まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

人生なんでもあり

2012-06-24 | 北米映画 08~14
 オウムの逃亡犯逮捕や大阪ミナミの通り魔事件、浦安の看護士殺人事件など、衝撃的なニュースが後を絶ちませんが…私が感嘆するやら空恐ろしいと思うやらしたのは、犯人の姿をとらえた防犯カメラの効力と威力です。防犯カメラって、あんなにも街中いたるところに設置されてるんですね。何かあった時、決定的な証拠になる!と安堵と同時に、立ちションもアオカンできん!ホント悪いことできんなあという窮屈さも。守られてる!という安心感と同時に、監視されてる管理されているという恐怖感も。いずれにせよ、防犯カメラって両刃の剣のようなものですね。防犯カメラが役に立ってしまうようなシチュエーションに陥らぬよう、気をつけて生活しましょうね…

 「人生万歳!」
 ニューヨークに住む初老の元物理学者ボリスは、偏屈で情緒不安定気味。そんな彼の部屋に、家出娘のメロディが転がりこんでくる。天真爛漫な彼女は、ボリスの生活だけでなく心にも変化をもたらすが…
 ヨーロッパに映画製作の拠点を移していたウディ・アレン監督が、久々に古巣ニューヨークで撮った作品。
 若い頃は、ウディ氏のコメディの面白さや奥深さを理解できなかった私も、加齢とともに楽しめるようになりました。この作品も、人生や愛、セックスに対するシニカルでネガティヴな視点や意見が大いに笑えて、なるほどね、とか、そういう考え方もアリだよな、とか、共感したり感心したり。
 超絶皮肉屋で常に上から目線、何でも悪くとるボリスの性格と言動が笑えます。チェスを教えてる子どもたちへの悪態が非道すぎ(笑)。頭が悪い私には見えない考えつかないことも、頭が良すぎるボリスには見えてしまい考えずにはいられなくなる。頭が良すぎる人って、返って可哀相だなあと思った。過剰な知性って、害毒にもなりえるんですね。殺されても仕方がないほど毒舌家で、鼻持ちならない自信家なボリスなんですけど、皮肉や否定の表現が独特で面白すぎるので、ちょっと怖いし忍耐も必要だけど、友だちになりたいかもと思ってしまった。なので、あんな性格なのにボリスに友だちが多かったのも納得。
 ありあまる知性と笑える皮肉。ボリスはウディ氏の投影?ぜひボリス役をウディに演じてほしかったけど、ウディは皮肉屋でもオドオドしたイメージなので、自信家なボリス役にはやっぱ合わないかもな。
 ボリスと年の差、知性格差結婚する家出娘メロディも、楽しく好感度の高いキャラでした。明るく素直で、ボリスが何を言ってもノーテンキにすべてをいい風に解釈し、彼も自分自身も全肯定するメロディの、超絶なポジティヴさ屈託のなさ、見習うべき点がたくさんありました。ちょっとオツムが?なノーテンキさ、意識してない健康的なエッチさとか、ウディ氏の旧作「誘惑のアフロディーテ」のミラ・ソルヴィノにちょっと似てたような気がしました。
 脇キャラもユニークでした。特にメロディのママ。彼女とボリスとの、軽く毒を含んだチグハグなやりとりが絶妙。
 自由の女神や蝋人形館、蚤の市とか、ちょっとしたニューヨーク観光気分も味わえます。
 ボリス役のラリー・デヴィッドは、この映画で初めて知りましたが、ユーモラスでペーソスある好演でした。メロディ役のエヴァン・レイチェル・ウッド、トボけた可愛らしさがチャーミングでした。ファッションも可愛かったです。娘以上にトボけててマイペースなメロディのママ役のパトリシア・クラークソンが、なかなか美味しいとこどりな珍演でした。
 この映画を観たのは、もちろんヘンリー・カヴィルが目当てさ♪

 メロディに恋するイギリス人俳優役のカヴィたん、めちゃ爽やかかつ♂フェロモンぷんぷんな男らしさで、ちょべりぐ(死語)でしたあんな男前に一目惚れされて熱心にアプローチされるなんて、やっぱ美人は得よのお。出番は多くなかったけど、そのイケメンぶりは遺憾なく発揮してたカヴィたんです。非イギリス男的な逞しさと濃さですが、情熱的でもどこか紳士的なところが、やっぱアメリカ人とは違う感じで、さすが英国男なカヴィたんです。

 新スーパーマンも楽しみなカヴィたんですが、ブルース・ウィリスやシガニー・ウィーバー(ダイハードとエイリアンかよ!怖っ)を脇に従えた主演作“The Cold Light of Day”が早く観たい!

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