麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第178回)

2009-07-05 22:39:46 | Weblog
7月5日


立ち寄ってくださって、ありがとうございます。

河出文庫から「ボヴァリー夫人」(山田じゃく訳)が出ました。
これは、中公の「世界の文学」シリーズに入っていた翻訳なのですが、なぜ今文庫になったのでしょうか。わからないけど、買いました。フローベールが好きなので。できれば、「感情教育」も岩波版とは別の訳で読んでみたいところです。

「創造者」、おもしろいです。
「全と無」という、シェイクスピアの生涯をたった6ページで書いた作品がとりわけ気に入りました。

その本から、とてもすばらしいと感じた「あとがき」を引用します。
自分でもいつでも読めるように。

「一人の人間が世界を描くという仕事をもくろむ。長い歳月をかけて、地方、王国、山岳、内海、船、島、魚、部屋、器具、星、馬、人などのイメージで空間を埋める。しかし、死の直前に気付く。その忍耐づよい線の迷路は彼自身の顔をなぞっているのだと。」

では、また来週。
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