃないか!^^;

 黒いから区別がつかないぜ!!(←人種差別発言)

 ↑自分の評論の肝が打ち砕かれたので、いささか、焦っている・・・。

   ◇

 予告で繰り返された、核戦争後の廃墟の地球を「一冊の本」を携えて旅する男・・・。

 その、世界の命運を握る「本」だが、正体は、物語が始まってすぐに知れる。

 ・・・「聖書」であった。

 その「世界の命運を握る」理屈は、割とよくあるパターンなれど、こうまでガッチリやられると、私は意表を突かれた。

 そして、我々は、物語のクライマックスでも驚かされることになる。

   ◇

 さて、この作品、保険と言うか、物語の独創性と言うか、裏付け的なものとして西洋の神々の教えがあるが、

 それ以外の面でも、なかなか面白い。

 大小併せて、五場ほどの決闘シーンがあるが、それこそ、『座頭市 ザ・ラスト』で見たくて見れなかったような斬れ味鋭い殺陣や、西部劇的な町並みでのガンアクション、荒野の一軒家(恐怖の夫婦付き)に立て篭もる戦いと面白く見せてくれる。

 廃墟や荒野の描き方も悪くない。

 世界崩壊後なので、物資がなく、当然に通貨も無く、物々交換が行なわれている。

 その、物の希少価値のアンバランスさが面白かった。

 ホテルの備え付けのシャンプーや、ケンタッキーの「濡れオシボリ」なんてのが、もてはやされる。

 主人公は、ウェットティッシュ1枚で、入浴を済ます^^

   ◇

 敵役はゲイリー・オールドマン。

 予告を見ると、どうも老けたし、肌合いが疲れていたので、もう盛りは過ぎたのかなあ、などと思ったのだが、

 やはり、うまい。

 この人が画面に出てきただけで、興味を引く。

 無名の男を敵役に使っていたら、この作品の完成度も下がったことだろう。

 一緒に行った小娘も、「ゲイリー・オールドマンが良かった」と言っておりました。

   ◇

 おっと、それから、ヒロイン(ミラ・ニクス)が、少女と女の狭間にいて、くっきりした目鼻立ちがなかなか魅力的だった。

                                         (2010/06/20)

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