◻️138の3『岡山の今昔』蒜山高原(地形と地質)

2020-01-28 21:19:39 | Weblog
138の3『岡山の今昔』蒜山高原(地形と地質)

 蒜山(ひるぜん)といえば、西から東に向かって上蒜山、中蒜山、下蒜山と並んで「三座」を形成し、かつ、標高が少しずつ低くなる。これらの山々は、大山隠岐(だいせんおき)国立公園に属している。
 そして、この蒜山三座の裾野に広がるのが、蒜山高原である。何人かの画家の筆によらずとも、万物への深い愛情が、この地に立つ人に万感に迫ってくるかのような、そんな不思議にして際立っての風景がここにあるのではないか。
 ところで、今から約数十万年前、蒜山高原の辺りは湖であったと考えられている。これを「古蒜山原湖(こひるぜんばらこ)」と呼ぶ。
 では、なぜそうなったのかというと、一説には、それまで日本海に流れていた水が、大山の噴火による火砕流(かさいりゅう)で堰(せき)とめられたことによるのだという。
 その湖の中には、当時珪藻(けいそう)という藻が棲息し、その死骸がだんだんに湖底に積もっていく、これがだんだんに堆積し珪藻土となっていく。
 かかる湖のその後については、これまた想像力を働かせなければならず、何らかの契機にて旭川水系の上流への浸食が蒜山まで達していったのではないか。その影響で、今度は瀬戸内海へと水が抜けはじめ、今の盆地になっていったのではないかと考えられている。

(続く) 

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