マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

資本

2011年01月28日 | サ行
  参考

 01、蓄積された労働、即ち資本(マルエン全集第3巻65頁。ドイデ)

 02、資本を構成するものは、原料と労働用具と生活手段の一切であり、それらが使われて新しい原料、新しい労働用具、新しい生活手段が生み出される。資本のこれらの構成部分は労働の被造物であり、労働の産物であり、蓄積された労働である。新しい生産の手段として役立つ蓄積された労働が資本である、とこう経済学者たちは言っている。

 黒人奴隷とは何か、黒人種の人間である。上の説明はまあこういう説明のようなものである。

 黒人は黒人である。一定の関係の中で初めて黒人は奴隷なのである。綿花を紡ぐ機械は綿花を紡ぐための機械である。それが資本になるのは一定の関係の中での事である。この関係から切り離したらそれが資本でないことは、金がそれ自体貨幣でなく、砂糖が砂糖価格でないのと同じである。(マルエン全集第6巻407頁。賃労働と資本第3節)

 感想・要するに、経済学上の概念を「物」と見るか、「社会関係」と見るかの違いでしょう。

 03、一定量の商品、一定量の交換価値はどのようにして資本となるのか。それは、その一定量の商品が、生きた直接的な労働力との交換を通じて、自立した社会的な力として、即ち社会の一部の力として自己を保ちかつ増大することによってである。

 労働能力しか持たない階級が存在しているということが、資本の必然的な前提である。かこの蓄積され対象化された労働が直接的な生きた労働を支配するということが、その蓄積された労働をして初めて資本にするのである。

 資本の本質は、蓄積された労働が生きた労働にとって新しい生産をするための手段として役立つということではない。それは、生きた労働が蓄積された労働の交換価値を保ち、増大させるための手段になるということである。(マルエン全集第6巻409頁。賃労働と資本第3節)

 04、資本とは不払労働に対する支配権である。(エンゲルス「住宅問題」村田訳国民文庫70頁)
 
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